初めて存在を知ったのは、当時始まった10代限定フェス「閃光ライオット」に、千葉県のガールズバンドがパジャマを着てライブをしている映像を見た時。まだ10代の彼女たちは実に垢抜けない風貌をしていたが、すでに曲には他のバンドとは違うきらめきのようなものを感じさせた。
それからすぐにメジャーデビューし、4人で様々な試練を乗り越えながら10年以上続いてきたねごとが、昨年末に解散を発表。今回のツアーはラストツアーであり、地元であり彼女たちがかつて使っていたスタジオが近くにあった千葉LOOKでの追加公演を経て、この日のZepp DiverCityは正真正銘のラストライブ。かつて2ndアルバムの「5」をリリースした時にZepp Tokyoでワンマンを行なった際のMCでは藤咲佑(ベース)が涙ぐみながら
「まだ泣かない。まだZeppだから」
と言っていたが、そのZeppが最後の場所になるなんてあの時は全く思ってもいなかった。
まさに老若男女というような幅広い客層(やはり初期からだが、ねごとはメンバーより年上の男性客も多い)が会場を埋める中、前方のサイドに女性エリアがあるのもこのバンドならでは。これまでに交流があった様々なバンド仲間(GLAYのHISASHIという大物も)から花束が贈られている中、 最後の物販は開演前に捌ききれないであろうくらいに長い列になっている。
開演時間の17時を10分ほど過ぎた頃、場内が暗転してステージにかかっていた暗幕が開くと、そこにはすでにスタンバイしているメンバーの姿が。ツイッターでも触れていたが、これまでずっと黒髪ロングだった沙田瑞紀(ギター)がバッサリと髪を切っている。まるで「リンダ リンダ リンダ」の時の香椎由宇のような姿である。
そんな驚きの中で蒼山幸子がキーボードを弾きながら、
「雲よりも白い心で 空よりも青い心で
明日を呼んでみよう 明日を呼んでみよう」
と、初ワンマンの時からずっとライブのオープニング曲を担ってきた「インストゥルメンタル」からスタート。途中から3人の演奏が加わってバンドサウンドになるが、続く
「こんばんは、ねごとです!」
と蒼山が挨拶してからの「透き通る衝動」も含めて蒼山の声は今ひとつというか、明らかに緊張感がある。それはそうだ、これが最後のライブ、何度となく演奏してきた曲たちももう演奏する機会はないのだから。その声の出ていない状態でのこの2曲の演奏は蒼山がライブ中に泣いてしまった、代官山UNITでのバンドにとっての初ワンマンの時を思い出させる。
その緊張感は客席にも確かに伝播していて、この最初の2曲の段階ではまだ最後のライブをどうやって楽しむべきなのか、集まった観客たちも手探り状態というような印象だったが、藤咲がイントロからステージ前に出てきて体を揺らしながらベースを弾き、蒼山のライブならではの歯切れの良いボーカルを見せる「DESTINY」からは観客たちも腕を上げ、この日のライブを噛み締めながらも楽しんでいこうという空気になっていく。
「DESTINY」同様にタイアップによってこのバンドの存在をさらに広いところにまで広めた「Sharp #」はこの序盤に演奏されるのは意外だった(リリース時は最後に演奏される時もあっただけに)が、アウトロでは沙田がステージ中央の前にあるお立ち台に立って、タイトルとおりにシャープなギターを弾き、最後の
「ありきたりでもいいよ 正体は愛でいよう」
のフレーズを歌った蒼山は人差し指を高く突き出す。その瞬間、冒頭の緊張感が一気に解けて、この日のライブが素晴らしいものになるんじゃないかという期待感が会場に満ちていた。
それはねごとの始まりの曲と言える(それだけにやはりこの序盤で演奏されるとは思わなかった)「ループ」で起こった観客からの「オイ!オイ!」という力強いコールでより一層実感できたが、こうして今ライブで聴くと、蒼山の歌い方には当時の音源とはかなり変化していることがわかる。どこか無邪気さや、少女というよりも少年のような蒼さを感じさせていた音源に比べて、はるかに歌声が大人っぽくなっている。そういえばずっと変わらないように思っていたメンバーの見た目も、今になって閃光ライオットの時の映像を見るとだいぶ変わっている。抗うのではなくて、今の自分たちの等身大をそのまま音楽に、ライブにしている。だからねごとはこの世代のバンドの中ではGalileo Galileiとともに活動を続ける中で音楽性を変化、進化させてきたバンドだった。
