すでにメンバーの地元である神戸ではアリーナでワンマンをやっているし、ROCK IN JAPAN FES.やCOUNTDOWN JAPANでもメインステージに出演しており、大舞台には慣れてきているとはいえ、フレデリックがついに横浜アリーナでワンマンである。
昨年のかなり早い時期から開催を予告しており、それ以降も精力的にリリースやツアーを重ねてきただけに、何のタイミングというわけではないけれども、ここを目指して1年間は活動してきたであろうだけに、紛れもなくフレデリックの一つの集大成になるであろうライブ。
チケットがソールドアウトしているというのは凄いけれど、やはり最近のウイルスの影響からか、ちらほらと空席があるのはもはや仕方ないけれどももったいなく感じてしまう。
18時を少し過ぎた頃、横浜アリーナの客席のちょうど真ん中あたりの真上にある4面モニターにはスタッフからのお知らせが。「NEON PICNIC」が始まった時に、入場時に配られた袋の中に入っているケースにスマホを入れ、スマホライトを点けて欲しいというもの。それはメンバーが知らないサプライズになるということで、より開演前のワクワクが募る。
場内が暗転すると、モニターには2年前の神戸ワールド記念ホールでのライブの映像や、おそらくその後に撮られたものであろうレコーディング風景など、神戸からここに至るまでの歩みが映し出されると、最後にライブタイトルが映し出されて暗闇の中でメンバーがステージに登場。
高橋武による力強いドラムの連打によって始まったのは「飄々とエモーション」で、早くもメンバーの後ろの2面のLEDスクリーンには曲の歌詞が映し出されたかと思いきや、三原健司(ボーカル&ギター)のお立ち台に立ってハンドマイクで歌う姿を含め、メンバーの演奏する姿が映し出されるのだが、先程のスタッフからのお知らせで使われた4面モニターにもその映像が映し出されるのは後ろの方の席の人からしたら嬉しいところ。魚眼レンズで撮ったようなステージや客席の映像までもが映し出されるのはフレデリックならではだ。
肝心の演奏はというと、これが初っ端から本当に素晴らしかった。何よりもステージのど真ん中で歌だけに専念する健司のボーカル。飄々とどころか、実に堂々としたその歌いっぷりが我々観客のエモーションを揺さぶっていく。早くも観客にコーラス部分を合唱させるも、それ以上に本当に健司のボーカルの伸びが素晴らしい。1曲目にして完全にアリーナの端から端までを掌握してしまっている。
続く「シンセンス」でも健司はハンドマイクで歌い、
「アウトサイダー 言葉に手を振って
バイバイ さよなら境界線」
というフレーズでは歌詞に合わせて手を振るも、それは別れを告げる意味としてではなく、
「よく来たね!」
と口にしたように、来てくれた観客への感謝としてである。
「VISION」ではタイトルに合わせてスクリーンに「VISION」のアルファベットがそれぞれ1文字ずつ映し出されていき、それが実に美しい光となってアリーナを照らしていく。
するとここで健司が軽く挨拶をしてから、早くも「オンリーワンダー」へ。それまではフレデリックの音楽の楽しみ方の一つである体を揺らすというアクションで楽しんでいた観客も、性急なビートによって踊りまくるのだが、ステージ上の機材を囲むように、無造作に見えるように配置されていた金属の枠のようなオブジェが鮮やかに発光していく。その規模はアリーナならではであるが、三原康司(ベース)も赤頭隆児(ギター)もステージ前に出てきて演奏し、時折左右に伸びた花道(去年開催された「バズリズム LIVE」にステージの造りは近い)にまで歩いていくというのもまたアリーナならではと言えるだろう。
「皆さん、音楽大好きっていう人はどれくらいいますか!?」
と健司が問いかけると客席いっぱいの両腕が上がる中で演奏されたのは「夜にロックを聴いてしまったら」。スクリーンには歌詞も映し出される中、間奏の赤頭のハイトーンなギターがまさに夜にロックを聴いたことによる昂りと、夜から朝に変わっていくような情景をアリーナ規模で描き出していく。
そうしてここに集まった人たちが音楽が大好きな人たちであることが証明されたと思ったら、
