つい先日まで「試練のTAIMAN」と題したライブ猛者たちとの対バンを繰り広げてきた、キュウソネコカミ。
もはやどこからどこまでが何のツアーなのかわからないくらいにツアーをやりまくっているバンドだが、今回はライブタイトルに「EXTRA」とついているだけに特別な内容になることは間違いない。
そもそもがキュウソネコカミはひたすらにライブハウスでライブを重ねて勝ち上がってきたバンドであり、ライブハウスならではの楽しみ方が定着しているバンドでもある。
とはいえ昨年には全席指定のホールでも映像などを使ったコンセプチュアルなワンマンでバンドの新しい可能性を示しており、同じく指定席の会場、かつ野外である日比谷野外音楽堂でどんなライブを見せるのだろうか。
開演時間の17時前にはおなじみのライブプロデューサーのP青木がステージに登場しての前説。本人は雨が降らないようにと願いを込めたのに、ツイッターで「雨乞い」をしてしまったことを陳謝するが、そのおかげで天気が心配だったこの日に雨が降らなかったとのこと。この日もビックリするくらいに噛み噛みだったけれど。
そんなP青木の雨乞い効果もあったからか、曇天ではあれど雨は降らない中、NUMBER GIRLやBase Ball Bearなどの先輩バンドの夏を感じさせる曲たちが流れる中、何故か小松未歩「願い事ひとつだけ」(名探偵コナンのタイアップ曲)が最後に流れていたのが止まると、SEもなしにメンバー5人がステージに登場。
ヤマサキセイヤ(ボーカル&ギター)が客席の様子を見るようにしてから5人がソゴウのドラムの周りに集まって気合いを入れると、キュウソの始まりの曲と言っていいセルフタイトルの「キュウソネコカミ」から始まり、曲中にセイヤは
「こんなにたくさん来てくれてありがとうー!」
と叫ぶのだが、久しぶりにライブで聴いたこの曲は難しいタイミングのキメが連発されるというライブアレンジを施されて進化しており、いきなり「この曲こんなにカッコよかったっけ!?」と思ってしまうほど。
「ロキノン系にはなれそうもない」
とこの曲で歌っていたバンドは今やロッキンオンのフェスでメインステージに立つようになっている。いわゆるロキノン系にはいなかったようなタイプのバンドだったキュウソが自らの音楽と活動をもってそこを覆したのである。
「MEGA SHAKE IT!!」では今度はヨコタシンノスケ(キーボード&ボーカル)が
「雨降らなかったぞー!」
と叫ぶ中、ぎゅうぎゅうのライブハウスとは違ってパーソナルスペースがある野音だからこそ、「ハウスミュージック」の振り付けを最前から最後方の立ち見まで行っている。この段階ですでに「あれ?実はキュウソって指定席でも全然イケるんじゃないか?」と思っていたが、その予感はこの後のバンドの演奏によって確信に変わっていくのである。
ダンスビートとシンセによる、これぞキュウソなサウンドの上にこの視点こそこれまたキュウソな歌詞が乗る「メンヘラちゃん」から、カワクボタクロウのベースを軸にしたミクスチャーやファンクの要素も取り入れた「KENKO不KENKO」ではギターを弾かずにハンドマイク状態になったセイヤがイントロから強烈なヘッドバンキングをしまくり、歌いながら妙なステップでもってステージを左右に動きまくりながら歌う。その姿に客席から笑いが起こるが、歌っている最中に笑えるようなバンドのライブというのもなかなかないだろう。
イントロのヨコタによるiPhoneの着信音はフェスやイベントでもそうだし、こうしたワンマンでも歓声が上がるということは「ファントムバイブレーション」はファンからの人気が高い上に全く飽きられていないんだな、とも思うがそんなコミカルさを持った曲のあとにキュウソの熱血バンドとしての側面が強く出た(この曲に関してはタイアップのアニメ「MAJOR」によって引き出されたものも多いと思うけれど)「越えていけ」を演奏するものだから、全く油断ができないし、対バンツアーに行っている身であってもこの日のライブの流れが全く読めない。
そんなテンポの良いライブの流れではあったが、