ねごとは10代で早くデビューしたから、下積みらしい下積みを経験せずに、すぐにブレイクした。だからなのか、デビュー当時はそこまでライブが良いバンドではなかったし、そうしてすぐに壁に直面することになった。
そんな経験を隠すことなく、逃げることなく向き合うために曲にした「greatwall」は当時は乗り越えるために壁を見上げる曲であったが、今は登りきったその壁を見下ろすかのような頼もしさを持って鳴らされている。この曲がそんな見え方をしたのは初めてかもしれない。
蒼山のボーカルとメンバーのコーラスがツインボーカルのように絡み合う「透明な魚」というまだバンドが若手という存在だった頃の曲が続くと、バンドが徐々にダンスミュージックを取り入れて独自の道へ進化していく過渡期的な時期の「真夜中のアンセム」と、当たり前ではあるがやはりバンドの歴史を彩った曲たちが次々と披露されていく。
かつてはメンバーによるグダグダなMCも多かったバンドであるが、この日はそんなことは一切なく、テンポ良く曲を次々に演奏。それはやはり「1曲でも多く自分たちが作ってきた曲を演奏したい」という思いによるものだろうが、やはりラストライブというのは、演奏された曲はもう2度とライブで聴くことはできないという独特の空気がある。だからこそステージも客席も全ての神経を集中させているような感覚がある。
蒼山「今日、お台場まで来たら、閃光ライオットの時のことを思い出して。もう11年前?まだすごい下手くそな、右も左もわからないバンドだったけど、あの時もお台場だったよなぁって」
澤村小夜子(ドラム)「あの時さぁ、モノレールにみんなで飛び乗ったら駅員の人にめちゃくちゃ怒られたよね(笑)それでライブ前にシュンってなるっていう(笑)」
藤咲「あれは間違いなく私たちが悪いけど(笑)」
と、デビューするキッカケになった時のことを回想するのはラストライブならではだと言えるが、最後の最後まで澤村の天然っぷりは変わらないし、11年経ってもメンバーの関係性も全く変わっていないように感じる。
そんなフワッとした空気を一気に感傷的にさせるのは、1stアルバム「ex Negoto」に収録されている、ファンからの人気も高い美しいメロディの「ふわりのこと」。蒼山は最近の弾き語りライブでも演奏している曲でもあるので、この日もやるだろうとは思っていたけれど、
「今日はいい夢見れそうだから」
という、ねごとというバンド名を冠しているからこそ最も強く響くこのフレーズは、過去最高に説得力を持って響いた。バンドのした選択や、この瞬間に見えている光景全てが美しく感じるかのように。
澤村の乾いたドラムの音が実に力強い、カッコいいロックバンドとしてのねごとらしさを感じさせてくれる「シリウス」では照明が場内のミラーボールに乱反射することによってタイトルの通りに夜空に輝く星のような煌めきを見せると、イントロのハンドクラップを観客が叩くことによってメンバーの鳴らす音と文字通りにシンクロしていく「シンクロマニカ」と続くと、そのまま曲と曲を繋げるようにライブならではのアレンジがなされた「Fall Down」ではこれまでは全く使用されていなかった、ステージ背面の4つの縦長のLEDに鳥たちが空を羽ばたいていく美しい映像が流れる。
「あなたはどこまでも行ける 終わらせないで」
という歌詞はその映像とともにメンバー自身の新たな旅立ちのために演奏されているかのようだった。
全国の夜景が映し出された「サタデーナイト」では沙田だけでなく藤咲もシンセを弾き、蒼山はハンドマイクでステージを歩き回りながらの歌唱と、後期に獲得したエレクトロニックなダンスミュージック色が濃くなっていく。ねごとはこうした音楽性を強めていくにつれて、こうしてライブでも映像を使ったりとコンセプチュアルなライブをやるようになったが、それができるようになったのは自分たちの納得できる、自信を持った演奏ができるようになったからこそ。実際、初期は蒼山のライブでの声の出ていなさがライブの出来に直結するところも多かったが、こうして観客に向き合ってマイクを握って歌う蒼山の姿を見ていると、それがはるか昔のことのように感じるし(実際に昔のことだけど)、冒頭の声があまり出ていないように感じたのはやっぱり緊張していたんだろうな、と思うくらいに堂々と歌っている。