「でも音楽嫌いになる時もあるよな?」
と言って、これぞフレデリックのパブリックイメージ的なダンスナンバーであろう「スキライズム」へ。
「でも嫌いになれないどうして」
と歌っている通り、嫌いになる時もあっても結局は嫌いになれない。
フレデリックの曲にラブソングはないけれど、フレデリックの曲は全てラブソングである。というと禅問答みたいだが、フレデリックの曲は「愛」をテーマにしたものであっても、いわゆる男女のラブソング的な情景や、対象であろう人間の顔や姿が全く浮かばない。それはフレデリックが愛を歌う対象が人間ではなくて音楽だからである。だからフレデリックの曲はいわゆる一般的なラブソングではない。音楽に殉じた人間によるラブソングである。他にこうしたラブソングを作っているのはサカナクションくらいだろうか。
だから音楽が好きな人ならば誰でもその愛に共感したり、自分の気持ちを乗せることができる。ある意味では誰も置いていくことのない、究極のラブソングと言っていいのかもしれない。
これまた歌詞がスクリーンに映し出される「シンクロック」では康司がボーカルを取るパートがあるのだが、
「今この日をこの瞬間を待ち望んでいた」
という康司が歌うフレーズはまさに「この日この瞬間」を待ち望んでいたようにしか聴こえないし、それはメンバーだけではなくて我々も同じである。そして健司は最後に
「たった4分ちょっとの音楽の為に
君はどれくらいの未来 踊ってくれんの」
というフレーズを
「たった2時間ちょっとのワンマンの為に」
と歌詞を変えて歌い、大歓声を浴びる。これもまた音楽と、音楽を好きな人へ向けたラブソングである。
フレデリックのライブはワンマンであってもフェスであっても実にテンポが良い。それは曲と曲のアウトロとイントロを繋げるようなアレンジと、それによってMCや曲間をほとんど挟まないというライブの作り方によるもので、プロ野球で試合の時間短縮に最も貢献した選手に贈られる「スピードアップ賞」が音楽界にあったら是非ともこのバンドに贈りたいところなのだが、フレデリックのシュールサイドの曲と言える「真っ赤なCAR」(それもついつい歌詞を深読みしたくなってしまうのだが)からミラーボールが美しく輝く「LIGHT」へと連なる流れはまさにそのライブのテンポの良さを示していたし、BGMが90〜130までの曲だけで繋げるようなライブをやってきた経験も間違いなく生きていると思われる。
開演前にスタッフがサプライズがあることを告げていただけに、もっと曲間とかを持った上で始まるのかと思っていた「NEON PICNIC」もまた曲間ほとんどなしで始まっただけに、観客が急いでサプライズ用のスマホを取り出すと、客席ではオレンジや黄色などのライトが美しく光る。この色を分けるためにスマホを入れるケースを配ったと思われるが、客席に一斉にライトが灯った時の健司のビックリしたような顔や康司の嬉しそうな顔は忘れられない(赤頭は完全にギターに集中した顔をしていたが)し、
「夜明け前の向かい風の中」
という締めのフレーズを健司は思いっきり感情を込めて溜めまくってから歌っていた。そこには間違いなく観客とスタッフへの感謝という感情が大きくあったからこそ込められたものだったはず。それによってこの曲の持つスケールがアリーナにふさわしいものになっていた。それはスタッフの素晴らしい仕事っぷりである。
そうしてフレデリックはこれまでもスタッフとともに、ライブハウス規模であっても他のライブでは見たことがないような驚きの演出を数々行ってきたバンドであるのだが、ライブで聴くのが実に久しぶりな「峠の幽霊」ではメンバーが全く見えないくらいにステージまでもが暗闇の中で演奏される。そんな光がない状態でも演奏できるフレデリックの演奏技術と、お互いを視認することができない状況下でも全くブレることのない、視覚ではなくて魂や心でタイミングを合わせていると言ってもいいくらいの一蓮托生感。
