/ 2019/05/06
新体制古都の夕べ4枚目のアルバム。今作の最大の特徴はあゆ巫女である。あゆ巫女のみのボーカル曲を多数収録。『区分』は集団行動に対する古都の夕べなりの回答だと思わずにいられない。そして田中の産む卓越した楽曲は、ボーカルが誰になろうとも変わらぬ輝きを放っていると再確認。ただ、あゆ巫女のみのボーカルでも素晴らしい曲たちばかりなのだが、“アイアムスライム”や“ババロア娘”といった田中とのツイン・ボーカル曲を聴くと、田中の歌声の持つ形容しようがない圧倒的なパワーはなんなのだろうと思う。ユニゾンさせようという気がまるでない。でもこの『区分』が田中・高野・さと子・あゆ巫女・どし丸体制の古都の夕べを一番よく表したアルバムだと思う。あの5人のステージングはどうしたって目がとっちらかる。そのステージのカオスをそのまま詰め込んだアルバム。できればあと1枚だけこの5人体制のアルバムが聴きたかった。「あと1枚作ったらこのバンド完成だな」って思っていたから。
関連記事
UP YOUR ASS GRIMPLE
スカコアじゃないOperation Ivyと言うか初期Rancidを更に激しくした感じと言うか。ハードコア視点で聴くと結構ポップで、ポップ視点で聴くと結構ハードコア。だみ声ボーカルと激速ドラムのリズム …続きを見る
NERDS GONE WILD DEEGEEDOILS
日本では北方領土と毒殺とプーチンの筋肉のイメージしかない(そんなことない)ロシアで産まれたパンクバンドDEEGEEDOILSの6曲入りミニアルバム。普通に聴いたらUSのバンドと思ってしまうラモーン系の …続きを見る
The End of Yesterday ELLEGARDEN
今年最も驚きというか、本当に出るのかというよりも、リリースされた今となっても本当に出たのか…と思うアルバムなのが、ELLEGARDENのオリジナルアルバムとしては実に16年ぶりになるという「The E …続きを見る
夜にしがみついて、朝で溶かして クリープハイプ
こんなにも歌詞カードを見ながら聴きたいと思うアルバムは今年他にない。何と発音しているのかはハッキリとわかるのだが、そこにどんな漢字が当てられているのか、それによってどんな意味を持った文章になっているの …続きを見る
JOY~TATSURO YAMASHITA LIVE 山下達郎
山下達郎の唯一のライブアルバム。1989年ごろのライブの模様が収められたアルバムなんだけど、ほぼ現在の山下達郎のライブと同じ。というか根っこが変わっていない。だから2018年に山下達郎のライブに行って …続きを見る