未だ年内にライブハウスでのライブが見れるというような保証すらない状況であるため、ライブレポをこうしてブログに書く機会すらないし、ブログで金銭を儲けようというつもりでやっているわけでもないので、そもそもライブがなかったら書こうと思うネタもないのだが、この状況だからこそ、いろんなアーティストが無観客ライブ配信を開始している。
それぞれやり方は様々であるが、今回の[Alexandros]の無観客ライブ配信はイープラスで3000円で鑑賞チケットを販売して、購入した人が見れるというもの。自分は配信ライブをチケットを買って見るというのが初めての経験であるために、どんな形になるのかということも含めて、普段から毎回ツアーに参加してライブを見ている[Alexandros]が最初というのはありがたいタイミングでもあった。
しかし全ての準備をして20時からの配信に備えていたのだが、配信ページが全然繋がらない。ツイッターでのライブのハッシュタグを追ってみると、すでに始まっていて見れている人もいる一方で、自分と同じように繋がらずに見れていなかったという人もかなりいたらしい。
生配信後にイープラスから繋がらなかったことに対するお詫びメールも来たが、チケットを買ってリアルタイムで見るために待っていた人が見れなかったということを考えると、こうした部分は今後のこうした配信ライブの課題の一つと言えるだろう。
というわけで自分が実際にライブを観たのは配信が終わってからのアーカイブ映像となった。
再生すると流れ始めたのは穏やかなアレンジになった[Alexandros]の曲たち。ライブハウスで入場してから開演前に流れているBGMというような感じだろうか。リアルタイムで見れていたならばそうした部分もライブの始まる雰囲気をうまく作っていたというか、じわじわと期待を高まらせてくれていたはず。
20分くらいするとスタジオの映像へ。キャンドルが灯され、それぞれの位置には絨毯が敷かれた薄暗いムーディーな空間というのは普段の[Alexandros]のライブの空間や雰囲気とは全く違い、それはサポートのリアド(ドラム)とRose(キーボード)を含めたメンバーが登場すると、川上洋平(ボーカル&ギター)、白井眞輝(ギター)、磯部寛之(ベース)の3人が椅子に腰掛けるという体制からも窺える。
Roseのシンセのサウンドがその厳かな空気をさらに際立たせ、リアドと磯部によるリズムが絞られた上に川上のアコギが奏で始めたのは「Starrrrrrr」であるが、すでに発表されている、いわゆる「おうち時間」を1人で楽しむために、タイトル通りにベッドルームで聴くためリモートで製作された「Bedroom Joule」のアレンジである。
白井の攻撃的なギターもこのアレンジでは曲やメロディに合わせるというか寄り添うようなものになっており、2コーラス目はそのギターを弾くことなくリズムと歌のみというアレンジが施されている。磯部の高音コーラスと絡み合うように、川上のボーカルも従来よりもキーを低くしており、聴けば一瞬で何の曲かはわかるようなボーカルメロディ部分は残しながらも、他の要素はガラッと解体して0から新たに再構築されている。
そうしたアレンジはこれまでのライブにおいても何度となくダンサブルになったりスペイシーになったりと形を変えて披露されてきた「Run Away」でもそう思わせられるが、ギターを弾かない川上は椅子に座って歌い始めたかと思いきや、割とすぐに立ち上がって歌い始める。
やはり行儀良く大人しく、というのは性に合わないのかもしれないが、どこかいつものライブよりも静粛な空気を感じてしまっていたのが一気に解けていく感じがした。メンバーの目の前に観客はいないけれども、もしかしたら川上の頭の中には画面を見ている我々の姿が(しかもライブでありながらも大人しく見ている姿が)浮かんでいたからこそこうしてすぐに立ち上がって歌うというスタイルを取ったのかもしれない。
MCでは普段のライブ以上に川上が磯部と白井に話を振っていたのもこうした配信という形態とベッドルームバージョンという体制だからこそなのかもしれないが、そのMCではそれぞれの曲が誰の手によってどうアレンジされて出来上がったのかという裏話が聞けるだけに実に貴重な時間となっている。
