これは一風変わったインタビューである。
2015年から無期限活動休止状態に入っていたthe telephonesが本格的に活動を再開し、5年ぶりとなるフルアルバム『NEW!』をリリースするというニュースは多くの音楽ファンを歓喜させた。the telephonesは間違いなく2010年代を代表するバンドの一組である。そんな彼らの記念すべきタイミングでどうしてもインタビューしたいと思った。
そして、the telephones活動本格再開の報に歓喜する多くの音楽ファンの中にソノダマンという男がいた。ソノダマンは年に200本ほどのライブに通っては誰に見せるでもないライブレポートをブログに書き続けている男だ。彼はthe telephonesやYap!!!のライブ、石毛氏個人が出演するDJイベントにも行きまくり、レポートを書き続けていた。それがいつしかthe telephonesのフロントマン・石毛輝氏の目に留まり、ときどきTwitterでやり取りしたり、現場で挨拶するくらいの関係性になった。
誰よりもthe telephonesの活動再開を喜んでいるソノダマンが、その熱量をもってインタビューしたら何かが起きるんじゃないかと思った。
ソノダマンは音楽ライターでもなければメディアの人間でもない、普通の会社員である。
だからこれは、ただのファンが、憧れのバンドにファン目線で気になることを訊きまくっているインタビューなのだ。
だが、話の核は常に『NEW!』にあり、結果的に石毛氏には『NEW!』の全曲解説までしていただいた。ぜひ『NEW!』を聴きながら読んでいただけると嬉しい。
インタビュー/ソノダマン 文・構成/高橋数菜
高橋数菜「今回、アルバム『NEW!』と本格的な再始動についてお伺いしたいと思ってるんですけれども、聞き手がソノダマンというイレギュラーなインタビューで」
「話を聞いてびっくりしました。ほかにもバンドインタビューしてるの?」
――完全に人生初です。はじめてはぜひ石毛さんでっていう。
「はははは! よろしくお願いします(笑)」
――横浜での『NEW!』を全曲演奏するっていうライブを見させていただきまして(「Do the LIVE!!!」2020年9月25日 横浜1000 CLUB )。自分が初めてthe telephonesの音楽に触れたのが『JAPAN』なんですが、その時以上に『NEW!』にはフレッシュさを感じて。フレッシュでありながらも新しい挑戦があって。ライブで一回聴いただけで「これは最高傑作だ」ってわかるくらい素晴らしくて。2019年の「メジャーデビュー10周年、まだ行ったことのない都道府県に行くツアー(決)」やその年の春フェス夏フェスといろんな場所でライブを見させていただいたんですが、まだあの時は新曲という感じが全然なかったと思うんですけれども。
「新曲は作ってなかったですね」
――アルバムにはいつごろから着手されたんですか?
「きっかけは配信限定でリリースした“Light Your Fire”って曲があるんですけど、あれがアプリのモンスト(モンスターストライク)の大会の曲で、それがモンストの方からオファーをいただいた時に作り始めた、再始動後初の新曲ですかね。それまでは新曲を作りたいとは思っていたんですけど、やっぱり勇気が出なかったですよね。活動を休止してて、次の新曲は絶対コケらんないっていうプレッシャーみたいなものがあって。ちょいちょい家でデモを作り貯めている状態が、『行ったことのない都道府県に行くツアー』や夏フェスの段階でしたね。その頃にはもう“Light Your Fire”の原曲ができていたはずなんですけど、まだメンバーには聴かせていなかったって感じですね」
――アルバム、完成自体はけっこう前にされていたと思うんですけれども。
「3月にマスタリングまで終えました」
――コロナで発売が延期になって、11月にようやくリリースされるわけですが、その間にアルバムが持つ意味が変わっているような気がしていて。発売が延期になったことについて感じることはありますか?
