the telephonesファン代表、ソノダマンによるインタビュー第二弾である。
第1弾はこちら
the telephones復活作にして最高傑作『NEW!』はどのように生まれたのか? 石毛輝 全曲解説インタビュー!
https://moretzmusic.com/2020/11/07/post-2754/
昨年5月にベースの長島涼平が脱退し、the telephonesはこれからどうなっていくのかとソノダマンは憂いていた。
しかし昨年末、新宿MARZで行われたライブ「SUPER DISCO Hits14!!!〜DISCO!DANCE!!REVOLUTION!!!〜」でその不安は消し飛んでしまう。
すべて新曲で構成されたこのライブ、その新曲がどれもド級に素晴らしく、彼は「マジで全曲よかった!」と興奮気味にツイートした。
the telephonesに第一期、第二期というものがあるとすれば、いまは第三期ではないかと思う。活動休止までが第一期、活動休止からの復活が第二期。
第二期で放たれた『NEW!』というアルバムも新しい始まりを告げる素晴らしい作品だったが、『Life Is a D.A.N.C.E.』はスタートからフルスロットルで駆け抜けていくような革命的世界が繰り広げられている。
我々は新曲の素晴らしさの興奮そのままにthe telephones石毛輝氏にインタビューをオファー。まさかの再インタビューが実現。
音楽専門メディアのインタビューでは「この歌詞は……」とか「この音は……」みたいな話に帰結すると思うのだが、今回のインタビュアーはただの会社員。
「もっと音楽的なことを訊いてくれ!」という声もあると思うが、ミュージシャンとファンという関係性だからこそのインタビューになっていると思う。
一風変わったインタビュー、ぜひご覧ください。
インタビュー/ソノダマン 文・構成/高橋数菜 スチールカメラ/内村祐貴
「インタビューってほかにしてるの?」
――全然、誰にもインタビューしてないです。
「HEY-SMITHの猪狩ちゃんのYouTube出て」
――あれはカウントしていいのだろうかという感じです(笑)。前回、2020年の『NEW!』のインタビューでも同じことを言ったんですけど、新しいthe telephonesの始まりを感じさせるアルバムで。
「この4年間でさらに新しくなったかな」
――本当に素晴らしいアルバムだなと。というのも、自分はいちファンとして新曲をライブで聴いて、その段階で「これはすごいな」というのを体感してきたので。
「新宿MARZも来てくれたんだっけ?」
――はい。早くもフルアルバムが19曲というボリュームでリリースされるというところで。大ボリュームなんですけど、びっくりするぐらいすごいすんなり聴けるというか。曲数だけだと、近年の流れと真逆じゃないですか。
「そうなんだけど、いまどきいないだろうと思ったら、Tempalayが19曲入りのアルバムを出してて。やられたなと(笑)」
――(笑)。通して聴いたあとでも、すぐもう一回聴きたくなるアルバムです。
「そうなってたらいいな」
――ただ、このアルバムに至るまでをまず訊きたいなというところがありまして。
「去年の5月に(長島)涼平が抜けて」
――涼平さんの脱退が発表される直前のVIVA LA ROCK 2023でのライブを見に行ってまして。あのときライブではみじんもそんな雰囲気なくて。のちにそういう発表があって、すごくびっくりしました。
「まず涼平脱退の件は事後報告になってしまってファンの皆さんに本当に申し訳なかったなといまだに思っています。脱退が決まった後に今後のテレフォンズの活動やテーマを色々考えて、新曲を作り始めたって感じですね。最初に書き始めた曲は、このアルバムでいうと『Danger Boy』、『Our Journey』、『Upside Down』、その辺が最初に書いてた気がします。そういう曲をどんどん作っていって、このピースが足らないとか、メンバーにも訊いたりしてバランスを取っていったって感じかな。『Go Bananas!!!』がアルバムのなかではいちばん最後に作った曲ですね。MARZで演った17曲は全部揃ってて。ただそれだとMARZにきた人はなにも楽しくないよね、サプライズの新曲を入れようぜってなって、『Go Bananas!!!』を1日で作って、メンバーに聴いてもらって、『OKが出た、よし』みたいな。大阪に移動中の車の中で歌詞を書いて、翌日に家で歌録りして、そのままミックスとマスタリングを同時にやったって感じかな。突貫作業で」
