/ 2023/06/16
収録曲10曲、収録時間約35分。その再生したらあっという間に終わってしまうという駆け抜けっぷりには9mmの金字塔的なアルバムである「Revolutionary」を彷彿とさせた人もたくさんいるんじゃないだろうか。(「Revolutionary」も10曲、約33分)
そしてそのスピードこそが9mmのアルバムたちを名盤たらしめていたことがわかるアルバムでもあるのだが、決して速い曲や激しい曲ばかりが並んでいるアルバムというわけでもない。むしろ目立つのは先行リリースされた「泡沫」のような歌を軸にしたミドルテンポの曲だ。そこに乗るメッセージも含めて、このアルバムは滝善充の腕の不調によるライブ一時離脱をはじめとして、順風満帆ではないどころか危機を何度も乗り越えてきた9mmが今「Revolutionary」のような金字塔を作るとこうなるということを示している。でもやっぱり落ち着いたり年相応の形態に変わっていったり…ということはなく、今でも爆裂メタルサウンドも鳴らしまくっているというのがこれからも9mmが続いていくということを示している。この数年の綱渡り的な活動をタイトルにしたかのようなアルバムであるが、その綱は切れることが全くないかのように太く、固い。
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