/ 2022/04/07
何かとRADWIMPSのファンとしては心中穏やかではいられない1年だったが、そんな中でもRADWIMPSはコロナ禍になったことを受けた楽曲を精力的にリリースしてきた。その中にはミュージックステーションで披露された「新世界」など、このアルバムには収録されていない曲もあるというあたりが、逆にこの状況は野田洋次郎の創作意欲に火をつけ、歌いたいこと、歌わなければならないことを明らかにしたんじゃないかとすら思えてくる。
正直、かつてのギターロック、ミクスチャーロックとしてのRADWIMPSらしい曲は「桃源郷」くらいしかなく、それはAwichやiriがゲストに招かれているというあたりからも、今のRADWIMPSの鳴らしたい音、今の世の中やバンドの状況を鑑みても鳴らすべき音がそこではないということがわかるのだが、そんなRADWIMPSの2021年を象徴するのが、フジロックに出演した際に新曲として演奏された「SUMMER DAZE 2021」。エレクトロなダンスビートに乗って終末が来るまで踊っているようでありながら、今年の夏のことをこの曲に封じ込めて忘れないようにするような。そんな切なくも永遠の煌めきが鳴らされている。
関連記事
アラビアの禁断の多数決 禁断の多数決
このアルバムがリリースされた当時、僕は2ちゃんねるのまとめサイトをやっていた。
もう2ちゃんねるのことを知らない人も多いかもしれない。
2ちゃんねるというのは匿名掲示板の集合体で、要は全員が匿名の …続きを見る
All For One AIRFLIP
毎週観ているSPACE SHOWER TVの番組「モンスターロック」内で流れたMVを観て一瞬で耳を奪われた。何の目新しさもない、でもキラッキラに輝くメロディックパンク。AIRFLIPというバンドの「R …続きを見る
朗らかな皮膚とて不服 ずっと真夜中でいいのに。
昨年フルアルバム「潜潜話」をリリースしているが、その先行作としてリリースされた「正しい偽りからの起床」「今は今で誓いは笑みで」という2枚のミニアルバムで感じた期待度からすると、年間ベストクラスのアルバ …続きを見る
サーフ ブンガク カマクラ ASIAN KUNG-FU GENERATION
アジカンのフロントマン、後藤正文氏がインタビューで「一番好きなアルバム」と語っている本作。
「江ノ電」という明確なコンセプトがあり、江ノ電を藤沢から鎌倉まで乗 …続きを見る