セイヤ「キュウソはいつもフェスのトップバッターみたいなバンドやから、忙しない(笑)」
ヨコタ「今日はせっかくの野音ですから、ゆっくり行きましょう」
セイヤ「いつもは朝ごはんみたいな忙しない感じのライブやってるからな(笑)」
と、長丁場になるであろうライブを飛ばし過ぎることなく演奏していこうと自分たちに言い聞かせるように言うのだが、その後に演奏されたのが「ビビった」であるだけにやはり飛ばさざるを得ない。
続く「サギグラファー」ではブレイク部分の写真撮影の音が鳴る場面でソゴウがドラムセットから降りてメンバーがステージに横並びに座ると、この曲中というタイミングでライブカメラマンのViolaがスタンバイしてまさかの客席をバックにした写真撮影。特になんの予告も解説もなかったが、曲の内容に合わせたパフォーマンスで普通ならアンコールとかでやるようなことをやってしまうというあたり、やはりキュウソは只者ではない。
年号が変わって完全版になった「ギリ昭和」では間奏でヨコタがショルダーキーボードを抱えて弾くという新たな挑戦を見せ、
「日本が大好きだー!」
とセイヤが叫ぶと、まさかの「JP」という初期曲へ。年号ソングである「ギリ昭和」と組み合わせて演奏したかった曲であり、日本の真ん中と言っていいこの日比谷(むしろ野音は霞ヶ関駅のすぐ近く)であるこの会場で演奏しようと思ったから、という選曲だったらしいが、
「変な曲やなぁ(笑)演奏してる時にこの後俺はどんな顔して
「内閣小泉純一郎!」
って言えばいいんやろうかって思って(笑)」
とヨコタが言うように、今になって歌詞を聞くととんでもない曲である。リリース当時は安倍ちゃんこと安倍晋三がこんなに長く総理大臣を務めているなんて思っていなかっただろうけれど、ヨコタは小泉純一郎が大相撲観戦をした際に故障しながらも優勝した貴乃花を讃えるために言った
「感動した!」
の名言を真似てみせたりもしていた。
そんな中、セイヤは最近USB式のライターを買い、それは家でお香を焚くためらしいが、やはりファンからは
「セイヤさんタバコ吸うんですか!?」
と勘違いされるそうで、セイヤがタバコを吸うわけがないというのをわかりやすく示した嫌煙ソング「タバ狂」というレア曲までも演奏される。
冒頭の「キュウソネコカミ」もそうだったし、最近は「サブカル女子」を原曲とは異なるアレンジで演奏していたりするが、曲を作った時にはまだ技術が足りなくてできなかったことが今はできるようになっている。だからかこの「タバ狂」は嫌煙ソングというだけではない、どこか人生における切なさすら感じさせるようなサウンドと表現力をバンドが手にしていることを感じさせた。
昨年リリースの最新アルバム「ギリ平成」の中ではライブにおける定番曲と言っていいような位置にまで成長した(タイトル的にこんなに重要な曲になるとはリリース時は思ってなかった)「馬乗りマウンティング」を終えると、「NO MORE 劣化実写化」のカップリングという位置に収録されている、初期のアルバム曲以上にレア曲と言える「イキがいいのだ」ですらもコーラス部分で完全に合唱が起こっており、キュウソの代表曲だけでなく全ての曲がファンから愛されているということがわかる。なかなかカップリング曲のコーラスパートで合唱が起こるようなバンドなんていないだけに。
セイヤが曲終わりでダッシュで一旦袖に掃け、まだ帰ってきてないにもかかわらずオカザワカズマの軽快なカッティングギターの音が否が応でも夏休み感を加速させる「夏っぽいことしたい」ではセイヤがサングラスをかけて首から花輪を下げて登場。ピンマイクを装着していたのだが最初はマイクが機能せずに結局ハンドマイクで歌う中、ステージにはビニールプールと浮き輪、さらにはパラソルと椅子(キュウソオリジナルのゲーセンのプライズ品)までも持ち込まれ、完全にリゾート気分になるのだが、セイヤに水鉄砲が渡されると客席にもメンバーにも、さらにはマネージャーのはいからさんら、袖にいるスタッフにさえも放水しまくる。かと思えばセイヤは曲後半で噴き出した火柱に手を突っ込んだり、体で受けたりという体当たり的なパフォーマンス。ここまでは実にシンプルな、ひたすら曲を演奏するという内容のライブだったが、曲のテーマに合わせてこうしたパフォーマンスをするのはユーモアを持ち、それをこれまでにも臆面なくステージで発揮してきたキュウソだからこそ。セイヤは演奏後に水で濡れたステージを拭くはいからさんを見るとさらに放水しまくるというイタズラっぷりを見せていたが。