重心を低くしたどっしりとしたリズムがタイトル通りに深く潜っていくような感覚にさせてくれる「水中都市」もまた美しい映像が流れたが、それとともにステージは幻想的なスモークに包まれる。この曲もまたエレクトロな要素が強い曲ではあるが、後半の沙田のノイジーなギターのかき鳴らしっぷりからはそもそもはArctic Monkeysなどに憧れていたこのバンドだからこそのロックとダンスミュージックの融合のさせ方を感じることができる。
「「水中都市」の後はスモークが濃くてみんなの顔がよく見えない(笑)」
とおどけながらも蒼山は、
「閃光ライオットに出て、デビューして。それから音楽を楽しいって思いながらやることを忘れてしまいそうになったり、ありのままの自分たちの姿でステージに立つのが怖いって思ってしまっていたこともあった。でもみんなが曲を聴いてくれたり、こうしてライブを観に来てくれるのが何よりも嬉しかったし、力になっていた。今日が最後っていう実感が全然ないけれど、ねごとが居なくなっても音楽は残るから。ねごとの音楽がこれからもみんなの生活で流れていて欲しいって思っています」
と時折涙ぐみそうになりながらねごとのメンバーとして生きてきた12年間を振り返る。
自分はこうしてライブに行きまくるような生活をしているから、ライブが良いバンドが好きだし、そういうバンドを好きになることが多い。でも初期のねごとがそういうバンドではなかったのにライブに行き続けていたのは、音楽が良いからというだけではなく、自分たちでもライブが良くないというのをちゃんとわかっていて、なんとかしてそれを乗り越えようという姿勢を見せていたバンドだったから。だから「Sharp #」をリリースしたあたりでそれをちゃんと乗り越えられたのは見ていて本当に嬉しかったし、それはこれからもさらに良くなっていくものだと思っていた。
しかしバンドは終わりという選択をした。今になるとその終わる瞬間を示唆していたかのような曲やフレーズもたくさんあるが、初期のヒットシングルである「メルシールー」も
「たとえこれが最後だとしても」
というフレーズがあるし、LEDに歌詞が映し出された「シグナル」は終わりと新たな始まりを歌った曲である。最初からバンドの終わりを意識していたわけではないだろうけれど、ねごとはずっとそうした儚さを歌ってきたバンドだったのだということが今になるとよくわかる。
各々のフリーキーな演奏がぶつかり合う「nameless」でバンドのグルーヴがさらに激しさを増すと、「憧憬」では蒼山のボーカルの伸びの素晴らしさもあって、演奏終了後にそれまでの曲よりもはるかに大きな拍手と歓声が起こる。その姿を見ると、まだまだいけるじゃないか、と思うだけに、逆になんでこれで終わってしまうんだろうか…とも思ってしまう。
ビートが鳴り続けることを曲にした「ETERNALBEAT」はまさにねごとというバンドがなくなってもその音楽は鳴り止まないという意志の表明でもあるし、それは蒼山が歌い始めた瞬間に歓声が上がった「endless」もまた然り。しかしこうして曲数が重なっていくと、そろそろ終わってしまうんじゃないかと不安にもなってしまう。ねごとは決してワンマンでたくさん曲数をやるバンドではなかっただけに。
そんな思いをわかっているかのように、4月にリリースされたベストアルバムに収録された新曲である「LAST SCENE」がここで演奏される。ねごとの最新にして最終進化形と言ってもいい、ダンスミュージックとの融合がこれまでで最もハイレベルでなされた、タイトルからもわかるように明確に「バンドの最後」を意識して作られた曲。
「LAST SCENE
夢見させて
目に焼き付けて」
