第3期 禁断の多数決の活動をミックステープ的にまとめたアルバム。ミックステープというのは簡単にいうとプレイリストみたいなものです。「今日はリラックスしたい気分だな~」ってときはリラックスミュージックのプレイリストを再生すればムードに合った音楽が聴けるように、「今日は幻想的な音の沼にどっぷりと浸りたい気分だな~」ってときにはこのアルバムを聴きなさい、ということなのだと思います。たぶん。
第3期 禁断の多数決というシーズンがいったいどこからどこまでなのかは公式でも明言されていませんし、「この日からこの日まで!」というのも野暮だと思うのですが、リスナーからすると、2013年「宇田川の禁断の多数決」ののちにローラーガールさんと尾苗愛さんが脱退されたときが第1期の終わり、2014年『エンタテインメント』のあたりが第2期、ほげちゃんの加入が発表された時が第3期のスタートだと思っています。そして、2018年「Maison book girl × 禁断の多数決」で第3期 禁断の多数決の活動は終わりを迎えました。
この第3期が禁断の多数決においてもっともドラマチックな季節だったと思っています。
メインボーカルだったローラーガールと尾苗愛の脱退による新メンバー探し、
ほげちゃんとボブリシャスの加入、
ロフト9でのトークイベント、
ワンマン直前で発表されたローラーガールの復帰、
第1期より大きなキャパWWWXでのワンマン成功、
絶頂期での終了宣言と、(もちろんこれら以外にもトピックはありますが)ドラマの連続なのですよね。
第3期のなかですら前期、中期、後期とわけられるほど濃密なのに、それらを全部1枚のCDに入れるなんて無理な話で。
ある一定の時期でまとめようとすれば、その時代がよぎってしまうし。センチメンタルな気分になってしまうし。
音楽に感情を乗せずにシンプルに聴くために、このミックステープという形態は最適だと思うのです。