/ 2020/03/01
去年からズーカラデルのライブを見る機会が何回かあった。その時に感じたのは、初期のくるりのような文系ギターロックバンドが出てきたな、というものだった。
しかし今年リリースした初のフルアルバムにしてセルフタイトルのアルバムは、もはやこのバンドがそうした誰かのフォロワーであるという形容を無効化するくらいの名盤であった。これまでの集大成であり、新たな始まりでもあるだけにすでにリリースされていた曲も再録されているのだが、ニューヨークで新たにミックスされたその曲たちはミニアルバムのバージョンよりもはるかにロックに、そしてバンドらしく進化している。
その進化っぷりにこれからのこのバンドの未来にはドキドキせざるを得ないし、見た目は全くロックスター感のないメンバーたちだからこその選ばれたロックバンドが持つ魔法のような力を感じさせる。そしてこれはまだこのバンドの長くなるであろう歴史の「前夜」なのである。
関連記事
aurora arc BUMP OF CHICKEN
BUMP OF CHICKENというアーティストはもともと、年に1枚しかシングルを出さなかったり、1曲の詩を書きあげるのに1年かかったり、非常に筆の遅いアーティストなんです。アルバムを作る時もそうで、 …続きを見る
少年キッズボウイ 1 少年キッズボウイ
このアルバムの収録曲6曲(CD版のボーナストラックを入れると7曲)のうち、5曲は既発曲。もう1曲の「イン・ザ・シティ」もライブでは何回も聴いている。そういう意味ではまっさらな新曲というのは入ってないし …続きを見る
海と宇宙の子供たち Maison book girl
ブクガことMaison book girlの4枚目のオリジナルアルバム。ブクガは常にクオリティの高い楽曲を世に出し続けていて、今作でもサクライケンタの才能が爆発してるなあと感嘆しました。1st~2nd …続きを見る