/ 2021/02/25
前作『盗作』でボーカルの表現をがらっと変えたヨルシカですが、今作では作品内でボーカリストが何人もいるような錯覚を覚えるほど、さまざまな表現のボーカルが収録されており、改めてsuisのボーカリストとしての才能と努力に脱帽。
私だけの感覚かもしれませんが、アルバム一枚、同じボーカルが続くのってきついんです。飽きてしまうというか……。
また同じ声だよ……、みたいな。
そんな飽きに対するカウンターが洋楽によく見られるゲストボーカルだったり、グループアイドルのような多人数ボーカルだったりするのですが、
本作はゲストボーカルを呼ぶまでもないほどに一枚のアルバムの中でが様々な色の声を見せるから、BGMのように24時間流れていてもまったく違和感のないほどに心地いいです。
これまでヨルシカは現実の世界にありそうでないような、現実の世界とちょっとだけ違うifの世界を曲でもMVでも描き続けてきたのですが、
“風を食む”の≪値引きのシールを貼って/閉店時間を待った≫といった現実的な描写を表現をしたことから、
ヨルシカにとって創作とは「現在に即したもの」なのだろうなあと思いました。
関連記事
Rest In Punk HEY-SMITH
自分は忖度というものができない人間である。だからいくらYouTubeの番組に呼んでもらって、メンバーの方々と知り合いと言えるような存在になっても平気でフェスの時にHEY-SMITHと被っている他のバン …続きを見る
セカンド THE KEBABS
デビューフルアルバム「THE KEBABS」も昨年のこの企画で18位にランクインさせたくらいに良いアルバムだったが、そのアルバムを聴いた時に少し疑念もあった。それは「即興性の強いロックンロールというス …続きを見る
GO TO THE FUTURE サカナクション
かつて、「サカナクションの音楽はなぜノれるのか」という問いに対して『ROCKIN'ON JAPAN』の山崎洋一郎は「四つ打ちだから」という解を出した。
サカナクションの音楽は、四つ打ちだと意識して聴 …続きを見る
光のなかに立っていてね 銀杏BOYZ
アルバムは1曲目から聞くのがミュージシャンの願いであるけれど、僕は「愛してるってゆってよね」から聞いた。CDをパソコンに取り込んで、興味の引いたタイトルをクリックしたから。
びっくりした。銀杏BOY …続きを見る