/ 2014/12/21
10年ぶりとなる中村一義名義でのアルバムは、自身の音楽の原体験『ベートーベン』を基としたアルバムだった。バンド活動を経て、どんな中村一義が見られるだろうか、そんな期待と不安を吹き飛ばす、素晴らしい内容だった。音楽愛好家にとって、中村一義が特別であるように、このアルバムもまた特別なものとなるだろう。ベートーベンの交響曲第一番から第九番までのメロディラインをなぞりつつ、彼の培った音楽理論を上乗せし、極上のクラシックポップへと昇華させている。こんな真似ができるアーティストなど、彼しかいない。彼はまたこのアルバムで天才の地位を揺るぎないものとした。
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