/ 2020/05/31
先日、SUPER BEAVERがインディーズからメジャーに復帰するというニュースが話題になった。SUPER BEAVERのように長い年月を経たわけではないし、かつてと同じレーベルというわけでもないが、もう1組インディーズからメジャーに復帰したバンドがいる。それがWiennersである。
基本的に音楽性自体はこれまでと変わらない。それはそうである。メンバーが変わった時ですら大胆に音楽性を変えることはなく、ポップでファストでダンサブルなパンクという軸はぶれることなく続いてきたバンドなのだから。しかしながらメジャー復帰作というのは精神的に期するものというか、でんぱ組.incの代表曲を作ってきた人のバンドというイメージでは絶対に終わらないという意気込みも潜在的にあったのであろう。ポップでファストでダンサブルなパンクというすべての要素が過去最高レベルにどの曲においてもメーターを振り切っている。
そんな最新作が最高傑作というバンドとしての理想を当たり前のように体現しているこのアルバムにおいてただ一つの弱点は、このいつまたライブハウスでライブができるのかわからない今の状況において、どうしたってライブハウスでこの曲たちを聞きたくなってしまうということである。
関連記事
Songs of Innocence & Experience DYGL
再生した瞬間の感想「え?これ本当に日本のバンド?10年くらい前のアメリカのインディーズバンドじゃなくて?」というくらいにサウンドも英語の発音のスムースさも今の日本のバンドでは聴けないもの。でもそれは懐 …続きを見る
花降る空に不滅の歌を a flood of circle
また1位このバンドか、と思われてしまいそうなくらいに、近年はアルバムを出せば毎回1位に選出しているのは決してバンドサイドからの回し者であるわけではなくて、年間180本近くライブに行っている中で最も多く …続きを見る
おいしいパスタがあると聞いて あいみょん
前々作『青春のエキサイトメント』は自分の中の「売れたい」だとか「知ってほしい」という貪欲さが表れたアルバム、前作『瞬間的シックスセンス』はブレイクスルーのギラギラ感が表れたアルバムという感じで、人間の …続きを見る
THUNDERSTEEL Riot
某著名な、もちろん筆者も尊敬しているギター講師の方のブログで、メタルばっかり聴いているとギターが上達しないという記事があった。
読み進めると、メタルは常に全力の演奏になりがちで様々な音楽にとって非常 …続きを見る
JOY~TATSURO YAMASHITA LIVE 山下達郎
山下達郎の唯一のライブアルバム。1989年ごろのライブの模様が収められたアルバムなんだけど、ほぼ現在の山下達郎のライブと同じ。というか根っこが変わっていない。だから2018年に山下達郎のライブに行って …続きを見る