「延期したことについては、シンプルに仕方がないっていう世の中の状況と、バンドとしては今年結成15周年で単純に悔しいというものが混ざった複雑な感じですかね。楽曲が持つ意味というのは、曲が完成した時から変わることはないと思うんですけど、聞き手によってそれぞれ受け取り方は違うから自由に聴いて欲しいです。テレフォンズを結成してからそれはずっと変わらないです」
――実際にアルバムの曲について1曲ずつお訊きできればと思っているんですけれども、まず1曲目、“Here We Go”ですね。
「はい」
――これはthe telephonesの新しい始まりを告げるような、ライブの1曲目で聴いた瞬間に「ああ来た!」っていう感じが非常にして。これは1曲目にするために作ったような感じを受けたんですけれども。
「最初から1曲目にしようと思ってなくて。数年前から海外や日本のクラブでもレイヴな音楽が流行り始めて、最初はそれに乗っかってビックビートやドラムン、ジャングルとか色々リズムにこだわったものを作ろうとしていて。楽曲としては最終的に違うアウトプットになったんですけど。そういった音楽をthe telephonesでまだやってないんじゃないかって思って、メンバーに渡したら『これめっちゃ1曲目っぽくない?』ってリアクションが返ってきて。じゃあそれに合うようにアレンジしようって話になりました。最初に作ったときは8曲目みたいなイメージでしたね」
――意外ですね。先日この曲のMVが公開されましたけれども、とてもthe telephonesらしいザワっとするようなもので。MVのアイデアっていうのは監督さんから来るんですか?
「大元のやつはメンバーが投げていて。今回はBeastie Boysの“ Sabotage”というテーマを投げたら、和風になって帰ってきたというか『あぶない刑事』になってる感じでしたね。毎回最初のアイディアみたいなものはバンドから発信してると思います。基本的に一貫して、ほかのバンドがやってないことだったりバカをやりたいっていう感じですかね」
――メンバーも演技は乗り気だったりするんでしょうか。
「乗り気かどうかはわかんないけど、俺以外のメンバーは演技が結構うまいので、リョウ子とノブ子のあの感じとかいいですよね。アメリカにblink 182というバンドがいて、彼らも女装したりとかチ◯コ出したりとかそういうのを見て育ってきた世代なので、やっぱり必然的にそういうのをやりたくなってるんだと思います」
――2曲目“Changes!!!”ですが、聴いた瞬間に“sick rocks ”を初めて聴いた時の衝撃を思い出しまして。フレッシュさがこの曲からは強く感じられて。the telephonesらしいというか、いろんな人がイメージするthe telephones像がこの曲には表れていると思っていて。
「『こうすればウケる』っていうのは今回全然考えてなくて。この曲は曲づくりを始めて真ん中ぐらいにできてきて。ある程度曲のストックができると一回並べてバランスを見るんですよ。で、“Changes!!!”みたいな曲ないなと思って作って……時代が繰り返される法則でいうと、僕らがやっているディスコパンクってそろそろリバイバルの域に入ってくるんじゃないかなと思って。心新たに、でもちょっと違うアプローチをしつつ作りました」
――3曲目は先行配信された“Tequila,Tequila,Tequila”で。今までのリード曲とちょっと違う感じというか、「DISCO」が付いた曲を先行配信するというアイデアもあったと思うんですけれども、そうではなくて、この曲を配信したっていうのはなにか意図があったんですか?
「これはいろんな事情がありまして。当初の予定どおり5月にアルバムがリリースされていればこういう形の配信はなかったですね。コロナの影響で発売が11月に伸びたってなると、半年間なにも曲を出さないのはどうなんだみたいになって。そのときに“Here We Go”と“Do the DISCO”のMVを撮ることが決まっていて、この2曲は映像と一緒に出したかったので、この2曲以外からなに出そうかってみんなで話し合って『テキーラじゃね?』という感じになりました」
――そのタイミングで『Love music』で“Tequila,Tequila,Tequila”が見れたのが非常にうれしくてですね。
「『Love music』はすごい愛情深い番組で。俺たちが“Tequila,Tequila,Tequila”やりたいっていうのを受け止めてくれて。『VIVA LA ROCK』特集であってthe telephones新曲披露みたいな感じのオファーではなかったんだけど新曲をやることを快く受け入れてくれたし、見てくれた人のリアクションもよかったみたいで嬉しかったです」