そうしたものを感じるからこそ、全然そんな曲じゃないし、そもそもステージがほとんど見えないにもかかわらず少し感動してしまっていると、アリーナの客席を左右に分ける通路に緑色の光が灯り、その通路をやはり緑色に光る玉を持った女性であろう人が歩いている。アウトロで音量や音数を絞ることにより、あれが峠の幽霊なんだろうな、というくらいにおどろおどろしい空気になっていく中、女性が通路の先にあるミニステージに上がると緑色の光が消えて場内は再び暗闇に包まれる。
すると客席の一部から悲鳴にも似た歓声が上がり、明るくなるとそのミニステージには健司が立っている。暗闇を利用して移動したのは間違いないが、それでも健司はずっと歌っていたわけであって、どのタイミングでどう移動してきたのかが不思議で仕方がない。
そのミニステージの上にいる健司がハンドマイクを手にして歌い始めたのは昨年リリースの「フレデリズム2」収録の「対価」。てっきりミニステージは近年たまにやっているアコースティック用かと思っていたが、健司1人が歌うためのステージになるとは。
その健司は観客というよりも、向かいのメインステージの方を見ていて、そこで演奏するメンバーに向けて歌っているように見えた。そもそも一緒に鳴らすにはあまりに距離がありすぎるが、それでもフレデリックの演奏は全く乱れることがない。
そして「対価」は
「間違ってたんだな 間違ってたんだな」
という歌い出しで始まる。そのフレーズは逆に歌詞を書いている、ステージにいる康司の人生や存在を間違っていないと逆に肯定するかのように響いていたし、
「間違った分だけ 僕らは強くなるよ」
と続くフレーズは間違いなくバンドとしてのメッセージだ。フレデリックが間違ったと思ったことは一回たりともないけれど、こうして向かい合って歌い、演奏している姿からそれぞれへの絶大な信頼感を感じさせられたら、これからフレデリックはもっと強くなると思わざるを得ない。
歌い終わった健司が通路を歩いてステージへ戻ってギターを手にすると、バンドのモードがアッパーなダンスロックに転じていくことを予感させるようなイントロから始まったのは「逃避行」。
「君とバックれたいのさ」
というフレデリックならではのシュールさでありながら、ここにいつでも逃げ込んできていいんだぜ、という音楽に救われている人へのメッセージが込められたこの曲では、横浜だからからか、歌詞などが漢字というか漢文的に(しかも右から左に読む)表示されていくのだが、三原兄弟がスクリーンに映ると「双子」、高橋が映ると「鼓手」と、メンバーを説明するような漢字がその上に映し出されたのだが、赤頭が「吉他」だったのはなんだったんだろうか。あれで「ギター」と読ませるということなんだろうか。
この「逃避行」に続いてサビのメロディが実に癖になる「TOGENKYO」が演奏されることによって、バックれた先にはこんな桃源郷と呼べるような空間が待っているんだ、ということを示してくれるのだから、音楽の鳴る方へ逃げることは悪いことなんじゃないかと思うし、きっと10代の頃の三原兄弟もこう言ってくれるような音楽を求めていたんじゃないかと思う。
そして高橋のドラムがもっと踊りたいという観客の気持ちをさらに加速させるようにリズミカルに叩かれると、
「遊ぶ?遊ばない?遊ぶ?遊ばない?遊ぶよな!」
と健司がおなじみの口上を入れて「KITAKU BEATS」へ。当然遊びきってから帰宅したいわけなのだが、まだこれでは帰宅できないし、今日は宴とばかりに演奏されたのは「バジルの宴」。フレデリックの中でも随一の狂騒感に満ちたダンスロックであるために、演奏するメンバーのグルーヴも、踊りまくる観客のテンションも最高をさらに更新していく。この大事なワンマンのクライマックスにこの曲が演奏されるとは思っていなかったが、こうして流れを見ているとこの日、この位置でやるべき曲だったんだな、と思う。
そしてメンバーの疾走感溢れるライブならではのイントロが追加される形で演奏されたのは
「メジャーデビュー曲やります」
と言って演奏された「オドループ」。当然観客は踊りまくり、手拍子部分ではバンドが一瞬音を止めて、アリーナに観客の手拍子だけが鳴るという瞬間を作り、フレデリックが好きで、この曲の歌詞を完璧に覚えている人しかいないからこその最後のサビの大合唱は健司が歌わない時間がこれまでで1番長かったような気がする。フェスのメインステージの方が人数は多いかもしれないが、濃度という意味ではこの日が間違いなく過去最高だったはず。