という最後のフレーズ通りに、ほとんどの人がライブで聴くのは最初で最後であろうこの曲をバンドが演奏する姿を、しっかり目に焼き付けようとしているようだった。
そしてついに蒼山が
「最後の曲です!」
と言って演奏されたのは蒼山がハンドマイクでお立ち台に立って歌う「アシンメトリ」。
「半分だっていい 代わりはいない」
というフレーズはまるでねごとというバンドそのものを言い当てているかのようでもあったけれど、ダンスミュージックを取り入れた曲がこうして最後のワンマンの最後の曲で演奏されていて、それが最大の盛り上がりを見せているというのはこのバンドが辿ってきた道が間違いではなかったことの証明だった。
ねごとは初ワンマンの時はパジャマ姿でアンコールの演奏をしていたとはいえ、初期の頃はアンコールをやらないバンドだった。それが変わったのは、渋谷のQUATTROでまだ無名の新人と言ってもいい存在だったBLUE ENCOUNTを招いた対バンライブの時。いつものように本編が終わるとすぐに帰ろうとする観客もいる中、なぜかその日は粘り強くアンコールを求める人がたくさんいて、
「今日はみんなが本当に熱かったのがすごく伝わってきたから」
と言ってアンコールに出てきた。やはり急遽決めたアンコールだったようで、観客になんの曲をやって欲しいか聞いた上でその日は演奏していなかった「Sharp #」をやったりしたこともあったが、この日はさすがにアンコールはあると思っていた。何故なら絶対ライブでやるであろう曲をまだこの日は演奏していなかったから。
なのでやはりアンコールにメンバーが登場すると、1人ずつコメントを。藤咲は「絶対泣くから」という理由で最後にされそうになっていたが、結局最初にコメントし、リーダーとして泣かずに話切る。
澤村は
「4人いて、怪我したり病気とかで入院することも、今流行りの逮捕されたりすることもなく、4人でここまで来れたのが嬉しい」
とコメントしたが、自身のこれからについてはドラムを叩くかどうかはわからないという。この日もそうだったが、ライブがそこまで良くなかった時代でも、澤村のドラムは1番安定感と力強さを持っていた。そこがしっかりしていたからこそ、このバンドはこうしてライブを見て「カッコいいな」って思えるバンドになれたのだと思っている。
沙田はバンドでギターを弾くという人生を選んだことにより、肩が普通の女性よりも張ってしまい、結婚式のウェディングドレスを着た時にそれを痛感したという。ニュースにもなったが、沙田は去年OKAMOTO’Sのオカモトコウキとギタリスト同士で結婚している。今でも若いイメージがあるのはデビュー時が鮮烈すぎたからというのはあるけれど、こうしてMCで聞くと、バンド以外の人生や生活のある、大人の女性になったんだよな、ということを改めて思わされる。だからこそそれぞれが新しい道を歩いていくことを選んだんだよな、ということも。
そしてベスト盤に収録された、かつて「雨が降っている日にしか演奏しなかった曲」である、今聞くとシンプル過ぎるバンドアレンジが逆に新鮮にすら聞こえる「雨」から、初期のカップリング収録曲「彗星シロップ」と続くのだが、蒼山の弾き語りでも演奏しているとはいえ、ラストライブでこの曲が聴けるとは思っていなかったし、アレンジも大人っぽい、今のメンバーの身の丈にあったものに変化していた。それでもこの曲の持つポップさやきらめきは全く変わっていなかった。
そして意を決したような表情を見せてから演奏されたのは、やはり「カロン」。新人ながらauのCMに起用されてヒットした、このバンド最大の代表曲。LEDにはそれぞれのメンバーの演奏する姿が映し出され、銀テープも発射される中、
「最後にみんなの声を聞かせて!」
と蒼山が煽ると、この日最高に力強い「オイ!オイ!」というコールが起こったが、今まで数え切れないくらいに聴いてきたこの曲も、ラストライブの最後の曲として聴くとやはり聴こえ方が全く変わる。だって、
「何度夢をくぐったら 君に会えるの?」
