誤解を恐れずにいうならば、これはNEW LOVE ならぬ ニュービーズだ。
彼ら二人の新境地が存分に垣間見れる作品だが、サポートメンバーで特にリズム隊の二人が変わったことは非常に大きく、
”ニュー”を感じずにはいられない。
シングルカットがあるとすれば『兵、走る』になったであろうが、この曲のみ旧サポートメンバーでのレコーディングで、他の曲との対比により、”ニュービーズ”たる変化が非常にわかりやすい。この曲はいうなれば鉄板というか、”吉牛”的などうすればB’zの二人を美味しくできるかを知り尽くしているリズム隊による演奏で、ファンに”キタコレ!”と思わせるのはもはや容易い。その代わり、新境地ともいえる今作の他の曲と比べると、若干色が浮いて見えてくる。
新しくバンドに加わったBrian TichyとMohini Deyはこの2人で組むのも恐らく初めてで、B’z とのセッションにも試行錯誤があったことだろう。
しかし当然ながら非常に高度な演奏力もあり、チグハグさや違和感のようなものはまったく無く、それでいて今までのB’zサウンドとはまったく違った”うねり”であったり緊張感をプラスしている。
アルバム内でこの2人のリズム隊による演奏が聴けるのは5曲のみだが、”ニュービーズ”のライブへの期待をせずにはいられない。
とくに前作『Dinoasaur』から今作へ続くB’zのマイブームであろうクラシックロック的なアプローチの楽曲ではBrian tichyの奔放なドラミングがとても合う。
もし今の体制が続くならば『ELEVEN』時のようなもっと現代的なハードロックサウンドの作品にも期待したい。『愛のPrisoner』や『Raging River』のような楽曲もセットリストに復活してほしいが如何なものか。