/ 2020/03/01
このアルバムを語る上で最も大きなトピックはレーベルの移籍だろうし、連続配信リリースも含めて移籍したからこその動きも目立ったKEYTALK。
前作までのアルバムも良かったけれど、これまでのKEYTALKのアルバムの中で自分が1番このアルバムが好きなのは、どこか器用すぎるが故にアルバムになるとバラついて見えていた部分がなくなり、太い芯が1本できたように感じるから。
このアルバムにおいてもサウンドや方向性が幅広いことは変わらないが、メンバー4人全員が作曲をしているにもかかわらず、すべての曲がシングルリリースできるくらいのクオリティを持っている。そこにこそこのアルバムの統一感を感じるし、これまではメインソングライターの首藤義勝と巨匠に比べると飛び道具的なソングライターであった小野武正と八木優樹の曲すらも彼らだからこそできた曲でありながら他の曲に見劣りしないクオリティに。もうとっくにブレイクしているバンドだけれど、本当の意味でバンドが覚醒したアルバムなのかもしれない。
関連記事
ボイコット amazarashi
例えばリリースされたばかりの「令和二年」を始め、amazarashiは常に「今のこと」を歌いながらも、ライブでは数年前の曲を、朗読などの演出や前後の曲と組み合わせて響かせることによって「今を描いた曲」 …続きを見る
フィードバックファイル ASIAN KUNG-FU GENERATION
アジカンのカップリング集第一弾。『裏ベスト』といっても遜色ない内容。
時系列順に並んでいるため彼らの歩みを感じ取れる。
ボーナストラックとして未発表曲2曲とライブ音源を5曲収録。ライブバージョンの …続きを見る
Snuff Said Snuff
90年代初頭(と言うか正確には89年だけど)のアシッドハウス全盛期でパンクが一番どん底だった時代に突如として現れたイギリス産3ピースハードコアバンドSnuff。その後メロコアと呼ばれるジャンルの基礎を …続きを見る
ソルファ ASIAN KUNG-FU GENERATION
AKG最大のヒットアルバムにして初期の大傑作。大ヒットシングル『リライト』を収録したこのアルバムで、彼らは一気に国民的バンドへの道を駆け上った。シングル曲のクオリティの高さはもちろ …続きを見る
有頂天 ポルカドットスティングレイ
もしかしたらこのランキングの中で最も「なんでお前がこのバンドのアルバムを選んでるんだ」と思われるかもしれない。そんなこのバンドと自分との諸々は今年ブログにも書いた。
(http://rocknrol …続きを見る