セイヤが水に濡れたりしたために一度ステージから去ると、残った4人によるトーク。
ヨコタ「ソゴウ水鉄砲で撃たれてめちゃ濡れたやろ?」
ソゴウ「いや、それがあいつギリギリで当たらないように撃ってんねん!」
タクロウ「さすがエンターテイナーやな(笑)」
と無鉄砲なように見えて楽器は濡らさないという配慮をセイヤが見せていたことを讃えると、
ヨコタ「スイカが切れたらしいんで、ちょっとスイカ食べてくるわ!」
と今度は4人がステージから去っていってしまう。なのでいったんこのタイミングでブレイクか?と思っていると入れ替わりですぐにセイヤがステージに戻り、アコギを手にする。
「今年のアラバキでも1人でやったんだけど、この野音に全く似つかわしくないズブズブの失恋ソングをやります」
と言って弾き語りをしたのは、
「君のSNSを見るのをやめることができない」
という元カノへの未練を捨てることができない男の心境を描いた「K君」。セイヤはそもそも弾き語りというのを全くやった経験がなく、かつて新木場STUDIO COASTでの’N夙川BOYSとThe Mirrazとの「ロックンロール三国志」で初めて披露してから今年のアラバキに1人で出るまで封印していた。
そんな弾き語りをやるようになったのは、同じようにバンドのボーカリストとして普段は活動している先輩たちが弾き語りという形態でもライブをするようになった姿を見てきたのもあるだろうし、バンドのボーカリストとしての力量をさらに高めるためという意識もあるはず。実際に弾き語りを聞くとセイヤは声量はもちろん歌の上手さもしっかり備えたボーカリストに成長していることを感じる。
ちなみに「K君」は実在する人物であり、そのK君の経験談をそのまま曲にしているが、それはカズマという名前を持つオカザワのことではないとのこと。
そのままセイヤが1人でアコギからエレキに持ち替えて1コーラス目を弾き語りのように歌い、「米!米!」のコーラスを観客が叫ぶという形で始まった「米米米米」では2コーラス目から他のメンバーが合流してバンドバージョンになるというアレンジで披露され、そのまま歌詞を「米(マイ)」に変えた「家」に繋がるという打首獄門同好会のお株を奪うかのような米推しっぷり。最後にはヨコタが「ライス!」とまるで「ナイス!」と観客を褒めるかのように言っていた。
そしてこの日の「DQNなりたい、40代で死にたい」。客席に突入する=通路を歩くということであり、いつものライブハウスのように観客に支えられて立つということはできないだけに、果たしてどんなパフォーマンスを?と思っていると、
「今日はソールドアウトしてるから、もしかしたら外に音漏れを聴きに来ている人がいるかもしれない。だから音漏れを聴きに来てる人がいたら「ヤンキー怖い」コールを聞かせてくれー!」
と言って客席にいる人たちは一切声を出さずに「ヤンキー怖い」コールを会場の外に目がけてすると、しっかり「ヤンキー怖い」という男女の声が響いてきた。これは音漏れを聴きに来た人たちも嬉しかっただろうし、そうまでしてでもキュウソの野音の空気を少しでも感じたいというキュウソの存在がこのキャパに収まらないくらいの人から求められていることを感じた。かつては埋まらなかった幕張メッセイベントホールでのワンマンも、今ならば埋まるかもしれないと思うほどに。
その音漏れコール&レスポンスから会場にいる人たちへのコール&レスポンスとなるのだが、そこではメンバーが楽器を演奏せずにステージに横並びになり、
「俺たちの生声と勝負せぇ!」