――すごいですね、全然そんな感じもしないぐらい。
「出来がよかったからフェスでもバンバンやってるね。締め切りが1日でも遅れたらまずいからって、マネージャーに『スケジュール表作ってくれ』って言ったら、『待ち受けにしてください』って言われて待ち受け画作られて。これがそのスケジュール」
――本当にツアー真っ最中ですね。
「2月終わりから地獄で。誕生日らしい誕生日を迎えられなかった(笑)」
――昔からライブやインタビューとかでも「涼平はすごく優れたプレーヤーなので」って石毛さんがおっしゃっていて。そのメンバーが抜けたというのは、曲づくりの段階から大きな変化があったんじゃないかと。
「まず二択じゃないですかね、サポートメンバーを入れてやるのか、残った3人でやるのか。the telephonesってバンドは、あの4人でthe telephonesっていう活動を十数年もしてきたから、誰かサポートを入れるのが俺は全然イメージができなくて。だったら3人でやっちゃったほうがいいんじゃないかと思って。自分の趣味趣向が本格的にダンスミュージックになってたっていうのもあって、『やりたかったことをやってみていい?』って感じで、ちなみにシンセベースは俺が弾いていて、基本家で完結してる。昔からデモは基本1人で作るから、最初の一歩はそんな変わらなかったかな。それよりミックスとマスタリングが大変だった」
――ライブも3人になって、誠治さんとノブさんの役割もだいぶ変化しましたよね。
「そこはやりながら調整中という感じですかね。もうちょっと正解はあるなと思ってて。ソノダマンはライブ見てると思うんだけど、もっとどういうのがいいと思う?(笑)」
――我々からしたら、新曲を3人でやってることがすごく嬉しいんですけど、石毛さんがギター弾かずにハンドマイクで歌う曲とかは、ご自身でも探ってるところもあるんじゃないかなっていう感じもしてて。
「ハンドマイクだと下手したらカラオケみたいに見えちゃうんで、バンドっぽさがないなと思って。富山のONE FESとVIVA LA ROCKと、その改善点を出したアレンジをいまやってて。ノブがめちゃくちゃ動くので今まで以上に楽器を弾いてないってお客さんに思われてしまうって事に気付いて、ノブと誠治くんがこういう音を出してますよっていうゾーンをいまつくってて、それを見せることによってライブ感を出せているんじゃないかなと思ってる」
――自分もライブ見ててバンド感がないとはまったく思わなくて。
「もっとなにかあるんじゃないかと。満足せず、常に探してるところですね」
――新しいアルバムについて伺いたいんですが、19曲すべてお聞きするのも恐縮なので、ポイントを絞って訊いていきたいんですけど、1曲目の『Go Bananas!!!』、最後につくったとおっしゃってましたけど、一聴した瞬間にアガる1曲目だなという感じがすごいして。最後にできた曲というのが意外でして。
「アルバムを仮組みしたときにオープニングナンバーというか、『Mirror Ball Disco!!!!!!!』、とはまた全然違うキラーが必要だなと思ってて。間に合ってよかった」
――バナナはどこから出てきたタイトルなんでしょうか。
「『Go Bananas』で気がふれてるとか、狂ってるっていう熟語なので」
――なるほど。すみません、不勉強です。
「俺も中卒だから習ってない。(笑)でも熟語としての意味もあるし、バナナって単語としてのパンチもあるから良いなと思った」
――我々ファンからすると『Keep on Dancing!!!』が新しいthe telephonesの始まりの感じなので、それが最後に配置されているというのは意外でした。
「ちょっとエモい曲なので、『Keep on Dancing!!!』が1曲目だとしんみり聞こえる可能性もあるなと。底抜けに明るい感じで始めたかったんで、前半は明るめの曲でいきたいっていう意図かな」
――いままでのアルバムだと、最後にアルバムを締めるような壮大な曲が多かったと思うんですが。
「10曲、12曲だとそれができるんだけど、19曲はちょっと長すぎると思って。最後に踊り続けようというメッセージを持ってくることで、説得力が増すんじゃないかなっていう、これで終わりではなく、みたいな感じを出したかった」
――いま、ちょうど10日間連続リリースの真っ最中ですが、ライブのときに「このリリースのやり方はいままでやってこなかった」とおっしゃってたんですけど、どうしてこの試みを?
