/ 2020/03/01
愛媛県のスリーピースパンクバンド、LONGMANのメジャーデビューアルバム。パンクバンドのメジャーデビューは割とインディーズで早い段階から話題になってそのままメジャーへ、というパターンも多いが、このバンドはすでに活動開始から8年も経過しているし、インディーズ期に話題になってからも数年が経過している。
そうして年数が経過したのは、ベース&ボーカルのさわの喉の不調によって1年間ライブができなかったということもあっただろうけれども、このアルバムにはそうした苦い経験のようなものが全く感じられない。このバンドの最大の持ち味であるメロディーの良さが、思いっきり音楽ができるようになったことでこれまでをさらに上回る輝きを放っている。だから聴いていると演奏しているメンバーも、観客も飛び切りの笑顔を浮かべているライブの光景を想像することができる。
メジャーになってもバンドのスタイルは全く変わっていない。だからこそこれからもこのバンドの持つメロディーの輝きは色あせることがないだろうなと思える、これがベストアルバムですと言ってもいいぐらいの、メジャーデビューアルバムにしてバンドの代表作になっていくであろう。
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