/ 2016/10/08
歌声を聴いただけで「ゾクッ」としたのはやくしまるえつこ以来です。とんでもない声質。なんだこれ。透明。何にも染まっていない。何色でもない。ただただ透明。だから恐ろしいし、底が見えない。収録されているのはすべて有名な楽曲のカバーなんだけど、上白石萌音のフィルターを通ることで、原曲の色を消しているというか、色をつけない歌い方なんですよね。何色でもないから、もう、形容のしようがない。それは個性がないということとはまったく逆で、歌はどうしてもだれが歌ってもその人の色がついてしまうと思うんだけど、この人は「無色透明」にしている。それはだれにも真似できないこと。誰しもが抱える「理想の少女像が歌ったらこんな感じだよね」を体現しているというか、彼女に「自分の理想の少女像」を重ねあわせることができるというか、「ジブリキャラが歌ったらこういう声であってほしいよね」というか。「なんでもないや」の冒頭を聴くだけで、その意味が解ると思います。聴いてください。ただそれだけ。
関連記事
保護中: Peach Peach Peach初インタビュー! NANANINE川関浩司×ALOHA西尾大介 20年来の友人が語る、いま歌う理由 Peach Peach Peach
Peach Peach Peach、メディア初インタビューである。Hiroshi Kawseki(NANANINE)と
Daisuke Nishio(ALOHA)の2人組ユニットで、コロナ禍真っ只中 …続きを見る
ボイコット amazarashi
例えばリリースされたばかりの「令和二年」を始め、amazarashiは常に「今のこと」を歌いながらも、ライブでは数年前の曲を、朗読などの演出や前後の曲と組み合わせて響かせることによって「今を描いた曲」 …続きを見る