「アルバムを出すって話になって、『シングル曲なににします?』って提案がきて、でもMARZのライブ映像が上がってるから新曲感ないからなって思って、『なにかおもろいことしたいなあ、10日連続リリースとかどう?』『え?』みたいな。前例がないみたいな話になって。確かにプロモーションかけづらいし。でもこんな時代だし、おもろいからやったほうがいいんじゃない?って強く提案してみた。1日ごとに出しても、それぞれ違うプレイリストに入ったりするから、手ごたえとしてはいいんじゃないかな」
――1曲1曲全然違う曲で。自分としてはライブで聴いたときは『Fuzz,Fuzz,Fuzz』がすごいカッコいいなと思って。
「ありがとうございます。いま2軍だから、1軍に上げないと(笑)」
――2軍なんですか?(笑)
「冗談です(笑)イベントとかだとあまりやらない曲にしちゃってるので、前向きに考えるわ(笑)」
――いまのthe telephonesのロックさが出ている曲もありつつ、『Same But Different』のメロディーが染みるような曲もあったり、バラエティーがすごいな、この体制、一発目でここまで振れ幅があるっていうのが、やっぱりさすがだなと思って。『ALL SHIT』とか『I Feel Love(Bla Bla Bla)』とかもめちゃめちゃいい曲だと思ったんです。
「ありがとう。最近the telephonesでこういう曲を作れてなかったから、そう言われて嬉しい。それこそソロ曲を作るかのように個人的な思いを色濃く反映させているのが、『ALL SHIT』や『I Feel Love(Bla Bla Bla)』なのかもしれない」
――自分のなかでthe telephonesはメロディーがめっちゃいいバンドなんだっていうのはずっと言ってきたんですけど。
「もっと言っていい(笑)」
――(笑)それが3人になってもそれを持ってるんだぞってすごい感じさせてくれる曲で。作っているときは、メロディーというか歌モノにしようみたいな意識も特になくっていう感じですか。
「どこから歌モノって言うかだけど、歌が入ってる時点で歌モノって俺は思ってるから。歌をマイナスにするメリットがない。歌を入れる曲だったら、やっぱり歌がよくなきゃいけないという考えが根本にあるんで。だったらいいメロディーのほうがいいじゃん、っていうシンプルな。その曲にいちばん映えるメロディーや歌詞がちゃんと魂込めて入っていればいい曲になるって考えてる。その曲にとってのいいメロディーが歌である必要がなければ、違う楽器でそのメロディーを奏でてみたりもする。そんな感じでいつもアレンジしてるかな」
――ありがとうございます。あと訊きたかったのが、『Danger Boy』。これは割と早い段階で我々も聴いてて。
「匂わせ動画で」
――まさかのマスコットキャラっていう。
「マスコットキャラがいるバンドがうらやましいなと思っていて、Yuya Utamuraくんっていう3D / CG Directorの方がデザインをやってくれたんだけど、Utamuraくんに『オリジナルキャラつくりたいんだよね』って相談したらできたのがこれで」
――オリジナリティー的な。
「すごい俺たちの想像を超える、テレムリンというキャラをつくってくれて、めちゃめちゃ気に入ってて、グッズほぼこれになってるし」
――だいぶ衝撃的というか、まさかこういうMVがthe telephonesで見れるとはっていう。構想は石毛さんが考えたりしたんですか。
「『Danger Boy』のMVはUtamuraくんにほぼ任せてるかな。Utamuraくんを信用してるんで。だから、あれが来たときに『最高です』っていう返答をして」
――曲もキャッチーだし、MVもキャッチーだし、びっくりしました。そんな曲が最後に固まってるっていう。
