/ 2014/09/25
AKG最大のヒットアルバムにして初期の大傑作。大ヒットシングル『リライト』を収録したこのアルバムで、彼らは一気に国民的バンドへの道を駆け上った。シングル曲のクオリティの高さはもちろんのこと、アルバム曲の完成度も素晴らしい。『振動覚』の一発目のコードが鳴らされた瞬間から、このアルバムがただならぬエネルギーを秘めていることに気づかされると思う。60万枚という破格の売り上げも、このアルバムの素晴らしさを保証している。ロックの新人のアルバムが60万枚って事件だったんだよ。あと数年早ければミリオン。
このアルバムにはもちろん『リライト』という追い風があったんだけど、でも『俺らはリライトで消費されねえぞ』という気合が各曲の節々に入っており、それは奇妙なコード進行だったり、リズムパターンだったりに現れていて、そういった抗いみたいなものが、アジカンの癖となり、アジカンらしさとなり、『リライト』で消費されない結果を呼んだのだと思う。
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