/ 2020/03/01
このアルバムを語る上で最も大きなトピックはレーベルの移籍だろうし、連続配信リリースも含めて移籍したからこその動きも目立ったKEYTALK。
前作までのアルバムも良かったけれど、これまでのKEYTALKのアルバムの中で自分が1番このアルバムが好きなのは、どこか器用すぎるが故にアルバムになるとバラついて見えていた部分がなくなり、太い芯が1本できたように感じるから。
このアルバムにおいてもサウンドや方向性が幅広いことは変わらないが、メンバー4人全員が作曲をしているにもかかわらず、すべての曲がシングルリリースできるくらいのクオリティを持っている。そこにこそこのアルバムの統一感を感じるし、これまではメインソングライターの首藤義勝と巨匠に比べると飛び道具的なソングライターであった小野武正と八木優樹の曲すらも彼らだからこそできた曲でありながら他の曲に見劣りしないクオリティに。もうとっくにブレイクしているバンドだけれど、本当の意味でバンドが覚醒したアルバムなのかもしれない。
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