「『Keep on Dancing!!!』に限っては12月に出している曲だから、さすがにそれをオープニングとかに置けない。冬に5曲連続で出したほうの既存の曲は、『Wanna Wanna Do』だけ前に置いてるけど、ほかは意識的に後ろに置いたかもしれない。それよりはまだ出してない曲を優先的に聞いてほしいと思って」
――『In Slumberland』は社会へのメッセージを含んでるのかなとか、そういう印象も感じたりしたんですけど。
「……インストだけどな!(笑)」
――タイトルも含めて曲から感じるイメージっていうんですかね。
「そう思ってくれて嬉しい。この曲はthe telephones史上一番の泣き踊り曲にしたいと思って作った。でも聴いた人がそれぞれ違うイメージを持って、それこそ社会に対してとか感じてくれたらならそれが正解でいい」
――すごい漠然とした質問ですけど、この『Life Is a D.A.N.C.E.』を、今までのアルバムのなかで順位をつけるとしたら?
「いや、もちろん一番です。頭の中で鳴ってる音や思っている事がクオリティー高いまま、そのまま音楽に出来た気がする。最初に出したミニアルバム(『We are the handclaps E.P.』)と同じ純粋な熱量で作れた気がします。」
――自分もいまthe telephonesを薦めるとしたら、間違いなく絶対このアルバムを薦めると思います。
「今すぐ、1日10回ぐらいつぶやいて(笑)」
――ミュートされそうな気がするんで(笑)。
「確かに。こいつ買われたな、みたいな」
――昔the telephonesを聴いてたっていう人にも聴いてほしいなって思います。
「それは俺もめちゃめちゃ思うね。こないだVIVA LA GARDEN(無料エリア)でライブして思ったけど、家庭がある人や仕事帰りとか忙しい中、the telephonesだけ観に来てくれた人が結構いて、そういう人たちに新曲が刺さってくれてたら嬉しいな。もちろん新しいファンの人も爆発的に増えて欲しいから、このアルバムで好きになってもらえたら最高です。」
――このアルバムを引っさげて下北沢での5 Daysのライブを行うと思います。内容的には毎日違う形になると思うんですけども。
「もちろん毎日違うセットリストは考えてはいますし、昔の曲をそこで出そうかなと。これは俺の勝手な罪悪感みたいな感じで、昔の曲はどこかのタイミングでちょっとずつやりたいなっていう気持ちはもちろんあったんだけど、やらなきゃいけないなと思ったのは、フェスでthe telephonesのグッズを身につけてきてくれている人たちを見て、その人たちの期待にもちゃんと応えたいと思った。シンプルに自分が客としてライブに行ったら、そのバンドの代表曲って聴きたいものだし。もちろん新曲は自分でいちばんいいと思ってるけど、それとは別じゃん、聴きたい曲を聴きたいって思うのはさ。だから、昔の曲は結成記念日あたりでやるのがいちばん美しいのかなと思っていて。そして、せっかくなら期待を超えていくアレンジをしたいなと思って。そのアレンジで最近缶詰です」
――すごい楽しみです。5日中3日行かせていただくので。
「全部違う曲なんで、聴き逃した2日がソノダマンの聴きたい曲ではないことを願う」
――なにがきても嬉しいです。それこそ3人でやっていくって声明出したときに解散も考えましたみたいなことも書いてらっしゃって。メンバーが抜けても続いていくバンド、解散するバンドといますけど、そこまで言い切るバンドってそうそういないと思うんですよ。
