2年前に04 Limited Sazabys主催のYON FESに Hump Backが出演した際に、ベースのぴかは
「大好きなフォーリミにカッコいいって思われたいんだ!」
と叫んでいた。かつてディッキを履いてライブハウスに見に行っていたバンドの作るフェスに自分たちが呼ばれて出演している。そんな喜びがステージ上から炸裂していた。
そのHump Backが憧れのフォーリミを今度は自分たちの対バンツアーに招く。それは今やライブハウスではチケットが取れない存在であるフォーリミと同じ会場で2マンを出来るような立ち位置にまでバンドが来たということである。実に夢のあるバンドヒストリーである。
検温と消毒を終えてZepp Hanedaに入ると、客席には椅子が敷き詰められているが、この日のライブは全自由席ということで、早く来た人から好きな席に座れるというスタイル。この規模でこのスタイルとは思わなかったが、前日ワンマンを観に行ったHelsinki Lambda Clubの曲が流れているのが少し嬉しくなる。
18時30分を少し過ぎたあたりで場内が暗転しておなじみのSEが流れるとメンバーが元気良く登場。ステージ背面にはHump Backのフラッグがかかっているが、足元にはフォーリミのバンド名が見える。それは2階席の席数が多いこのZepp Hanedaだからこそ実によく見える。
SEが止まると、GENが思いっきり振りかぶって音を鳴らし始めたのは「monolith」。この曲を1曲目にしたことにも明確な意味があるということに気づいたのはこの後になってからであったが、
「きっと間違えられないな Hump Backに呼ばれて初めて来たZepp Haneda」
とハイトーンボイスを存分に響かせるGEN(ボーカル&ベース)は歌詞を変えて歌う。冒頭から被っていたキャップが飛ぶほどに荒ぶりながら観客を煽りまくるRYU-TA(ギター)の姿に応える観客を見ていると、さすがフォーリミ、アウェー感を全く感じないどころか、後ろのHump Backのフラッグさえなければフォーリミのワンマンに来たのかと思うくらいである。
自分はフォーリミのライブを前週の金曜日にも横浜アリーナで見ており、その時はアリーナ規模まで進んだパンクバンドだからこそのスケールの演奏を見せてくれており、「fiction」でもレーザーが飛び交うという演出があったが、この日はライブハウスということで、メンバーの立っているステージの物理的な距離も、音が耳に届くスピードも、その音による会場の振動も全て含めて近いと感じられる。Zeppだから規模が大きいとはいえ、もともとがこうしたライブハウスで演奏されるために作られた曲だからだろう。
そんな中で前週は演奏されなかった「Jumper」は飛行機が止まっている様子がライブハウスの外から見えるくらいに羽田空港の近くということもあり、HIROKAZとRYU-TAのギターコンビのコーラスの重なり合いも含めて、高く飛び上がっていくかのようなイメージを感じる。場所によってやはり曲から受け取る印象は変わるのである。
KOUHEIのドラムの手数と音の強さが牽引する「Alien」あたりをライブで聴いていると、本当にフォーリミのライブは体や心が音に勝手に反応して動いてしまうくらいに素晴らしいと実感するし、それを最も担っているのがKOUHEIのドラムだよなぁと思う。こうしたハードなサウンドの曲になるとそこは如実にライブに出るし、そこが強いバンドだからこそアリーナまで行けるバンドになったのだ。
Zepp Hanedaに初めて来たからこそ、天空橋という最寄駅の名前のカッコ良さに驚きながら、Hump Backと一緒にライブをやるのは2年前のYON FES以来、ライブハウスで2マンをやるのは初めてということで、久しぶりに会った感想を
「キレイになったよね。大人っぽくなったというか。売れると垢抜けるもんね。ハルカミライとかもあんなに芋っぽい感じだったのに、今やすっかりアーティストっぽくなって(笑)」
と、Hump Backのメンバーの変化とともに、なぜかハルカミライのメンバーの変化も口にするが、これには確かに!と思わざるを得ない。
ファストなツービートパンクのショートチューン「message」でギターコンビが高くジャンプするくらいに疾走すると、「Kitchen」では手拍子のタイミングもバッチリな観客が踊りまくる。
まるで羽田空港からの飛行機に乗ってワープするかのような「Warp」ではラストサビ前でのRYU-TAのダンスというかアクションがいつも見ている我々を楽しませてくれるが、
「暗い 暗い 精神 照らしたい
次の段階へすぐに案内
広がる波紋は響く世界へ 自由自在 fly」
というフレーズはまさにGENが言うところの「音のワクチンを空気感染させている」というくらいにサウンドも相まって我々を楽しませてくれる。
それはGENも口にしていた通りに日々いろんな心がすり減るようなことがたくさんある、しかも日常生活だけではなく、音楽にまつわることでもすり減るようなことばかりが続いてしまっているからこそ、「climb」の突き抜けるようにアッパーなパンクサウンドと、
「もっともっと行ってみる?
