/ 2021/01/03
先行シングルだけではなく、配信で次々に新曲をリリースできるようになった昨今、その曲たちをまとめたアルバムというものも多い。マカロニえんぴつの「hope」も曲タイトルだけを見るとそう思ったとしてもおかしくないようなアルバムである。
それこそ「Supernova」や「恋人ごっこ」のような先行配信曲から、「レモンパイ」「ブルーベリー・ナイツ」「ヤングアダルト」という昨年リリースのミニアルバムなどに収録されていた曲まで。その情報だけを見ると近年の活動をまとめたようなシングル集的な、ある意味では新曲の少ないアルバムのように映るが、そうした先行リリース曲たちがまるでこのアルバムのこの曲順に収まるために作り出されたかのようにハマっている。そしてそれらが全て2020年を代表するグッドミュージックとして融和している。これをもし狙ってやっていたのだとしたら本当に恐ろしいバンドである。
2年前に自分はこの企画の中でマカロニえんぴつを新人王に選出した。その時点ですでに新人とするには失礼なくらいにライブシーンを席巻しつつあったが、今やこのバンドはそこすらも飛び越えてお茶の間までも巻き込もうとしている。コロナがなければ今頃はアリーナすら…と思ってしまう代表格バンド。
関連記事
ぐされ ずっと真夜中でいいのに。
先行配信曲やEPに収録されていた曲だけでも「正しくなれない」「お勉強しといてよ」「勘ぐれい」「暗く黒く」「MILABO」「低血ボルト」と凄まじいまでのキラーチューンが揃った、ずっと真夜中でいいのに。の …続きを見る
CENTER OF THE EARTH a flood of circle
a flood of circleのアルバムは毎回新しくもあるけれどある程度型は決まっていて、それをひたすらにアップデートしてきたわけだが、今回は違う。
ブルース色が強い曲は佐々木亮介ソロに回し、バ …続きを見る
millions of oblivion THE PINBALLS
このベストディスクの記事を書くタイミングの直前、12月16日にリリースされた、2020年のラスボス的なアルバム。
THE PINBALLSは「とりあえず衝動と激しさ」の音楽というイメージを持たれがち …続きを見る