「嘘を書くのは好きじゃないというか。それだけ脱退は大きな出来事だったからね。音楽は一生続けたいと思ってるけど、the telephonesとして続けられるかどうかがわかんなくなったんだよね。それもいまの話と少しリンクするんだけど、ファンのみんなが求めてそうなthe telephonesを続けられる自信が最初なくて。新体制でやりたい音楽をやる以上、生楽器の割合が減るから人によっては『こんなのロックバンドじゃなくね?』とか思われそうで(笑)。これが10年前だったら怖くてできなかったと思う。今は2024年で、フェスに出てるロックバンドの半分以上は同期を使ってる気がするし、生楽器以外の音も違和感なく受け入れてくれるんじゃないかなと思って。もちろん昔から同期を使ってるバンドはいるけれどthe telephonesもいまの時代だったらそっちに振り切れるチャンスだと思った。ステージ上のメンバーの熱量が1mmも減ってないおかげで、『良い意味で変わってない』って言ってもらえる気がしてる」
――いまの形でライブをやったりするなかで、参考にしたアーティストとかいたりしますか。
「誠治くんのドラムをいまの形のセットでやろうと思ったのは、自分たちがフジロックに出演した年にジェイムス・ブレイクのライブを観て、『あのドラムの使い方は未来だな』と思って。でも、近い将来多くのドラマーがあの形になるんじゃないかなと思いもした。レコーディングで凝った音作りをしている人はライブでもそれを再現したいはずだし。そこがまずヒントになってるかな。あとはディスクロージャーとかだね。音源がダンスミュージックで打ち込み系なんだけど、ライブは生のバイブスを入れてるアーティストがすごい参考になった。その他だとCaribouとか」
――そういうバンドも自分は石毛さんの発信とかを通して聴いたりしてきたんで、つながった感があるといいますか。
「クラブとかダンスミュージックって聞くと、毛嫌いする人もまだ多いとは思うんだけど、『もう令和だし、そんなこと言わないで音楽は音楽だから全部楽しもうよ』みたいな気持ちはありますね(笑)もともとクラブとライブハウスの架け橋になりたかったバンドなので」
――KINGSとかやってるときから、それをMCで言ってらっしゃって。代官山UNITのライブに出てくれたゲストの方々もやっぱりそういう意識があるんだろうなって。
「imaiくんと、(キャンセルになっちゃった)4s4kiちゃん、代わりに出演してくれたDÉ DÉ MOUSEくん、そして名古屋ゲストのmudy on the 昨晩や大阪ゲストの8otto、ジャンルはバラバラだけどみんなクラブとかバンドとか関係なく音楽を沢山聴くし、海外のカルチャーからの影響を強く受けてそうなところは共通していると思う」
――お話にちらっと出ましたけども、このアルバムで唯一自分が「ん?」と思ったのが、『Pink Gang』が入ってないっていうところで。
「アルバムとは別のコンセプトで考えて作った曲だからな。と思って(笑)」
――確かに。昔もコラボ曲がありましたけども、フルアルバムには入ってなかったですね。
「『WoNdeR WomaN』ね。あれは全部俺ボーカルバージョンで録り直して、D.E.N.W.A e.p.に収録されているはず」
――MiChiさんとのバージョンでは入ってないはずです。
「そうだね。恐らく最初からアルバムに入れる話ではなかったと思う。『Pink Gang』も同じく。でもどっちも凄い好きな曲だし、コラボは凄い刺激がもらえるから楽しい」
――めちゃめちゃいい曲だと思うんですよね。
「良い化学反応が起きてるよね。SPARK!!SOUND!!SHOW!!のタクマくんがVIVA LAで『Pink Gangめっちゃいいっすね』って言ってくれた(笑)」
――UNITで初めて聴かせていただいて、めちゃめちゃいい曲だなって。4s4kiさんのハイパーポップとthe telephonesのダンスミュージックが100パーセント同士で融合してるっていう。
「4s4kiちゃんのマネジメントしてるササクレクトはもう長年の付き合いで。4s4kiちゃんのマネージャーがFragmentっていうアーティストでthe telephonesのトリビュートにも参加してもらってる。そして彼らは術ノ穴っていうレーベルもやっていて、そのFragmentのCDを最初にディスクユニオンに置いたのは、確か俺の姉ちゃんなんだよね(笑)」
――ええー!!!!
