/ 2025/03/11
あまり熱心にライブを観たりしているわけではない自分からしたら、Official髭男dismは今や出す曲出す曲が全てタイアップになって大ヒットしているJ-POPモンスターバンドというイメージだけれど、実際にそうしたタイアップ曲たちも多数収録されたこのアルバムを聴いたら「そうだけど全然そうじゃないな」と思った。それぞれのタイアップ作品のファンならニヤリとするようなフレーズが散りばめられながらもそれを知らなくても成立している絶妙なバランスの歌詞と、何をどうやったらこんな曲になるのかというようなプログレかと思うくらいの展開と、それでいて難解さを感じさせないポップさに仕上げるアレンジ。ただポップなだけではない、メンバーが聴いてきたあらゆる音楽の要素を全て取り入れて生まれた、このバンドでしか生み出せないポップミュージック。聴き終わった後に「参りました」と頭を平伏したくすらなった。
関連記事
ファンクラブ ASIAN KUNG-FU GENERATION
今までのポップなアルバムとは一転。内向的で陰鬱な雰囲気に面食らうと思う。しかし、聞けば聞くほどにただ内向的なだけではないことがわかっていく。
私もこのアルバムの真の良さが理解でき …続きを見る
SINGER’S HIGH シンガーズハイ
メンバーの見た目の派手さや「Kid」などの挑発的とも取れるような歌詞の内容からしても、どこか誠実ではなさそうにも見えてしまうシンガーズハイはしかし、自分が初めてライブを観た時に内山ショートが
「僕は …続きを見る
Snuff Said Snuff
90年代初頭(と言うか正確には89年だけど)のアシッドハウス全盛期でパンクが一番どん底だった時代に突如として現れたイギリス産3ピースハードコアバンドSnuff。その後メロコアと呼ばれるジャンルの基礎を …続きを見る
ソルファ ASIAN KUNG-FU GENERATION
AKG最大のヒットアルバムにして初期の大傑作。大ヒットシングル『リライト』を収録したこのアルバムで、彼らは一気に国民的バンドへの道を駆け上った。シングル曲のクオリティの高さはもちろ …続きを見る
ねえみんな大好きだよ 銀杏BOYZ
6年半前にリリースされた「光の中に立っていてね」「BEACH」という2枚のアルバムは呪いにも似た自身の青春の終わりと、そこからの解放のアルバムだった。ずっと見てきた、ずっと続くと思っていたあの4人の銀 …続きを見る