とまさかのメンバー5人がマイクを通さずに「ヤンキー怖い」コールを全力でし、観客もいつも以上の全力でレスポンス。セイヤとヨコタはともかく、ソゴウとオカザワとタクロウがこんなに声を張り上げる姿は見ることができない。そういう意味でも貴重な瞬間であった。
そんなクライマックス的な瞬間を刻みながらもまだまだライブは終わる気配が全くなく、「KMTR645」では「ペディグリー」のフレーズの部分で可愛らしい熊の着ぐるみが登場して「グリズリー」に歌詞を変えるのだが、そのグリズリーにオカザワが連れ去られてしまう。この曲のギターソロはオカザワの見せ場であるが、いざオカザワが戻ってくるとなぜかカヤックの選手のようにボートに乗ってライフジャケットを着用してそのままボートの中でギターソロを弾きまくる。このパフォーマンスはよくわからなかったけれど、観客を喜ばせよう、楽しませようという意識はしっかりと伝わってきた。
すると何の前触れもなく演奏されたのはリリースなどが一切決まっていないという新曲。
「今でもスマホは俺の臓器」
という「ファントムバイブレーション」の続編的な歌詞はさらに「速度制限」などのフレーズも次々に飛び出し、スマホをテーマにしたコミュニケーションの曲であることがわかる。サウンドもキュウソのパブリックイメージ通りの「ファントムバイブレーション」の進化版といった感じで、リリースが決まっていないとはいえシングルのタイトル曲になってもおかしくないクオリティだ。
しかしその新曲を
「8月リリースの新曲です!みたいに言ってから演奏した方がカッコ良くないか?」
という議論が持ち上がり、結論としてはそっちの方がカッコいいらしいので今後はそうした形で演奏しようということに。
さらにバンドは来年結成10周年を迎えるということで、観客に10周年の特別ライブをやって欲しい場所を求めるが、「甲子園!」という声に対して
「甲子園なんかでやったらライトスタンドくらいしか埋まらん!(笑)
ライトスタンドに向かってライブしなきゃいけなくなるから、草野球と同時開催しないと(笑)
あと鳴尾浜とか言ってるやつもいるけど(阪神の2軍の球場がある場所)、あんなところではやらんからな!(笑)」
とツッコミを入れまくり、さらにはソゴウにやりたい場所を聞くも、全く何も出て来ず、結果的にソゴウの故郷である愛媛でワンマンをやればいいんじゃないか?ということに。ソゴウが言うには愛媛にも大きな会場があるらしいけれど。
「推しのいる生活」からの終盤はもはやバンドが自分たちの限界に挑んでいくかのようなストイックな演奏が続く。休日にこうしてみんなでライブを作り上げているにもかかわらず演奏された「何もない休日」はこれだけたくさんのキュウソを好きな人たちが周りにいるにもかかわらず切ないエモーションを掻き立て、「真面目に」「5RATS」ではさすがにここまで声を張り上げ続けてきたセイヤの喉に疲れも見える。それでも決してボーカルを抑えたりするようなことはしない。自分たちで選んだ曲たちを最後までしっかりと見に来てくれた人たちに届けようという誠実な姿勢が見える。
だからこそこの終盤では楽しさだけではない、ただひたすらに曲を演奏する姿を見ているだけなのに感動してしまうような感覚があった。それこそがキュウソがこの野音で証明した、バンドの強さ、キュウソの音楽の強さ。
そんなライブの最後を締めくくったのはやはりロックバンド賛歌にしてライブハウス賛歌「The band」。この野音は決してライブハウスではないし、この曲のMVのような光景にはならない。でもライブハウスと同じようにこの日この場所のライブも間違いなく「最高だね」と心から言えるようなものになっていた。そして歌詞にある通りに、この日新曲が聴けたことにも改めて感謝の念を示したくなった。
アンコールでは各々がライブTシャツに着替えて登場すると、
「もうすっかり夜ですね」
と暗くなった空を見てセイヤが言うと、
「俺たちは今年9周年、来年10周年になってもバンドをずっと続けていくつもりです!」
と改めて宣言してから演奏された「GALAXY」では間奏で
