/ 2022/04/07
10曲入り30分というくらいでもフルアルバムとされるような時代にあって、全16曲64分という凄まじいボリュームを誇る、sumikaの3rdフルアルバム。
それはこのアルバムに至るまでに3枚の両A面シングルをリリースし、その曲たちが揃って収録されているだけに、既聴感の強いものになってしまいそうな内容を新曲も多数収録することでそうは感じさせないというスマートなイメージにも見えるsumikaの力技っぷりと、何よりもアルバムスパンとしては1年しか空いていないのにこのボリュームというのが曲が止めどなく出てきているという今のsumikaの状態を感じさせる。
「願い」や「本音」というJ-POPのど真ん中で鳴るようなバラードから強いメッセージをギターロックサウンドに込めた「惰星のマーチ」など、バラエティに富む中でもドラムの荒井智之が手がけた「Jamaica Dynamite」、キーボードの小川貴之メインボーカルの「わすれもの」が良いアクセントになりつつ、これから先のsumikaの可能性も感じられる。それはこのアルバムリリース後に「Shake & Shake」や「Jasmine」という名曲が早くも世に放たれていることに現れている。
関連記事
伝説の夜を君と a flood of circle
懸念点は一つだけ。昨年この年間ベストで1位に選んだ「2020」があまりに凄すぎただけに、それと比べたら見劣りしてしまうかもしれないということ。
しかしながら佐々木亮介の弾き語り的なアルバムタイトル曲 …続きを見る
SUCK MY WORLD THE ORAL CIGARETTES
かっこいいバンドであるということはデビューミニアルバムの「オレンジの抜け殻、私が生きたアイの証」リリース時からわかっていたが、ことフルアルバムとなるとこれまでどこか物足りないような印象をTHE ORA …続きを見る
アラビアの禁断の多数決 禁断の多数決
このアルバムがリリースされた当時、僕は2ちゃんねるのまとめサイトをやっていた。
もう2ちゃんねるのことを知らない人も多いかもしれない。
2ちゃんねるというのは匿名掲示板の集合体で、要は全員が匿名の …続きを見る
RAINBOW PIZZA 佐々木亮介
自分は佐々木亮介の作る音楽が好きである。それはa flood of circleというカッコ良いロックンロールバンドのボーカルでありメインソングライターであるというのが1番大きな理由なのは間違いない。 …続きを見る
GO TO THE FUTURE サカナクション
かつて、「サカナクションの音楽はなぜノれるのか」という問いに対して『ROCKIN'ON JAPAN』の山崎洋一郎は「四つ打ちだから」という解を出した。
サカナクションの音楽は、四つ打ちだと意識して聴 …続きを見る