今の中高生にとってのあいみょんって、今の30過ぎにとってのBUMP OF CHICKENみたいなものだと思うのです。miwaやコレサワのキラキラした歌声とは一線を画すミックスボイスのような理想的な声質、さユりやYUIのロリータなルックスとは違う、スタイル抜群のかっこいい理想的な佇まい。理想の声と理想の見た目、それがBUMP OF CHICKENの藤原基央が現れた時とすっごい重なるんですよね。藤原基央の声と見た目って完璧じゃないですか。それまでの音楽チャートにランクインするバンドはGLAYやL’Arc〜en〜Cielみたいな、遠い世界の人たちばかりだったんですよね。そこに彗星のように現れたのが理想の声と理想の見た目を持つBUMP OF CHICKEN、というか藤原基央。それを僕が体験したのがちょうど中学~高校の間だったんです。だから僕らの世代にとってBUMP OF CHICKENはヒーローなんですよね。で、それと同じような衝撃を今の中高生たちにあいみょんは与えていると思うのです。アイドルばかりのチャート、たまに入るシンガーソングライターも可愛いが先行するルックスの人たちばかり。そこに彗星のように現れた理想の声と理想のルックスを持つあいみょん。今の中高生のヒロインですよね。ロックヒロインとか〇〇ヒロインとか、頭になにもつかない純然たるヒロイン。たぶん今の中高生はあいみょんが人生で一番フェイバリットなアーティストになるんだろうなあって感じがします。
で、本アルバムですが、静と動だったら動が多すぎるなあとか、音がキラキラしすぎているなあとか細かいところで思うことはあるんですが、そんな細かいことを重箱の隅をつつくように書く嫌な評論家みたいなスタンスで聴くよりも、この偉大な才能に浸っちゃったほうが楽しいよね! 名曲ばっかりだし! というわけで95点です。
/ 2019/02/18