しかし「VISION」リリース時のインタビューでは
「「オドループ」をやらなくても成立するライブを作らないといけない」
と語っていた。いつまでもこの曲に頼っていてはいけないということであるが、近年はフェスやイベントなどだとやらない時もあってそれでも成立しているし、なんならワンマンでもやらなくても成立するだろう。フレデリックはこの曲だけではなく、次々にとんでもなく中毒性が高い曲を生み出してきたのだから。
でもやっぱりこの日にはこの曲が鳴らされるべきだったのだ。「オドループ」がなくてもライブは成立するし、フレデリックはこの曲だけのバンドじゃない。でもこの曲がなかったらアリーナまで来ていなかったかもしれない。この日の大合唱はリリース前に「新曲です」と言ってこの曲を演奏した時に、それまではひたすらにシュールなバンドだというイメージだったフレデリックが「これはこの曲が出たら変わるな」と瞬時に思ったことを思い出させた。こうしてアリーナでこの曲が鳴らされることはあの日にもう決まっていたかのような。
「オドループ」では赤頭がお立ち台に立ってギターソロを弾き倒すのだが、その後にステージ上手に伸びた花道を赤頭がギターを弾きながら歩いていたら、最前列にいた小学生くらいの男の子に赤頭がピックを手渡していた。男の子も、一緒に来ていた母親もすごく感激していたのだが、その光景を見て、
「フレデリックはこうして家族でライブを観に来れるようなバンドになったんだな」
と思ったし、音楽への愛をひたすらに歌ってきたバンドとして、音楽のバトンを次の世代に渡したかのようだった。彼がこの日がきっかけになってギターを買って、貰ったピックで弾くようになってバンドを組んだら…。そんなことまで考えてしまうような瞬間だった。
普通なら最大の代表曲と言ってもいい「オドループ」を最後にやって終わるのが通常のアリーナのライブかもしれない。でもフレデリックは自分たちの最新の形を最後に見せることを選んだ。だからこそ最後に演奏されたのは「イマジネーション」だった。
ステージからは炎が吹き上がる中、客席の間の通路を練り歩いて歌い、観客に合唱を求める健司。その姿を見ながら演奏するバンドのグルーヴはさらに濃厚なものになっていく。
そして健司が上手側からステージに戻ってくると、先ほど赤頭からピックを貰った男の子にマイクを向けて歌わせた。健司はピックのくだりを見ていたかどうかはわからないが、ある意味ではこの日の主役はその男の子だったかもしれない。横浜アリーナに親子で来て、しかも席が花道の最前列だったからこそ見れた、この日だけの光景。フレデリックからの洗礼を受けた彼は、これからどんな人生を送っていくのだろうか。何十年経っても、この日のことを覚えていてくれたらいいな。
なんて思っていると、健司が最後に
「イマジネーション」
と叫んだ瞬間に暗幕がステージにバサっとかかった。その瞬間に音が止まって本編は終わった。この必要以上にダラダラとしないのが実にフレデリックらしいと思えた。
とはいえこれで終わるわけにもいかず、アンコールに応えて4人が再び登場。しかしステージにはまだ暗幕がかかったままになっており、
「コーラスグループが出てきたわけではないので」
ということで、やはりサブステージでアコースティックで1曲やることに。
健司&赤頭と康司&高橋の二手に分かれて客席の間を通りながらサブステージにたどり着くと、せっかくなのでそれぞれ一言ということで、
康司「今日はお日柄もよく。こんな天気の良い日に横浜アリーナでできてよかった」
と、天然を超えた自然と称される康司ならではの言葉の後に振られた赤頭は何故か喋りだす前に観客から笑い声が起こり、
赤頭「今日は親も見にきてるんやから!(笑)」
と笑われたことに突っ込む。そして横浜出身である高橋は、
