去年のこのランキングの1位もa flood of circleの「花降る空に不滅の歌を」。この数年はリリースされるたびに1位に選出しているが、それはこのバンドが短いスパンでアルバムをリリースし続けてきたからでもあるけれど、このバンドを応援しているからといって無理矢理毎回1位にしているわけではない。いつだってこのバンドが自分が思う「かっこいいというロックバンドのアルバム」を作り続けてきたからこうして1位に選出しているのだ。なんなら1位にせざるを得ないくらいに毎作素晴らし過ぎるというか。
今作でもフラッドのロックンロールは変わらないというか今更変わりようもないけれど、新たな挑戦としてアジカンのゴッチとストレイテナーのホリエアツシがプロデュースした曲も入っている。とはいえその2曲も互いのバンドに寄せるというよりもフラッドのストロングポイント(ホリエはバンドのグルーヴの強さを、ゴッチはメロディの美しさを)をさらに引き出しているあたりがフラッドへの信頼の強さを感じさせてくれるとともにアルバム全体の統一感に繋がっているが、そんな中でも「屋根の上のハレルヤ」は佐々木亮介が今も青さを抱えて(亮介が代表を務める事務所の名前も「青」だが)いることを感じさせるくらいに、学校の屋上という情景が浮かんでくる珍しいタイプの曲である。
それはまだまだフラッドというバンドそのものが青さを持っているとも言える。今年は住野よるの小説やジャンプアプリの漫画「ふつうの軽音部」でフィーチャーされるという援護射撃もあり、日比谷野音ワンマンはソールドアウトした。でもまだまだそこがゴールじゃない。まだ青さがあるから、これから先にどこにだって行ける。今年はそんなフラッドの可能性を感じられた一年だった。信じていて良かったと思えることがたくさんあって、そう思える景色がたくさん観れた。いつかこのアルバムの曲たちを日本武道館で聴くことによってまたそう思うことができると信じている。
/ 2025/03/11