というサビのフレーズを聴いても、もう何度夢をくぐってもねごとというバンドにこうしてライブで会うことはできないのがわかってしまっているから。でも泣いてる人はほとんどいなかったし、間違いなく泣くと思っていたメンバーも泣かなかった。最後まで楽しい、最高の一夜にするためにこの日のステージに立っていた。かつて、何度も涙した姿を見てきたけれど、その姿とは違う、ねごとは最後の最後に本当に頼もしいバンドになっていた。
演奏が終わると、最後の写真撮影は「せーの」「ねごと!」という掛け声で行われ、澤村はスティックだけではなくドラムパッドすらも客席に投げ込みまくった。それはやはりどこか、バンドとそれ以外の何かに別れを告げているかのようだったけれど、最後に4人で手を繋いで観客に頭を下げる姿はどこまでも晴れやかだった。きっと、楽しかったことだけではない。苦しいことや悔しいことも間違いなくたくさんあった12年間だった。その姿を見てきたからこそ、最後にこうして笑顔で終われたのは寂しいけれど良かったとも思うし、メンバーが言っていたように音楽はなくなることはないから、これからもねごとというバンドが残した音楽を聴き続けていくし、彼女たちの姿を見てきた人がいつかステージに立って音楽を鳴らす日が必ず来る。そうすれば、そこにはねごとの音楽が鳴っている。ねごとがたくさんのバンドたちから影響を受けてバンドを始めてステージに立つようになったように。
ねごとは本当に正直なバンドだった。初ワンマンで声が出なくなってしまったことに泣き、憧れのチャットモンチーが2人になった後に対バンした時にあまりの2人の凄さと自分たちの不甲斐なさに4人で泣き、4人でそれを乗り越えてきた。
去年、蒼山の弾き語りライブを見た時、ライブ後に物販に出てきた蒼山に
「初ワンマンの時からずっとねごとのライブを見ています」
と話した。だいたい、今までそうして声をかけた人は「本当ですか!」的なリアクションを取ってくれたり、サインに名前を入れてくれるサービスをしてくれたりしたのだが、蒼山はあまりリアクションが良くなくて、自分の滑舌が悪くてちゃんと伝わらなかったのかな?とも思った。
でもきっと、あの時にはもうバンドが解散することは決まっていたのだ。だからずっと見てくれていた人に返せる言葉がなかったんだと思う。それくらい、取り繕ったり誤魔化したりすることができないメンバーたちだったし、それはそのままねごと音楽やライブになっていた。つまり、ねごとというバンドはメンバーの人間そのものが鳴っていたバンドだったのだ。
だからチャットモンチーと同じように、可愛いなんて思ったことは一回もなかった。常に戦い、挑戦し続ける姿をずっとカッコいいと思って見続けてきたんだ。
ねごととしてはもう会えないけれど、ねごとのメンバーはみんな音楽が好きで好きで仕方がない人たちなのを知っている。リーダーとしてバンドを引っ張ってきた藤咲、フェスやイベントなどで客席からライブを見ていることが多い澤村、MUSICAで海外アーティストのレビューを書いている沙田、前から弾き語りをやるようになった蒼山。蒼山と沙田は早くも次の動きが発表されたけれど、4人ともまたいつか音楽が鳴る場所で会えるんじゃないかと思っている。
でも最後の最後に今までで1番良いライブをしただけに、やっぱり見れなくなるのは寂しい。楽しいことばかりではなかったけれど、それも含めてデビューした時から最後の瞬間まで見ることができて本当に幸せだった。今まで本当にありがとう。
蒼山もMCで閃光ライオットの話をしていたが、閃光ライオットが開催されていたのは夏だった。雨が降り続いて、冷夏とも言われている今年だが、この日がいきなり暑い日になったのは、あの夏に始まったねごとが終わるべき季節も夏だったからなのかもしれない。
1.インストゥルメンタル
2.透き通る衝動
3.DESTINY
4.Sharp #
5.ループ
6.greatwall
7.透明な魚
8.真夜中のアンセム
9.ふわりのこと
10.シリウス
11.シンクロマニカ
12.Fall Down
13.サタデーナイト
14.水中都市
15.メルシールー
16.シグナル
17.nameless
18.憧憬
19.ETERNALBEAT
20.endless
21.LAST SCENE
22.アシンメトリ
encore
23.雨
24.彗星シロップ
25.カロン
文 ソノダマン