――先程もちょっと話に出ましたが、次が“Light Your Fire”。最初にこの曲から作り始めたと伺ったんですが、最初に発表されたのが「DISCO曲」ではなくこの曲っていうところに新しいthe telephonesの宣誓を感じたといいますか。
「復活してすぐDISCO曲を作る気にはならなかったというか。それはネガティブな意味ではなく。それこそさっき『JAPAN』が好きって言ってくれたじゃないですか。『JAPAN』ってアルバムにはDISCOってつく曲がひとつも入ってなくて。でもあれをきっかけに僕らも世に知られていったので、『純粋にいい曲だったらそれだけ勝負できんじゃね?』みたいなマインドになっていたんだと思います」
――次の曲が“New Phase”。非常にダンスミュージック的というか、ライブで聴いたときに、すごい新しいな、いままでのthe telephonesになかった曲だなと思って。この曲がアルバムの中でも新しさを担っているような感じで。
「“New Phase”ってタイトルに出ちゃってますよね。僕らがやってるディスコっていわゆるディスコパンクからの派生なので、パンクを取ってディスコを一回やってみるかみたいなテーマから始まって、ディスコにならなかったという曲です(笑)」
――予想とは違うところに着地したというか。
「なんかまあ、まんまでも作れたんですけど、まんまだとらしいけどらしくないよなあというところで俺は迷ってて。もうちょっとライブが想像つくものにしたいなっていうことになって、最終的にこのアレンジになりました。でもこれが作れたことによって、さらに深いルーツのディスコミュージックに挑戦できるなと思ってます」
――個人的にYap!!!がいまやられていることにもちょっと通じるところも感じました。
「声の加工がそう感じるのかもしれないですね。面白いですね。手法は全く別のものをとってはいるんですけど……そっか、もっと精進します(笑)」
――いやいやいや(笑)。次は“Get Away”ですが、≪Music makes me happy/Music makes me sad≫という歌詞が石毛さんらしいと感じまして。ライブでもすごいリアクションがよかったように思ったんですけれども。
「わかりやすいシンガロングパートがいいですよね。これはthe telephonesのもう一個のルーツで。僕ら世代はなんというか……十代の頃はまだディスコパンクという音楽がなくて。20歳くらいにその要素を取り入れるんですけど。十代の頃みんなそれぞれのバンドでハードコア/メロコア/スカコアとか、俺はグランジをやってたんですけど、そういうのをみんなそれぞれやってたんで、バンドのルーツというか個々のルーツをさかのぼったらこうなんじゃないかなっていう曲です。だから歌詞もthe telephonesはもちろんなんですけど、バンド自体を始めた十代の頃の情景が浮かぶような感じで書きました」
――これリード曲なんじゃないかなっていう噂をファン同士でしてたんですけども。
「ファン同士! そういう意見嬉しい。横浜のライブのとき?」
――そうですそうです。
「次のリード曲は“Here We Go”ではなくて“Get Away”だと?」
――そうですね。
「なるほど。参考になるね。キャッチーな曲ってのもあってかライブで演奏している時の手応えは確かにありました」
――続いて” Sleep Walk”。長島涼平さんが作られた曲で。MUSICAのインタビューで“Homunculus”的な曲がないと。
「読んでるんだ」
――もちろんです(笑)。作詞も涼平さんで、やっぱり石毛さんと歌詞が違うなっていうのも感じまして。ほかのメンバーが作った曲を入れるっていうのは当初から想定してたんでしょうか。
「そもそも俺が作った曲以外入れないってバンドではないし、もっと早くやっていてもよかったような気も今となってはするんですけど。今回アルバム作るにあたって曲作り合宿みたいなのをしてまして。それである程度曲が出揃ってきた時に涼平がこの曲をパっと出してきて、『アルバムでこういう曲必要だと思うんだよね』っていうのと、『涼平が作った曲を俺がアレンジしたらまた違う科学反応が起きて面白いんじゃないの』みたいなこと言って、確かにと思って。最初はアレンジが全然違くて、歌詞も日本語だったので、どう料理しようかなと思って。でもなんかわくわくしたのを覚えてます。『涼平、どういうアレンジしたらテンション上がる?』とかそういう質問したりして。合宿中にはアレンジできなかったので家でじっくりやりました」
――歌詞は全部英文ですが、涼平さんが英文で書かれたんですか?
