/ 2019/06/18
某著名な、もちろん筆者も尊敬しているギター講師の方のブログで、メタルばっかり聴いているとギターが上達しないという記事があった。
読み進めると、メタルは常に全力の演奏になりがちで様々な音楽にとって非常に重要なダイナミズムが生まれないため、その抑揚や緩急のような感覚が身につかないというのだ。
筆者もバンドの練習で、そこはもっと儚い感じにならないかなーとかよく言われていたのを思い出した。(特にベーシストに言われがち)。
だが、あえて重要な要素を捨てて全力で疾走するメタルという音楽、ステキではないか。
そこでおススメなのがこの『Thundersteel』
タイトルからジャケットから勿論楽曲にいたるまで、メタルでしかないというべきか。
ミッドテンポの曲もあるが、まさにこれぞヘヴィメタルという音像で、全力で疾走して何が悪い!と言わんばかりの作品だ。
しかしながら、マークリアリの得意な叙情性を存分に生かした楽曲もあり、単なるメタル馬鹿ではないレベルの高さやインテリジェンスを感じる。
マークリアリはもっとも過小評価されているギタリストの一人だが、テクニックも見た目もそして演奏もすばらしい彼はもっともっと評価されるべきだ。
何かのタイミングで再評価がきっとあると信じている。
タイトル曲『Thundersteel』のリフを聴くたびそう思う筆者である。
関連記事
FLAME VEIN BUMP OF CHICKEN
正直、演奏はよくない。音もよくない。
だからこのアルバムはメロディの力で持っている。
別に完璧な音楽を作る必要なんてない。とくに若い時分においては。
演奏や音響や機材が気に食わなかったら然る時に …続きを見る
REGULAR PARTY LINE FATRACE
インドネシア産ポップパンクFATRACEの4曲入りシングル。ラモーンズ直系の本当に単純な3コードソングで新しいことも難しいこともギミックもないんだけど、何故こんなにも心に響くんでしょうかね。彼らが奏で …続きを見る
Make Money SATETSU
コロナ禍によってライブが出来なくなったり、思い描いていたライブが出来なくなってしまったアーティストがたくさんいる一方で、そんな状況だからこそ生まれたアルバムもある。
a flood of circl …続きを見る
BBG ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)
2018年4月11日、ついにメジャーデビューするベボガ!。
ぺろりん先生はイラスト投稿で跳ね、グラビアモデルしたり本を出したり、でんぱ組の新メンバーになったりと知名度をあげているが、グループの勢いは …続きを見る