/ 2014/10/14
真部脩一と西浦謙助が抜けて初めてのアルバム。
本作の作詞作曲は、オリジナルメンバーのやくしまるえつこと永井聖一が全て行っているものの、今までの相対性理論を色濃く受け継いでいる。
たぶん本人たちは嫌がるだろうけど、やくしまるえつこと永井聖一には真部脩一と西浦謙助のDNAが流れている。
本作は新陳代謝の過程のアルバムであり、これまでの相対性理論を裏切らない作品だった。
真部脩一と西浦謙助がクレジットされていてもなんの違和感もないアルバムだった。
でもこの作品以降の相対性理論からは真部脩一と西浦謙助のDNAが薄れていく。新陳代謝が行われていく。
それは「キッズ・ノーリターン」single verのアレンジだったり、「たまたまニュータウン」の2DK MIXだったりに表れている。
もちろん4人時代の相対性理論も素晴らしかったけど、「たまたまニュータウン」の2DK MIXは4人時代の相対性理論からは生まれなかっただろうなあと思う。
「キッズ・ノーリターン」single verのシリアスな音は生まれなかっただろうなあと思う。
たぶんいま作ったら同じ曲でもまったく違うサウンドになるんだろうなあ。
音が厚くなるとかではなく、まったく別のサウンド。リコーダーがハープになるくらいの。
関連記事
THUNDERSTEEL Riot
某著名な、もちろん筆者も尊敬しているギター講師の方のブログで、メタルばっかり聴いているとギターが上達しないという記事があった。
読み進めると、メタルは常に全力の演奏になりがちで様々な音楽にとって非常 …続きを見る
ボイコット amazarashi
例えばリリースされたばかりの「令和二年」を始め、amazarashiは常に「今のこと」を歌いながらも、ライブでは数年前の曲を、朗読などの演出や前後の曲と組み合わせて響かせることによって「今を描いた曲」 …続きを見る
JOY~TATSURO YAMASHITA LIVE 山下達郎
山下達郎の唯一のライブアルバム。1989年ごろのライブの模様が収められたアルバムなんだけど、ほぼ現在の山下達郎のライブと同じ。というか根っこが変わっていない。だから2018年に山下達郎のライブに行って …続きを見る
sakanaction サカナクション
サカナクションのやりたかったこととリスナーが聞きたかったものが最高の形で結実したアルバム。
このアルバムはバランスのアルバム。
先述の「サカナクションのやりたかったこととリスナーが聞きたかったもの …続きを見る
TIGHTROPE 9mm Parabellum Bullet
収録曲10曲、収録時間約35分。その再生したらあっという間に終わってしまうという駆け抜けっぷりには9mmの金字塔的なアルバムである「Revolutionary」を彷彿とさせた人もたくさんいるんじゃない …続きを見る