「『この歌詞を英語にして歌ってほしいんだ』と言われて、おお、そっからだ、よしと思って。歌になることを意識しながら英訳して、意味が違ってないか涼平にチェックしてもらいました」
――石毛さんが英訳されたんですね。ライブのMCでこの曲を涼平さんが作ったということを聞かなかったら、ファンもそのことに気が付かなかったと思います。
「だから曲を始める前に差し込んでやろうと思って、タイミングを狙ってました。でもこの曲があることでアルバムのバランスもとれていて、the telephonesというバンドがどういうものなのかを示していると思いますね」
――続きまして“Route17”なんですけど、非常にバンドロマンみたいなものを歌詞から感じまして。
「これは俺が合宿中に2~3時間抜けなきゃいけない用事があって。帰ってきたらこの曲のリフができてて、すげー良いリフじゃんと思って。全く俺が関わってない状態で元のリフができているので、これはテレフォンズのことを歌おうと思って。歌詞のテーマとかを探していたら、事務所に入る前とか昔のことだとか、それってつらかったけど最高だったよなみたいな、そういうことを書けるタイミングなんじゃないかなって。活動休止したからこそそういうテーマも書けそうだなっていうのがあって。“Route17”っていうのは埼玉県を通る国道17号のことで。よくそこを通ってメンバー同士の家を行き来してたので、実話を書きました。よく飲みよく屁をするバンドでした」
――9曲目、“Do the DISCO”なんですが、この曲だけが突出してる感じじゃないっていうのがこのアルバムのすごいところで。DISCO曲って一口で言ってもいろんなサウンドの曲があると思うんですが。
「そうですね。あまり音楽のDISCOでは僕ら語っていないです」
――「DISCO」とタイトルにつく曲を作る時のイメージっていうのはどういう感じではじまるのでしょうか。
「“Do the DISCO”の場合は最初からDISCOをタイトルにつけていたわけではなくて。“I Hate DISCOOOOOOO!!!”とかその辺からは意図的にDISCO曲は『DISCO曲です!』という作り方をしていたんだけど……DISCO曲って言い方もおかしいけど(笑)。最初の段階では『DISCO』をつけなくても成立するアレンジにしてみようという方向でやってましたね。DISCO曲に関しては自分たちだけで判断しないで、レーベルとか事務所のスタッフのみんなとかにも訊いて、『DISCO曲の候補としてこれとこれがあるんですけど、どれがいいですかね?』って訊いたら、みんな“Do the DISCO”を選んだっていう感じでしたね。もう一個、どの曲と迷ってたか忘れてしまったな……。検索してもいいですか? あ、“Changes!!!”と“Do the DISCO”、どっちがいいでしょうという感じで投げていたみたいですね」
――“Changes!!!” にDISCOがついていた可能性もあったんですね。続いて “Broken Government”がここにきて再録されるという。タイトルからもわかる通りメッセ―ジ性が強い曲で。
「そうですね。でもそこは別に意図してた訳ではなくて、これは涼平が入れたいって言ってて。結構ライブでもやってたので、このタイミングで録り直すのは確かにいいなと思って。タイトルについては確かにそうですよね。でもずっとそういう時代ですよね。もちろん思うことはいっぱいありますけど、曲にするときにはなるべくハッピーなバイブスになるようにしています」
――この曲はもともと『The Telephones In Wonderland E.P. ~不思議の国のテレフォンズ 短編集~』に“Odoru〜朝が来ても〜”と一緒に収録されていて。“Odoru”はthe telephonesらしい、みんなで歌える曲なんですけど、当時の情勢というか、RISING SUN ROCK FESTIVALのトリで演奏されたときのことをよく覚えています。
「……風営法だ。そうだ、そこらへんでイライラしていたんですね(笑)」
――石毛さんはそのときのMCで「RISING SUNみたいな大きなフェスがオールナイトで開催されることは本当に素晴らしいことです」とおっしゃっていて、そのことは本当によく覚えています。
「そういう文化が好きだし、そういう文化に育てられてきた感謝もあるので、そりゃ歌にしますよね(笑)」
――the telephonesがこういうことを歌にしてくれるのが嬉しいというか、the telephonesを知らない人にも聴いてほしいなって思いますね。