高橋「2年前に神戸ワールド記念ホールでやって。神戸の人にとってはあそこが特別な場所なんだろうけど、僕にとってはやっぱり横浜アリーナが特別な場所で。だから神戸のライブの後に、いろんな選択肢がある中でここをバンドとして目指してやってこれて本当に良かった。でもそれは俺の話だから。この後もみんなのために一生懸命叩きます」
と、この横浜アリーナへの思いを語る。きっと昔からここでライブを見たりしてきたんだろうけれど、最年長だったKaz.が抜けた後にこの高橋がフレデリックに入ってくれて本当に良かったと改めて思えた。サポートを始めた当初は「スタイル的に合わないんじゃないか」と言われることもあったけれど、今は入ったのが高橋だったから、このバンドはここまで来れたんじゃないかとすら思える。健司は
「俺もみんなのために一生懸命歌うし!」
と良いところを持っていかれて少し拗ね気味だったけれど。
フレデリックはアコースティックを「FAB!!」という名義で近年よく行っており、様々な曲をアコースティックアレンジにしているため、この日は何の曲を選ぶのか、と思っていたら、演奏されたのは「フレデリズム2」収録ながら、今まで1回もライブで演奏されたことがない「CLIMAX NUMBER」だった。
初披露がまさかのアコースティックバージョンとなったわけだが、雪が歌詞に出てくるだけに、冬であるこの時期まで取っておいたのだろうか。少し切なさも感じるという意味では珍しい曲であるが、演奏が終わってメインステージの方へ歩いていく4人の後ろ姿はかつてないほどに頼もしく見えた。
暗幕の間からステージに戻ると、通常編成で最後に演奏されたのは「終わらないMUSIC」。確かにこのライブのタイトルにもなっている曲であるが、普通のバンドならばアリーナというのは集大成になる場所なだけに、アンコールではザ・代表曲的な曲をやることが多い。
フレデリックのこの日のライブも、確かに集大成でもあったけれど、それ以上に明確にこの先がまだまだ続いていくということを示すものだった。だからこそ最後に演奏されたのは「オワラセナイト」でも「リリリピート」でもなくこの曲であり、やはり
「終わらないMUSIC 僕らのMUSIC」
と、フレデリックとして音楽への思いをしっかり自分たちの音楽として示したのだ。
演奏中からエンドロール的に昨年から始まったツアーのスケジュールやスタッフロールが流れると、その後にはこの先に控えるファンクラブライブに加えて、冬にZeppツアーが行われること、さらには来年の2月には初の日本武道館ワンマンを開催することが発表された。
それはまさにフレデリックの音楽が横浜アリーナに辿り着いてもまだまだ終わらないということを示すようだった。最後に深く頭を下げたメンバーの姿は観客はもちろん、音楽という存在に対して感謝しているかのように見えた。
ここまで来るって、「オドループ」が出た頃にメンバーはイマジネーションしていたのだろうか。もしかしたら確信は持っていたかもしれないが、アリーナならではの演出もありながらも、あくまでも健司の歌とバンドの演奏、つまりは音楽を最大限に見せるものであり、音楽でここまでアリーナをエンターテインメントできるということを証明したかのような、初の横浜アリーナワンマンだった。
もうこれを見たら武道館すらも小さく感じてしまうかもしれない。でもフレデリックはきっと武道館だからこそできるような、我々が全く予想できないようなライブを見せてくれるはずだ。
来年2月というとだいぶ先だが、Zeppツアーもあるし、この日のライブも発表されたのは1年くらい前だったが、いざ当日になるとあっという間だった。
踊ってたい夜が大切だってこのバンドに気付かせてもらったから、ダンスを笑顔で待ってる。
1.飄々とエモーション
2.シンセンス
3.VISION
4.オンリーワンダー
5.夜にロックを聴いてしまったら
6.スキライズム
7.シンクロック
8.真っ赤なCAR
9.LIGHT
10.NEON PICNIC
11.峠の幽霊
12.対価
13.逃避行
14.TOGENKYO
15.KITAKU BEATS
16.バジルの宴
17.オドループ
18.イマジネーション
encore
19.CLIMAX NUMBER (FAB!!)
20.終わらないMUSIC
文 ソノダマン