かつてROCK IN JAPAN FES.のメインステージであるGRASS STAGEのトリを務めた時に当時の編集長であり、[Alexandros]担当である小柳大輔がリクエストしたことによって夕暮れから夜に変わっていく空の下で演奏されたのが今も強く記憶に残っている切ないラブソング「Leaving Grapefruits」は川上がボーカルとコーラスを20トラックくらい重ねた形になっており、川上が
「是非ヘッドホンをして聴いて欲しい」
というようにヘッドホンで聴くと、左右それぞれの耳からまるで川上に耳元で囁かれているように聴こえてくる。これもまたベッドルームバージョンならではのアレンジであるが、ベッドルームで寝る前に川上からこうして囁かれたら寝ようにも寝れなくなってしまいことは間違いない。その川上は最初は椅子に座って歌っていたものの、途中からは立ち上がって歌っていた。やはり立ち上がって歌った方が歌に力を込めやすいという感覚もあるんじゃないかと思う。
続いては磯部がアレンジを担当したという「Thunder」。そもそもカップリング曲という立ち位置であるだけに、この曲がこのアルバムに収録されるというのは意外な感じもあったが、マリンスタジアムでのワンマンの時の人気投票でも上位にランクインしていたこともあり、そうしたファンサービス的な要素もあるのかもしれない。
肝心のアレンジは川上も磯部も「ダンサブル」という単語を出していたが、あくまでライブハウスなどではなく室内で聴きながら踊るという意味でのダンサブルという形か。ここまでもシンセのサウンドでアレンジに多大な貢献を果たしているRoseはこの曲ではグロッケン的なサウンドを奏でるという変幻自在っぷりであり、「Bedroom Joule」でのサウンド面での最大の貢献者はこの人だと言っていいかもしれない。
川上はこの曲ならではの早口なメロディ部分を立ち上がってキーを下げて歌っていたが、一方で白井はギターを弾かない場面が多いだけに少し持て余し気味な感じも。とはいえこのアルバムのアレンジが「アコースティック」ではなく「ベッドルーム」になっているのは白井が常にアコギではなくエレキギターを弾いているというのが大きいはずだ。
しかし続く「月色ホライズン」ではその白井が一転してアコギに持ち替え、自身がアレンジしたという沖縄感を強く感じさせるようなものに。そもそも「月色ホライズン」が原曲からして(アクエリアスのCMタイアップという要素もあるからかもしれないが)、夏を強く感じさせる、夏の野外フェスで演奏されるのが実によく似合う曲であるだけに、その爽やかさという部分をさらに強く引き出したと言っても良さそうだし、このアレンジになると夏の野外フェスというよりもまさに沖縄の海辺の夏祭りの夜に木造の簡易ステージでメンバーが演奏しているのが実に似合いそうである。
すると次の曲は3人だけではなく、サポートドラムのリアドがアレンジしたということが告げられる。リアドの持ち味であるパワー型のドラムではなく、ハイハットを小さく刻んだりという削ぎ落とした形でのアレンジになっても全く違和感がないというのはリアドというドラマーの新たな一面を見せてくれるものになっているが、そのリアドが今は制作段階からメンバーと一緒になっているというのはただ3人が作ったものを叩くというだけではないということであり、これから生まれてくるであろう新しい曲でもそれはバンドの新しい要素となって生きてくるはず。…BIGMAMAのファンの方にとってはそれは少し、というかかなり複雑な思いになるかもしれないが。
そのリアドによるアレンジの「Adventure」は磯部の低音が強めになっており、この辺りはリズム隊ならでのアレンジと言えるだろう。しかし最大のポイントは、この曲でこれまでに数え切れないくらいの大合唱を巻き起こしてきたコーラス部分が子供の声による「ラララ〜」というものになっていること。合唱できない状況であるからこそのアレンジであるが、配信ではない実際のライブでこの曲がこのアレンジで演奏された時はこの部分はどうなるんだろうか。ということを考えていると、観客全員で大合唱できていたあの空間が愛おしく感じてくる。川上は立ち上がってハンドマイクを持って歌い、カメラ目線を決めるというロックスターっぷりも見せていたが、この曲ではカメラ目線で歌ってからそのカメラで客席を映させるというパフォーマンスを何度も見てきただけに、また早くそのパフォーマンス込みでこの曲を聴きたいところである。
