/ 2019/07/02
再生した瞬間の感想「え?これ本当に日本のバンド?10年くらい前のアメリカのインディーズバンドじゃなくて?」というくらいにサウンドも英語の発音のスムースさも今の日本のバンドでは聴けないもの。でもそれは懐古主義ではなくて、シーンの潮流やリスナーのニーズに合わせに行くということを全くしない、「自分たちが心からやりたい、好きな音楽がこれなんだ」という意志の表明としてのサウンド。だから一切の無理や背伸びのない、好きな音楽への愛がひたすらに鳴っている。
音楽には縦軸と横軸がある。このバンドの音楽は同時代性など一切気にしないとばかりにひたすらに縦軸に伸びている。だからこそこのバンドに影響を与えた音楽をディグろう思える、そんなアルバム。気が付いたら1曲目「Hard To Love」のタイトルフレーズを口ずさまずにはいられないくらいに、牧歌的であるにもかかわらず不思議な中毒性を持つバンドだ。
関連記事
aurora arc BUMP OF CHICKEN
BUMP OF CHICKENというアーティストはもともと、年に1枚しかシングルを出さなかったり、1曲の詩を書きあげるのに1年かかったり、非常に筆の遅いアーティストなんです。アルバムを作る時もそうで、 …続きを見る
Attitude Mrs. GREEN APPLE
先行配信された「インフェルノ」を聴いた時に「これは!?」と思った。メジャーデビュー以降は明確な意識を持って自分たちのサウンドを変化させてきたMrs. GREEN APPLEがまるでメジャーデビュー期や …続きを見る
永遠市 amazarashi
ほぼメディアに出ないために追っているファン以外には伝わっていないだろうけれど、実はamazarashiの2023年は色々あった。それを経ての、というかそんな中でも届けられた新作「永遠市」は「下を向いて …続きを見る