「だから俺より先に姉ちゃんが仲良くなってて、弟がthe telephonesってバンドやってるんだよねって紹介もしてくれてた(笑)。Fragmentは地元で先に最先端のカッコいい音楽をやっている先輩で信頼してる。だから必然的にササクレクトのアーティストもチェックしていて4s4kiちゃんの存在もずっと前から知っていて、めっちゃカッコいい子が出てきたなと思ってたんだよね。で、俺たちが新体制になった今、一緒にやったら最高に面白いんじゃね? と思って、対バンをオファーさせてもらって。そしたら『せっかくだからコラボやらない?』って言ってもらえたから、『絶対やる!!!』って即答した。まさかの4s4kiちゃんと話した事ないのにコラボの話になるっていう前代未聞の展開へ(笑)。で、クラブチッタにライブを観に行って、そこで初めてちゃんと挨拶させてもらって、次会う時はもう打ち合わせっていう感じだったんだけど、元々4s4kiちゃんの音楽好きだし共通の趣味も分かって、そこからはめちゃくちゃスムーズに進んだんだ」
――世代的には一回り以上ぐらい。
「うん、きっとそう。でも全くそんな事が気にならない最高の曲ができたんだよ」
――あれは本当にバカ売れしてしかるべき曲だと思って。Spotifyでもトップに出てきてて。ぜひリベンジ対バンを。
「そうだよね。必ずリベンジはすると思うので」(インタビュー後の5月21日に早くも競演が実現!!)
――ぜひよろしくお願いします。あの日会場にいた人、みんなそう思ってます。
「それは嬉しい。もう既にフェスとかでも同期使って『Pink Gang』やってるけど、やっぱり生の4s4kiちゃんと一緒に歌いたいなともちろん思ってる。レコーディングも凄い楽しかった。4s4kiちゃんの歌を録ってミックスしたのはとても良い経験だった」
――つくりかたって、やっぱり全然違う感じですか、4s4kiさん、1人でつくってるイメージが強くて。
「打ち合わせの時に『こういう曲にしましょう』ってのを2人で決めて、そのイメージで曲の下地をまず俺がざっと作って、4s4kiちゃんはその下地を綺麗にどんどん装飾してくれた感じかな。途中の展開のところとか『ちょっとギター欲しいですね』って言われてギター弾いて楽しかった記憶がある」
――ありがとうございます。というところで、我々ファンからしたら本当に続けていただけてありがとうございますっていうところしかないぐらいの。
「すごいね。ファン代表でインタビューしてる」
――本当にそうなんですよ。
「本当にそうなのかよ(笑)」
――というところで、いままでthe telephonesを昔聴いてた人もそうだし、若い人にも聴いてほしいですね。
「そうね。良い音楽って老若男女関係ないはずだから皆さんの日常で聴いてくれる機会が増えたらめっちゃ嬉しいな。あとコラボをもっとやってみたい。日本はもちろん、海外のアーティストともやってみたいなっていう気持ちがある」
――ちなみに、海外で石毛さんが「これはすごいな」と思っているバンドとかアーティストって。
「音楽的に凄いって思う人は山ほどいるけど、ムーブとしてはこないだのコーチェラみたいにアジアがチームアジアとしてひとつになって世界と戦っていくみたいな感じがとても美しいと思った。そういう影響もあって仲のいい台湾のバンドと一緒になんかやるかみたいな話が今あって、それでアジアから攻めて、またヨーロッパとかにも行けたらいいなと思ってる。別に日本が嫌いっていうわけではなくて、アジアの音楽として世界にどう評価されるかとても興味があるんだよね」
――アジアのバンドってあんまり情報として回ってこなかったりっていうのがあって。
「そうなのか。ディグったら素晴らしいバンド沢山いるよ。」
――the telephonesを通じてまた新しいバンドに出会ったり、音楽に出会ったりできたら。
「そんなことができればいいなともちろん思ってるし。確かに。やっていきたいね」
――ぜひよろしくお願いします。
