/ 2019/03/27
the telephonesの「JAPAN」をROCKIN’ON JAPANのNEW COMERのコーナーで知った。そこに写っていたアー写はいかにもはしゃいでいるというか悪ノリしまくっている若者のようであったが、サウンドからは当時の海外のシーンの最先端であったディスコパンクやニューレイヴという音楽への素直な憧憬を感じることができる。
しかしこのアルバムがthe telephonesのディスコグラフィーの中で異彩を放っているのは、このアルバムには良くも悪くもこのバンドの代名詞的な存在となった「DISCO」というタイトルの曲が入っていないところ。だがこのアルバムには現代においてもフロア一撃着火な「DaDaDa」「sick rocks」、石毛輝のメロディーメーカーとしての資質が垣間見える「FREE THROW」「with one」などの名曲が詰まっている。
それはまるでこの1stフルアルバムの時点で、the telephonesは「DISCO」だけのバンドではないということを自らの手で証明していたかのように。今、最も再評価されるべきアルバムの一つ。
関連記事
だから僕は音楽を辞めた ヨルシカ
本作『だから僕は音楽を辞めた』は、音楽を辞めることになった青年“エイミー”が、“エルマ”という人物に向けて作った楽曲である、というコンセプトのアルバム。だから『だから僕は音楽を辞めた』と『エルマ』は対 …続きを見る
Tank-top Flower for Friends ヤバイTシャツ屋さん
こやまのデスボイスからしばたのハイトーンボイスによるキャッチーなサビまで激しく展開していく「Blooming the Tank-top」から始まり、こやまがピアノを弾いてしばたが歌う、本来は怒りの感情 …続きを見る
ランドマーク ASIAN KUNG-FU GENERATION
『ファンクラブ』とはまた違う、日本全体を包んでいたあの暗さがつきまとっている。
この暗さは諦めの暗さだ。
無責任に応援することもできないし、明日は明るいなんて言えるはずもない。
いいことがある保 …続きを見る
「だから僕は音楽を辞めた」「エルマ」 ヨルシカ
かつて自分は3枚組というボリュームの七尾旅人「911 FANTASIA」というアルバムを年間1位に選出したこともあるし、コンセプトアルバムというものは音楽に加えて1枚を通して描く物語という要素が加わる …続きを見る
From DROPOUT 秋山黄色
昨年、5曲しか入っていないミニアルバムながらもこの企画で「Hello my shoes」を3位に選出し、そこで「このクオリティでフルアルバムから年間ベスト、MVPクラス」と書いたくらいに秋山黄色の登場 …続きを見る