/ 2014/11/18
あの中村一義が、バンドを組んだ。それだけで音楽業界は大騒ぎだった。中村一義ファンの私は、彼の新作を心待ちにしていた。そして落とされたのがこのアルバムだ。これを聞いて私は、たいへんがっかりしたことを覚えている。中村一義のすごいところは、だれも思いつかないような音色を奏でる点だった。それがバンドサウンドによって音域が制限されているように感じたからだ。ギター、ベース、ドラム、キーボード、必然的にどの曲にもこの4つしかつかえない。中には、ギターやキーボードレスで聞きたい曲もあったのだが、バンドを組んでしまった手前、そういうわけにもいかず…。天才をバンドという籠の中に閉じ込めてしまった。そんな残念な印象を受けるアルバムだった。
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