/ 2020/03/01
フルアルバムも3枚目となるとどうしても聴いていて既視感を感じてしまうこともあるし、それがパンクというある意味ではサウンドやスタイルが決まり切っているバンドならば尚更。
WANIMAのこの「COMINATCHA!!」も一聴するとこれまでの延長線上にあるようなアルバムであり、それは間違いではないのだが、そんな中にあって最も重要な曲は去年からライブで大事に育てられてきた、メンバーの地元・熊本の風景を歌った「りんどう」と、まさかのストリングスアレンジまで取り入れた「宝物」というバラードと言っていい2曲。
この2曲でもって、これまでに自分たちにつけられてしまった本意ではないイメージやレッテルを受け入れながらも、パンクやロックファンだけではないもっと広い場所に自分たちの音楽を届けようとしている。
WANIMAの登場は本当に衝撃的だった。パンクでこんな景色が見れるなんて、と感動した。その感動や衝撃をもっとたくさんの人に与えようとしている。この「COMINATCHA!!」はそのための大きな礎になるはずだ。
関連記事
サッポロOMOIDE IN MY HEAD状態 NUMBER GIRL
重み。
これだけだと自分の自己満足が過ぎるので補足。
ある意味において天下を取ったアーティストがそのアーティスト生命を燃やし尽くしてたどり着いた境地。その解散ライブ。発する音、声、MC …続きを見る
A journey to freedom DE DE MOUSE
それは日本の原風景か、それとも見知らぬ国の田舎か、ノスタルジックかつ幻想的なイメージを連想させる電子音楽でクラブミュージックに新しい風を巻き起こしたDE DE MOUSEの3枚目の …続きを見る
NERDS GONE WILD DEEGEEDOILS
日本では北方領土と毒殺とプーチンの筋肉のイメージしかない(そんなことない)ロシアで産まれたパンクバンドDEEGEEDOILSの6曲入りミニアルバム。普通に聴いたらUSのバンドと思ってしまうラモーン系の …続きを見る