/ 2018/09/10
前作『Fantome』が日本的なポップスの頂点のアルバムなら、今作は海外と日本のポップスの融合が生んだアルバムになっています。ものすごく心地よい曲から始まって、だんだんと重い曲になっていくことに「心地いいままの音を続けてよ~」と思う部分もあるんだけど、それだと記憶に残らない、心地いいだけの消費されるだけの音楽になってしまうんだろうな。だから〈パクチーの唄〉みたいな飛び道具的な曲でも、このアルバムには居場所がちゃんとある。宇多田ヒカルが音楽を作ることに対して「ただじゃおかない」みたいな気迫というか、彼女の根底にあるものが見えた気がします。
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