今回のライブは「Bedroom Joule」を曲順通りに演奏しており、本来なら次は「city」の収録順なのだが、「Bedroom Joule」での「city」にはヒップホップグループの踊Foot WorksのPecoriを迎えたものになっているため、今回は披露されず。いつか通常のライブでPecoriを招いて披露したいとの言葉もあっただけに、いつかその瞬間をこの目で見ることができれば、と思う。
そして「Bedroom Joule」の最後に収録されている、このアルバムのために制作された新曲「rooftop」へ。川上がアコギを弾きながら歌うという、このアルバムの中では最も「アコースティック」という形態で演奏できそうなアレンジの曲。それはこれまでにもワンマンで何度もやってきた、アンコールでのアコースティックバージョンなどでも演奏される機会があるんじゃないかと思えるようになっているということ。
MCでも言っていた通りに、[Alexandros]はビルボードでアコースティック形態でライブをやったこともあるし、通常の形態以外でのライブをやることへの経験も豊富だし、ファンも含めてそこへの抵抗が少ないバンドである。
だが「Bedroom Joule」は単なるアコースティックアルバムではないだけに、[Alexandros]のバンドとしての新たな一面と、これまでにも様々な楽曲で見せてきたバンドの引き出しの豊富さ、メンバーそれぞれの技量の高さを改めて感じさせてくれるものになった。
でもやっぱりこのアルバムはリモートで作られたという経緯も、収益を日本赤十字社に寄付するということも含めて、通常とは違う、特別なアルバムだ。
だからこそ「rooftop」の後半でそれまでは薄暗かった空間が照明によって明るく照らされる中で川上は
「また逢えたら」
と歌う。それはこうして画面越しではなく、目と目で見える距離感で、これまでと同じようなライブの形で会えるようにという願いを込めたものだ。やっぱり[Alexandros]はライブをやって、そこにいる観客たちの熱量を自分たちの力に変えてここまで突き進んできたバンドなのだから。
当初、この配信ライブは1時間くらいという予定であったし、「Bedroom Joule」のリリースに合わせたお披露目ライブ的な感じだと思っていたので、アルバムの曲順通りに演奏したことだし、時間的にもこれで終わりになるのかと思っていた。
しかし「rooftop」が終わるや否や、白井も磯部も立ち上がってすぐさまRoseのピアノによる美しく煌めくようなイントロが響いてくる。これは今までに何度となく聴いてきた「Oblivion」そのもので、間を置くことなくメンバーは通常のバンド編成に切り替わっていた。しかもこの切り替わりの瞬間に鳴らされた「Oblivion」のサビは、
「誰の為でもなくて 他でも無い自分自身の為にあるこの命を」
というフレーズである。
この配信ライブはもちろんファンのためという側面もあっただろうし、この「Bedroom Joule」収録ではない通常のバンド編成でのライブの配信をやろうというのももちろんそうした意識があってのものでもあるはず。
でもやっぱり[Alexandros]は何よりも「自分自身の為に」このライブをやっている。その自分自身の為のライブが結果的にファンを喜ばせるものになっている。アルバムごとに新しいサウンドを取り入れたりしてきたこれまでの軌跡もファンが求めることをやるのではなく、紛れもなくそうした、自分たちがカッコいいと思っていることをやり続けるというバンドの方針を貫いてきたからこそ。自分はそれこそがロックバンドのあるべき形だと思っているし、[Alexandros]を最高にカッコいいバンドだと思ってきた理由でもある。
そしてここで改めてライブの始まり、それは「Bedroom Joule」ではない通常のバンドの形態での始まりを告げるかのような「Burger Queen」へ。近年のツアーではアンコールの始まり的にSEとして鳴らされてからバンドでの生演奏へ切り替わるという形でもよく演奏されているが、やはりこの曲が演奏されるのを聴くと一気にテンションが上がるというのはもはや梅干しを見たら唾液が出るかのように、この曲を聴いたら「さぁ[Alexandros]のライブだ!」とテンションが上がるように意識づけされてしまっているのかもしれない。