「そうですね。そういう側面も今回のアルバムで知ってくれたらいいですね」
――次が“Clumsy”という曲で。ラスト2曲目にこの曲があることで安心感や安定感みたいなものを感じました。
「曲調とかではなくバイブスみたいなものが“Changes!!!”とかと近いですよね。The Raptureとか、15年位前の曲を久しぶりに聴き返してみて、音楽として『優れているところと廃れてしまった理由』みたいのを研究しました。そしてやっぱこのジャンル最高じゃない?みたいな(笑)」
――ラスト、“Small Town Dreams”。非常に感動的な曲で。北浦和とかKYARAとかそういう想いを強く感じる曲だなあと。
「やっぱりKYARAが潰れちゃったんで歌にして残しておかないと忘れちゃう……もちろん忘れなんかしないけど、曲としてちゃんと残しておきたかったんです。再始動するにあたって足元をちゃんと固めておきたかったというか。どういうバンドでどっから生まれてきてどういうアティテュードでやるのかっていうのを再確認したくて。その想いの中で作れた曲だと思います。移転してからは働いてないけど、ノブ(岡本伸明)以外はみんなKYARAのスタッフだったし、KYARAがきっかけで出会った人間で組んだバンドなので。バンドマン同士が交流しやすいライブハウスだったと思います。だからやっぱり寂しいですけどね。それこそ俺が働いている時に(マキシマム ザ)ホルモンも来てくれたし、基本ハードコアやエモバンドの出演が多いライブハウスで。そういうジャンルの海外バンドもたくさん来ていました。めちゃめちゃ狭いあのKYARAで外タレがライブやるっていうのも当時刺激的だったし、あんな狭い箱でもギターアンプボリュームをマックスにして演奏する姿勢とか、そういうのが全部血となり肉となり、もちろん僕以外の3人もそうだし、その思い出を曲に込めつつも湿っぽくならず未来を感じられるようにしました」
――1曲ずつお話を訊かせていただいたんですけれども、ライブを見た時から絶対売れるべきアルバムだとずっと思っていて。今までに経験したことのない名作というか、再始動するにあたってこのアルバムを絶対凄いものにするんだという強い意識が反映されていると思いました。
「気合がすごい入ってる、かつ肩の力が抜けてるんですよね。なんか自然というか。変な話、狙って作ったものという感じではないんだけど、今作はそれがいいなって。家でも結構聴いてます」
――若い人に聴いてもらいたいなあと自分はすごく思っていて。
「そうですね。今の時代の音ではないなっていうのは自覚していて。でも時代っていうのは絶えず動くものなので、タイミングがハマったら、めっちゃいいじゃんって言われそうだなっていう気もする。まあそればっかりは運というかタイミングって感じですよね。the telephonesも15年前に結成してるけど、2000年に結成して『JAPAN』を2002年とかに出してたらこんなに受け入れられてないかもしれないですし。もちろんやれることはやりつつ、時代に合うような工夫もしてあるんですけれども、これがどうなるかですね」
――このアルバムの初回限定盤には「the telephones presents “Last Party 〜We are DISCO!!!〜”」の映像が収録されるということで。あのライブでは、MCで石毛さんがメンバーのみなさんに「これからも音楽を続けますよね」っていうことを確認してたりしてて、ラストなんだけど希望を感じられるようなライブだったなあっていう記憶があって。
「意図的にあの日の映像とかあんまり俺も見ないようにはしてたんですけども、改めて見てみると……メンバーみんな頑張ってるなって感じでしたね(笑)。当時の心境としては……複雑な気持ちですよね。自分たちから休止したいとか言いながらも、あれだけたくさんの人に送られたりとか、名残惜しさみたいなものもちょっとあったんでしょうね。でも精神的にもしんどかった時期なので、これでひと段落できるみたいな気持ちもあったから。本当に一個の気持ちではないものが混ざっていて。個人としては一回止まったほうが楽にはなるんですけど、自分たちに関わってくれていた人たちのことが愛おしくて、ずっと繋がっていたいみたいな、そういう感じでしたね。だからそういう複雑な思いが表情とか演奏にもろ出てるんで、それを見ると、あの時のああ……みたいな気持ちにメンバーみんななっているんじゃないんですかね」
――DVD、楽しみです。そして今年、「SUPER DISCO Hits!!!」が帰ってくるという。どういうライブになりそうか決まっていたりするんですか?
