/ 2019/07/02
再生した瞬間の感想「え?これ本当に日本のバンド?10年くらい前のアメリカのインディーズバンドじゃなくて?」というくらいにサウンドも英語の発音のスムースさも今の日本のバンドでは聴けないもの。でもそれは懐古主義ではなくて、シーンの潮流やリスナーのニーズに合わせに行くということを全くしない、「自分たちが心からやりたい、好きな音楽がこれなんだ」という意志の表明としてのサウンド。だから一切の無理や背伸びのない、好きな音楽への愛がひたすらに鳴っている。
音楽には縦軸と横軸がある。このバンドの音楽は同時代性など一切気にしないとばかりにひたすらに縦軸に伸びている。だからこそこのバンドに影響を与えた音楽をディグろう思える、そんなアルバム。気が付いたら1曲目「Hard To Love」のタイトルフレーズを口ずさまずにはいられないくらいに、牧歌的であるにもかかわらず不思議な中毒性を持つバンドだ。
関連記事
BURST POP ISLAND Wienners
先日、SUPER BEAVERがインディーズからメジャーに復帰するというニュースが話題になった。SUPER BEAVERのように長い年月を経たわけではないし、かつてと同じレーベルというわけでもないが、 …続きを見る
「だから僕は音楽を辞めた」「エルマ」 ヨルシカ
かつて自分は3枚組というボリュームの七尾旅人「911 FANTASIA」というアルバムを年間1位に選出したこともあるし、コンセプトアルバムというものは音楽に加えて1枚を通して描く物語という要素が加わる …続きを見る
demonstration サカナクション, ダッチマン
サカナクションの前身バンド・ダッチマンが2001年に発売したアルバムです。サカナクション結成の4年前ですね。
“セントレイ”、“アルクアラウンド”、“アイデンティティ”のもとになった曲や“セプテンバ …続きを見る
「Sun Dance」「Penny Rain」 Aimer
何度かライブを観ているけれども、自分はハッキリとしたAimerの顔がわからない。それは大きな会場でのライブになると設置されているスクリーンには彼女の顔が映されることはないというミステリアスなイメージを …続きを見る
Philharmonic or die くるり
音楽好きにとって、くるりって最高のアーティストだと思うんです。時代によって作風がまったく違うのに、あやゆるジャンルでの最高峰の作品を生み出し続けている、存在そのものがとても特別なアーティスト。アルバム …続きを見る