「新体制ってこっちはめっちゃ言ってるけど、聴くときにそんなに構えてほしくないなと思ってるんで。the telephonesの音楽はthe telephonesの音楽だから。新体制っていうのをネガティブに捉えてほしくないというか、いままでどおりのテンションでthe telephonesの新譜が出たぞって感じで聴いてもらって、『やっぱりthe telephonesいいじゃん』ってなったらライブに足を運んでもらいたいなって思ってます」
――ありがとうございます。去年のちょうどこの時期は、これからどうなるんだっていう感じだったんで、そこから1年たってこんな素晴らしいアルバムが聴けて、幸せだなっていう限りです。
「でも制作意欲は止まらないんで、秋にもアルバムを出したいなと、勝手にチームのみんなに言ってます」
――すごい。ちなみに、CDは出ないんでしょうか。
「盤は話題には上がったんだけど、どういうきっかけでつくるんだろうなと思って。盤が欲しいっていうのは、家に飾るとか?」
――そうです。所有してたいっていう。
「そういう声が集まれば、盤にもなるでしょう(笑)」
――じゃあ、ちょっとthe telephones ファンの声を結集して。
「このジャケットは飾りたくなる可愛さだから盤を作りたいとは思うんだけどね。久々に各地のレコード屋でインストアライブもやりたいしね」
――ぜひぜひ。
「前向きに考えます」
――この間のTHE BAWDIESのライブもありがとうございます。
「いたんだ」
――いました。それこそ、THE BAWDIESもthe telephonesとKINGSで一緒にやってるところから入ったんで。
「そういう貴重な仲間とは、やっぱりこれからも手を取り合ってイベントとかやっていこうと思うんで」
――変わってないTHE BAWDIESと、音楽性も人数も変わってるthe telephonesがいまも一緒にやっている姿を見られるのは、すごい幸せだなと思います。
「同い年の友達って良いんだよね。俺らの音楽性が変わったっていっても、基本的にお互い海外の音楽に影響を受けて、それを日本でどうやっていくかみたいな志は変わってないし、芯もぶれてない事を先日確認できたのはとても良かった」
――ありがとうございます。
「ありがとうございました」
Information
RELEASE
Digital Full Album「Life Is a D.A.N.C.E.」
■Streaming&Download
https://thetelephones.lnk.to/LifeIsaDANCE
<収録曲>
01 Go Bananas!!!
02 Mirror Ball Disco!!!!!!!
03 Same But Different
04 The Sound Of Paradise
05 Wanna Wanna Do(Album Mix)
06 Fuzz,Fuzz,Fuzz
07 Gorilla Dance
08 2nd Revolution
09 Floating In The Air
10 ALL SHIT(Album Mix)
11 In Slumberland
12 Melancholy
13 I Feel Love(Bla Bla Bla)
14 Our Journey(Album Mix)
15 Perfect Hell
16 Upside Down
17 Greatest Night
18 Danger Boy(Album Mix)
19 Keep on Dancing!!!(Album Mix)
品番:UKDZ0263
レーベル:DAIZAWA RECORDS / UK.PROJECT
形態:Streaming & Download
DL 価格:¥2,444(税込)*単曲¥255(税込) / <ハイレゾ> ¥3600(税込)*単曲 ¥350(税込)
LIVE
2024年7月22日(月)
「DISCO de さいたま!!!〜Disco Punk Night!!! vol.2〜」
会場:HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3
出演:the telephones / 夜の本気ダンス
OPEN 18:30 / START 19:00
前売り ¥4,500 (D代別)
チケット詳細はオフィシャルHPをご覧ください。
http://thetelephones.net/