「セットリストはまだ全然決まっていないです。現段階で考えているのは、2015年にリリースした『Bye Bye Hello』ってアルバムのツアーを活動再開したらやるって言ってやれてないので。コロナがなければ春のツアーとかに差し込んでいこうって話はしていたんですけれど……。『Bye Bye Hello』ってライブで一回も演奏していない曲がいっぱいあって、その曲は演奏したいなって思っています。『Bye Bye Hello』に収録されている“Thank You DISCO!!!”って曲がDISCO曲で唯一ライブでやっていない曲で、たぶん最終日の『NO DISCO!!! vs ALL DISCO!!!』にやってくるんじゃないかと思いつつ、アレンジどうしようとヒヤヒヤしています(笑)。3Daysでこの15年間を振り返ろうというテーマなので来れる人は3日間来て欲しいな。きっと感動すると思う」
――『NEW!』は間違いなく最高傑作っていうのを声を大にして伝えたいですね。
「the telephonesを一回でも聴いたことがある人はもう一回聴いてみてよって思うし、全く知らない人の耳に届いて欲しい。時代が変わろうと俺たちが憧れていたロックは最高なんだと伝えたい」
――これからもthe telephonesは活動をガンガンやっていくと思っていいですか?
「はい、もちろん。結成日が5月21日なので来年の5月20日までが15周年イヤーなので、面白いことをガンガンできればいいなと思っています。コロナがどうなるかはわからないんですけれども、やれることはやっていきたいですね。よくライブハウスに行っていたお客さんが『安心してライブハウスに行ける。ライブハウスはやっぱり楽しい』と思える状況に早くなることを願いつつ、活動していこうと思っています」
information
■RELEASE
NEW!
2020年11月4日発売
*初回盤(CD+DVD):品番TYCT-69183 税込¥3,850(税抜:¥3,500)
*通常盤(CDのみ):品番TYCT-60165 税込¥3,080(税抜:¥2,800)
【CD】収録曲順(全12曲)初回盤、通常盤共通
1 Here We Go
2 Changes!!!
3 Tequila,Tequila,Tequila
4 Light Your Fire(モンスト プロツアー 2019-2020″イメージ・ソング)
5 New Phase
6 Get Away
7 Sleep Walk
8 Route17
9 Do the DISCO
10 Broken Government
11 Clumsy
12 Small Town Dreams
【DVD】
2015年11月3日「Last Party ~We are DISCO!!!~」@さいたまスーパーアリーナ・the telephonesパートを含むバンド活動15周年を振り返るLIVEダイジェスト
(DVD収録内容)
1.Used Skin(2005.5.21 the telephones 1st Live@北浦和KYARA)
2.I and I (SUPER DISCO Hits!!!@ラフォーレ原宿)
3.Dance With You(SUPER DISCO Hits2!!!@ディファ有明)
4.Oh My DISCO(SUPER DISCO Hits3!!!~ULTIMATE DISCO!!!~@ディファ有明)
5.D.A.N.C.E to the telephones(SUPER DISCO Hits4!!!~THE FINAL DISCO!!!~@ディファ有明)
6.Monkey Discooooooo(SUPER DISCO Hits FINAL!!!~そして伝説へ~@さいたまスーパーアリーナ)
7.Odoru~朝が来ても~(SUPER DISCO Hits !!! RETURNS~FANTASTIC DISCO PARTY NIGHT~@ラフォーレ六本木)
8.White Elephant(SUPER DISCO Hits !!! RETURNS~THE BEST DISCO PARTY NIGHT~@ラフォーレ六本木)
9.Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!! (SUPER DISCO Hits!!! “nico nico”@六本木ニコファーレ)
10.I Hate DISCOOOOOOO!!!(SUPER DISCO Hits 9!!! CENTER OF THE DISCO!!!~TDCの真ん中でDISCOを叫ぶ~@TOKYO DOME CITY HALL)
11.Urban Disco(武道館 DE DISCO!!!~SUPER DISCO Hits 10!!! the telephones 10th Anniversary~@日本武道館)
12.Love&DISCO(Last Party~We are DISCO!!!~@さいたまスーパーアリーナ)
■LIVE
SUPER DISCO Hits 11!!!~3Days Show~
YOUNG(2005-2011)
2020年12月17日(木)東京都 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
SEXY(2012-2019)
2020年12月18日(金)東京都 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
NO DISCO!!! vs ALL DISCO!!!
2020年12月19日(土)東京都 渋谷duo MUSIC EXCHANGE