/ 2014/10/15
アルバムは1曲目から聞くのがミュージシャンの願いであるけれど、僕は「愛してるってゆってよね」から聞いた。CDをパソコンに取り込んで、興味の引いたタイトルをクリックしたから。
びっくりした。銀杏BOYZじゃないCDを取り込んだのかと思った。中盤に峯田のボーカルが聞こえたけれど、それでも銀杏BOYZの音楽だという確信が持てなかった。それほどまでに従来の銀杏BOYZ像とかけ離れた音像がそこにあった。
「I DON’T WANNA DIE FOREVER」でもその混乱は続いた。ようやくはっきりとボーカルが聞こえ、これが今の銀杏BOYZなんだと知った。
これが「僕たちは世界を変えることができない」と歌う人間が作るアルバムなのかと思った。
いまの30代男性の半数には青春時代にゴイステがぶっ刺さっている。
当時の衝撃が脳から離れず今も峯田を追い続けている。
まさかその衝撃を超える体験をするなんて思っていなかった。しかも年をとってあらゆる感度が落ちたにも関わらず。
峯田は今でも世界を真っ二つに軋ませ続けている。
関連記事
ワールド ワールド ワールド ASIAN KUNG-FU GENERATION
アジカンのCDジャケットのイラストレーターを務めているイラストレーター、中村祐介氏に「もうアジカンのジャケットは描けない」と言わしめた到達点のアルバムであり心理的ターニングポイント …続きを見る
慈愚挫愚 四 – 最高- -真天地開闢集団-ジグザグ
ライブでは完全にコントして披露された「おっかちゃん」から始まるというのも、命様(ボーカル&ギター)の出で立ちとキャラも、完全にそこだけを見たら飛び道具的なバンドだと思っても仕方がないバンド、真 …続きを見る
ボイコット amazarashi
例えばリリースされたばかりの「令和二年」を始め、amazarashiは常に「今のこと」を歌いながらも、ライブでは数年前の曲を、朗読などの演出や前後の曲と組み合わせて響かせることによって「今を描いた曲」 …続きを見る
REGULAR PARTY LINE FATRACE
インドネシア産ポップパンクFATRACEの4曲入りシングル。ラモーンズ直系の本当に単純な3コードソングで新しいことも難しいこともギミックもないんだけど、何故こんなにも心に響くんでしょうかね。彼らが奏で …続きを見る
君繋ファイブエム ASIAN KUNG-FU GENERATION
AKGのメジャーデビュー1stアルバムであり00年代を代表する名盤。CMでゴッチは「生活がかかってるんだよおーーー!!!」という熱い咆哮を響かせていた。
その …続きを見る