「Bedroom Joule」の演奏中では座っての演奏という形ゆえか大人しくも見えた白井はアウトロでThe Whoのピート・タウンゼントかのように腕を思いっきりグルグルと回す。やはりいつもクールに見えるような白井でさえも、ライブができない(3月の青山学院大学での凱旋ライブを始め、出演予定だった春のフェスやイベントも全て中止になったため、この日をライブとするなら半年ぶり)期間が続いたことによるフラストレーションが溜まっていて、それが思いっきりギターをかき鳴らせることによって解放されているのだろうか。
さらにキメ連発の「For Freedom」と、ファンには嬉しい初期の曲が続く。おなじみの磯部の
「行くぞ○○ー!」
という地名やイベント名など、その日その場所だからこそ聞けるアウトロ前の叫び声は英語になっていることもあってよく聞き取れず。というよりも白井が腕をグルグル回していたように、感情の昂りによって発露した叫びだったとすら思える。思えば磯部も去年はまだ足の怪我が完治せずに立って演奏することができない期間が続いていた。いわば今年は完全復活の年になるはずだっただけに今の状況は歯痒さもあるのだろう。
そしてリアドのドラムがそのまま曲間なく繋いでみせる「Dracula La」では川上がカメラ目線で耳を当てて画面の向こう側で見ている我々に合唱を煽る。基本的には自宅で夜に見ているであろう人が大多数であっても、思わず大きな声で歌っていた人もたくさんいたであろうし(というかこんなんされたら歌わざるを得ない)、普段は観客の合唱が響き渡るだけになかなか聴けない白井と磯部によるコーラスもしっかり聴き取れるというのは配信ライブならでは。
ラスサビの
「不安を取り除いて」
のフレーズでは川上は
「不安を取り除いてくれ、リアドー!」
と叫んでリアドが激しくバスドラを連打する。去年のこの時期にさいたまスーパーアリーナでのワンマンでは
「不安を取り除いてくれ、サトヤスー!」
のバージョンで聴けていたのが、それがもう聴けないというのはやはり寂しさも感じてしまう。
しかしながらそんな感傷に浸る間もなくバンドはさらに曲を連発していく。このテンポの良さはまさに普段の[Alexandros]のライブそのもので、川上が情熱的なアコギを弾く「Waitress, Waitress!」という機材の切り替えがあってもそれはスムーズそのもので、重厚なリフをメインにした「Mosquito Bite」にしてもそう。ソロを終えての普段なら拳を合わせる川上と白井はソーシャルディスタンスを意識してか、エア拳合わせになっていたが。
さらには「Bedroom Joule」バージョンでは演奏されなかった「city」が通常のバンド編成でもって演奏されるのだが、磯部は演奏中にカメラの前まで歩み寄るという昂りっぷりを見せると、川上はラストの
「ここはどこですか?私は誰ですか?」
のフレーズをいつものライブと変わらずに、画面の向こう側に確かにいることがわかっている観客に歌わせる。もちろん見ている人はみんなそれぞれのベッドルームでこのフレーズを叫んでいたはず。初めて行くような土地でライブを見て叫ぶ「ここはどこですか?」というリアリティは自宅では感じられないけれど、確かにこうして今[Alexandros]のライブを見て、このフレーズを叫ぶことができているのを実感することはできる。
そして白井だけならず磯部もフライングVに持ち替えての「Kick & Spin」がこのライブのラストナンバー。川上は歌詞を「in your bedroom」に変えて歌うというこの日ならではのものにしていたが、こうして「Bedroom Joule」以降の選曲を見ていると、いわゆるバンドにとって代表曲的なものが並んでいることに気がつく。
今年はバンドにとってはデビュー10周年イヤーであり、その周年ツアーも予定されていた。(そのツアーの8月のZepp Hanedaでのワンマンも中止が発表された)
きっと、そのツアーではこうしてこれまでにバンドの歴史を彩ってきた曲たちが多く演奏される予定だったのだろうし、[Alexandros]のことだからそうした曲を網羅しながらも、最近はあんまりライブでは聴けていなかった曲もふんだんに盛り込んだセトリになっていたのではないかと思う。それが見れなくなってしまったのは実に辛い。周年イヤーではなくなってしまうが、来年以降にこのコンセプトでのライブをやる機会を設けて欲しいと心から願う。