「今日は星空は見えないけれど、みんなで星空を俺たちに見せてくれ!」
と言い、観客のスマホライトで鮮やかな星空を描き出してみせる。これもまた野音ならではというか、普段のライブハウスでは絶対やらないようなことだし、野外の夜に光るスマホライトの光は本当に美しかった。
そしてラストはソゴウのドラムがイントロを奏でる「ハッピーポンコツ」。歌う前にヨコタが口を開く。
「さっきスタッフから、雨が降らなかったのは日頃の行いのおかげだねって言われて。でもそれは俺たちだけじゃなくて、みんなが思いやりとマナーを守って生きていてくれているからです!本当にありがとう!」
という言葉を示す通りに、最後に銀テープが発射されても、みんな自分の席を離れたり、奪い合いには一切ならなかった。かつての幕張メッセイベントホールのワンマンの時も、アリーナでテープを取った観客たちがスタンド席の取れなかった観客たちに分けたりしていた。そうしたファンの思いやりをキュウソのライブに来るといつも見ることができる。だからこそ自分もそういう思いやりを持ったファンでいられているだろうか?と自分自身に向き合うキッカケになる。それはバンドの鳴らす音楽には関係がないことかもしれないけれど、ライブという場所においては間違いなく大事な要素だ。キュウソのライブがいつも心から楽しいのは、そうしたファンの思いやりとマナーに包まれた空間だから。それは指定席の会場であっても全く変わることはなかった。
演奏が終わると「夏っぽいことしたい」がBGMとして流れる中、メンバーが手を繋いで大きく観客に向かって一礼。各メンバーたちはステージの端まで行って観客に手を振ったりしていた。この日、このライブが終わって欲しくないような、観客みんなが感じていた名残惜しさをメンバーたちも確かに感じていたようだった。
いつものようにモッシュなりサークルなりという楽しみ方はできない。でもそれが物足りなかったかというと全くそんなことはない。キュウソはただライブハウスで騒げればいいというバンドではなく、その場で飛び跳ねたりしながら演奏してる姿を見て楽しんで、そこから感動を感じさせてくれるバンドになったからだ。だからこそ、野音だけじゃない指定席がある会場でもこれから何度も見れる機会が来るはず。そしてそうした機会はこの日のようにいつものライブハウスのものとは違うからこそ、忘れられないものになる。
こうしてライブを見ていると全くそんな感じはしないが、日比谷野音は実は悲しい過去があった場所だ。でもキュウソのメンバーたちはMCで言っていたように、この会場で行われてきた数々のライブ映像を見てこの場所への思いを募らせてきた。(それはこの日開演前に流れていたBase Ball Bearの小出も言っていたことである)
この日のライブは映像化するらしいから、その映像を見たキュウソよりさらに下の世代のライブハウスで生きるバンドマンたちがまたこの場所でライブをやりたいと思うようになるはず。
そうして武道館と並ぶようなライブの聖地である野音の歴史や物語は続いていく。ずっと若手というか、朝食みたいなバンドだったキュウソはもはや朝と夜を繋ぐ昼食のような立ち位置のバンドになってきている。実はずっと後になって振り返った時には、このバンドは日本のロックの歴史の重要な位置にいるバンドになっていると思う。そんなことすら感じさせた、初の野音ワンマンだった。
1.キュウソネコカミ
2.MEGA SHAKE IT!!
3.メンヘラちゃん
4.KENKO不KENKO
5.ファントムバイブレーション
6.越えていけ
7.ビビった
8.サギグラファー
9.ギリ昭和
10.JP
11.タバ狂
12.馬乗りマウンティング
13.イキがいいのだ
14.夏っぽいことしたい
15.K君 (弾き語り)
16.米米米米
17.米
18.DQNなりたい、40代で死にたい
19.KMTR645
20.新曲
21.推しのいる生活
22.何もない休日
23.真面目に
24.5RATS
25.The band
encore
26.GALAXY
27.ハッピーポンコツ
文 ソノダマン