/ 2020/01/14
MUSICAが選ぶ「2019年でもっとも優れたアルバム」がこのKing Gnuの『Sympa』でした。で、どんなに素晴らしいアルバムなんだろうと思って、その段階ではじめて聴いたんですよ。
このアルバムは絶対に「2019年でもっとも優れたアルバム」ではない。
いいアルバムではあるけど、いいアルバムどまり。低音がスカスカで、中音域にすべての音をぶっこんでるのね。低音をカットする、っていうのが彼らのポリシーなのかもしれないけど。中音域にしか音がないから、音自体に厚みがない。その中音域で小難しいことをごちゃごちゃやってるから、スカスカなのにこんがらがっているという、非常に聴いててつらい作品。MUSICAの読者には「これが2019年で一番いいアルバムなんだ」と思わないでほしい。そしてガッカリしないでほしい。もっと素晴らしい音楽が日本にはいっぱいあるから。King Gnuに罪はない、MUSICAが悪い。
関連記事
NEW相対性理論II 進行方向別通行区分
これまた隙のない最高の作品を作っていただいてありがとうございますという感じです。にこにこプンプン丸でおとなしくなった曲が一転、今作はアップテンポ。だから聞いていて単純に楽しい。電波曲はもちろん、なぜか …続きを見る
Sliver & Gold Backyard Babies
2010年から4年に及ぶ活動休止を経て復帰後2枚目、通算8枚目のスタジオ・アルバム。初期のストレートなロックンロールに戻った前作からの流れを汲んだ一枚。前作ではまだ様子見感のあった、BYBらしい王道の …続きを見る
ボイコット amazarashi
例えばリリースされたばかりの「令和二年」を始め、amazarashiは常に「今のこと」を歌いながらも、ライブでは数年前の曲を、朗読などの演出や前後の曲と組み合わせて響かせることによって「今を描いた曲」 …続きを見る