/ 2019/02/08
古都の夕べが田中、あゆ巫女、高野京介、どし丸、さと子の5人で固定され、コンスタントにライブをするようになった最中、2枚目のCD『方向』がリリースされた。
古都の夕べはいつだって最高だけど、個人的にはこの『方向』が一番好きだ。
いきなり≪ヨガファイヤー≫という強烈なサビの疾走ソング“youはパンダ”ではじまり、2曲目がアルバム全体のバランスを整えるのに一役買っている“何スミス”、そして『レコーディング前夜』の時点で「いい曲だなあ、ちゃんとレコーディングされたものを聴きたいなあ」と思っていた吉田の歌(日本三大吉田)、村上春樹の歌(やる気すと)、美大インターハイの歌(サム40)、大都会の歌(ああ大都会)、ピーマンの歌(ウィル・空気・適温)がバンドサウンドで再レコーディングされているのが最高にアガる。アルバムとしてまったく隙がない。
そしてループして1曲目に戻る。ヨガファイヤーでガツンとやられ、何スミスで癒される。そのあとは珠玉の名曲たちのオンパレード。完璧でしょ、コレ。100点。
関連記事
Flibbiddydibbiddydob Snuff
11曲で17分という短さの上に全てカバー曲(及びお遊び曲)で埋め尽くされたスナッフのセカンドアルバム。一枚目のシリアス感とはうって変わって悪ふざけ満載ですが、この振り幅もスナッフの魅力なんです。スペシ …続きを見る
FLAME VEIN BUMP OF CHICKEN
正直、演奏はよくない。音もよくない。
だからこのアルバムはメロディの力で持っている。
別に完璧な音楽を作る必要なんてない。とくに若い時分においては。
演奏や音響や機材が気に食わなかったら然る時に …続きを見る
sakanaction サカナクション
サカナクションのやりたかったこととリスナーが聞きたかったものが最高の形で結実したアルバム。
このアルバムはバランスのアルバム。
先述の「サカナクションのやりたかったこととリスナーが聞きたかったもの …続きを見る
伝説の夜を君と a flood of circle
懸念点は一つだけ。昨年この年間ベストで1位に選んだ「2020」があまりに凄すぎただけに、それと比べたら見劣りしてしまうかもしれないということ。
しかしながら佐々木亮介の弾き語り的なアルバムタイトル曲 …続きを見る
ねえみんな大好きだよ 銀杏BOYZ
6年半前にリリースされた「光の中に立っていてね」「BEACH」という2枚のアルバムは呪いにも似た自身の青春の終わりと、そこからの解放のアルバムだった。ずっと見てきた、ずっと続くと思っていたあの4人の銀 …続きを見る