メンバーが両サイドではなくてカメラのある前方へ歩き出してステージを去っていくというのもなんだか新鮮であるのだが、ここでカメラはステージではなくて楽屋に切り替わる。
これまでにもツアーでは毎回楽屋裏の映像が次回予告的にスクリーンに流されてきたが、メンバーの汗は紛れもなく今まさにライブを終えてきた状態そのものだが、そこで行われるのは青学でのライブで売るはずだったタオルなどの物販紹介。
それがひとしきり終わると、配信画面のコメントにアンコールを求める声が上がっていることを確認して、メンバーは再びステージへ向かっていく。こういう場面が見れるのは配信ライブならではと言える。
アンコールでは今回のライブタイトルに合わせてか、パーティーの終わりを告げるような「PARTY IS OVER」を演奏。なんやかんやでフェスで演奏される機会も多いし、アルバム曲の中ではライブおなじみの曲になりつつあるのかもしれない。そんな曲の間奏で川上はいきなり
「コメント読みます!」
と言って、リアルタイムで更新されていくコメントを急いで出来る限り読み上げていくのが実に面白いところであった。普段のライブではこれは絶対にできないことである。
そしてラストは冒頭で「Bedroom Joule」バージョンで演奏された「Starrrrrrr」。磯部が思いっきり声を張り上げて
「行けるかー!」
と叫ぶ。同じ曲であっても纏っている雰囲気や見ている側が感じるものは全く違う。それを証明するための、「ワタリドリ」ではなく通常バージョンの「Starrrrrrr」。そこに込められた熱量こそが、これまでにライブという場所で[Alexandros]から我々が受け取ってきたもの。
3000円という有料配信でありながらも、リアルタイムで見れないというフラストレーションも始まる前にはあったが、ライブを見ているにつれてそれは忘れてしまっていた。
振り返ってみると、[Alexandros]のライブはいつもそうだった。ライブハウスでのバンドのワンマンとしては結構チケット代が高かったり(7000〜8000円くらい普通にする)して、「チケット代高くないか?」って思うこともあったけれど、実際にライブを見てみると高いなんて全く思わない。残るのは充実感と、見れて良かったという思いだけ。それが配信であっても感じることができるということを[Alexandros]はライブの力だけでもって証明してくれたのだ。
チケット代を払ったと言えど、実際に会場に足を運んだわけではないし、目の前で音が鳴っていたわけでもないだけに、「今年見たライブの本数」に配信ライブをカウントすることは自分にはできない。
やっぱり配信と従来のライブは違う。でも配信を見るとやっぱり実際にライブを見たくなる。今はそうしてライブへの想いを繋ぎ止めておくしかないし、その日が少しでも早く来るために、今の世界のこの状況が落ち着いて欲しい。何の不安も心配も後ろめたさも、誰しも感じなくていいような状態でライブハウスに行けるように。
周年イヤーでのまさかのこのライブができないという状況はバンドにとっても実に悔しいはず。でもこれまでも[Alexandros]は改名問題とか、アリトアラユル問題も、タビカサナルそんな困難も乗り越えてきた。「Bedroom Joule」もこうした配信ライブも、きっとこれからのバンドにとって大きな力や経験になっていくはず。
そして結果的にライブがなくなったことで勇退が先送りになってしまったサトヤスを、ファンみんながちゃんと「最後だ」っていう気持ちを込めて送り出せるような場面が近い将来にあるといいな。
1.Starrrrrrr
2.Run Away
3.Leaving Grapefruits
4.Thunder
5.月色ホライズン
6.Adventure
7.rooftop
8.Oblivion
9.Burger Queen
10.For Freedom
11.Dracula La
12.Waitress,Waitress!
13.Mosquito Bite
14.city
15.Kick & Spin
encore
16.PARTY IS OVER
17.Starrrrrrr
文 ソノダマン