/ 2023/12/28
「音楽画集」というリリース形態についてはここでは深く触れはしないけれど、それでも「画集をスマホアプリで読み込むと曲が聴ける」というのは、同時に画集も見ながらスマホには映像も浮かび上がってくる曲もあることによって、家にいながらにしてヨルシカの新曲を聴きながらもライブで使われる映像演出も体感できるようになるし、何よりも「ながら聴き」するのではなくて、その時間は集中してその作品だけに向き合うからこその、自身の中に曲が深く入り込んでくる。
そんなヨルシカの新作は文学シリーズの曲を集めたものであるのだが、特筆すべきは何と言ってもn-buna初のメインボーカル曲「451」だろう。すでにどんな登場人物にもなり切れて、そこに人間としての感情を吹き込むことができる唯一無二のボーカリストであるsuisを擁するグループでありながらも、敢えてn-bunaが歌うことを選んだこの曲を今年のライブ「月と猫のダンス」でn-bunaがハンドマイクを持ってステージを闊歩しながら歌う姿は紛れもなくロックスターそのものであったし、ヨルシカにまた新しい、本当に強い武器が手に入ったと思った。それでもn-bunaはインタビューでは「もう歌わない」と言っていたけれど、この曲を聴いたらもっとボーカル曲を聴きたくなってしまう。
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