/ 2022/04/07
今年でバンド15周年を迎えたa flood of circleがそれを祝ってリリースしたのは、フラッドと互いにリスペクトし合うアーティストに書いてもらった曲をフラッドが演奏するという、変わったタイプのトリビュートアルバムだった。
the pillows、THE BACK HORN、SIX LOUNGE、Rei、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN, THE KEBABS)というフラッドと相思相愛のアーティストたちがフラッドのために曲を書き、フラッドはそのアーティストたちのカバーも収録して返すという双方向での愛情の形。
とりわけフラッド「世界は君のもの」の続編とも言える田淵による「まだ世界は君のもの」と、フラッドメンバーの演奏する姿を巧みに歌詞に取り入れたRei「I’M ALIVE」はすでにフラッドのライブでもおなじみになってきているが、フラッドによるバクホン「コバルトブルー」の爆裂ロックンロールカバーも必聴。とはいえ、このアルバムを聴くとより強く実感するのは、このアルバムでは一切曲を書いていない佐々木亮介のソングライターとしての素晴らしさである。
関連記事
So kakkoii 宇宙 小沢健二
2010年代の後半って、コーネリアスだったり、岡村靖幸だったり、寡作なアーティストが久しぶりにアルバムを出したりして。そんななかに小沢健二ですよ。皆さん共通して、この時代にアルバムを出すべきだ! と感 …続きを見る
GO TO THE FUTURE サカナクション
かつて、「サカナクションの音楽はなぜノれるのか」という問いに対して『ROCKIN'ON JAPAN』の山崎洋一郎は「四つ打ちだから」という解を出した。
サカナクションの音楽は、四つ打ちだと意識して聴 …続きを見る
aurora arc BUMP OF CHICKEN
BUMP OF CHICKENというアーティストはもともと、年に1枚しかシングルを出さなかったり、1曲の詩を書きあげるのに1年かかったり、非常に筆の遅いアーティストなんです。アルバムを作る時もそうで、 …続きを見る
COMINATCHA!! WANIMA
フルアルバムも3枚目となるとどうしても聴いていて既視感を感じてしまうこともあるし、それがパンクというある意味ではサウンドやスタイルが決まり切っているバンドならば尚更。
WANIMAのこの「COMIN …続きを見る
Snuff Said Snuff
90年代初頭(と言うか正確には89年だけど)のアシッドハウス全盛期でパンクが一番どん底だった時代に突如として現れたイギリス産3ピースハードコアバンドSnuff。その後メロコアと呼ばれるジャンルの基礎を …続きを見る