何処まで見てみる?
ここまで来たなら信じなきゃなあ
もっともっと聴いてみる?
扉あける音
高く飛ぶための音色」
という、やはり飛行機や空港を思わせるようなフレーズと、ギター2人の高いジャンプが我々を前へと、先へと、光の方へと足を進ませてくれる。いつだってどんな時だってフォーリミはそうして我々を引っ張り上げてくれる。そういう意味でもフォーリミはみんなで騒ぐというよりも己自身と対峙するためのバンドだと思っている。
それはきっとフォーリミのライブに観客として来ていた、Hump Backのぴかもそうだろうけれど、間違ってHump Backの昼食の弁当を食べてしまったことを、かつてSUPER BEAVERの渋谷とともにスカパラのライブに参加した時にスカパラメンバーのための弁当を食べてしまった前科を明かしながら懺悔すると、
「ぴかちゃんが観に来てくれていたのって「monolith」ツアーだと思うんで、今日は「monolith」の収録曲多めで。2021年7月21日、水曜日」
と言って連休前最後の声がする水曜日であるこの日に演奏されたのは「Wednesday」。どちからというとパンクというよりも聴き入るタイプの曲であるが、そうしたこの曲が聴けて本当に嬉しかったという人が多かったというあたりに、フォーリミに求められているものは暴れたり騒いだりできるという一時の享楽性よりも、ひたすらに美しいメロディによる楽曲であるということがよくわかる。
さらにはHIROKAZのイントロのギターの音が生み出す空気も含めて、この空気が永遠に続くようにと願いを込めた「hello」と、「monolith」の中でも最近はあまり演奏されることのない曲を演奏したのもフォーリミの先輩としてのHump Backへの優しさだろう。先日はDragon Ashと2マンを行うなど、自分たちも憧れのバンドとライブをしてきた。でも今は自分たちが憧れられる立場としてライブをやっている。GENもその感覚を実に感慨深いものとして捉えていたが、きっとこれから先、そういう経験はもっと増えていく。YON FESに行くとわかるが、フォーリミをヒーローのように見ている若手バンドはフォーリミの切り開いた道を歩こうとするパンクバンドでも、全くサウンドやジャンルは違うバンドにもたくさんいる。GENはそんな感覚を、このツアーの他の対バンがbachoとフラワーカンパニーズという大先輩であることに触れながら、
「俺たちをあんなおっさんたちと一緒にするんじゃない!(笑)」
とリスペクトする先輩だからこそのいじりを見せていたが。
ラストはそんなフォーリミの先輩としての優しさだけでなく、逞しさや頼もしさまでも音で感じさせてくれる「Feel」の
「肌にこびりついてる感情を
閉じて夢の続き戻ろうか
僕が僕だった頃 あの時のままで
夢を観てる まだ夢は続く
ただ先へ進め」
という歌詞は紛れもなくHump Backの3人へのメッセージだろう。自分たちと2マンをやることがゴールではなく、まだまだ3人の夢は続いていく。そのために先へ進めと。それを言葉というよりもただ自分たちの曲と、演奏する姿で示してくれる。フォーリミの背中が本当に大きく見える。
そして考えすぎる自分への思いを持って鳴らされた「Squall」は、
「考え過ぎんな考え過ぎんな」
という言葉を口にしながらも、どこかいつもよりもその表情は柔らかかった。それはHump Backの存在が、自分たちがやってきたことや進んできた道は間違ってなかったと思わせてくれたのかもしれない。悩むことも迷うことも言われることもたくさんあるであろうフォーリミだからこそ、こういう時くらいは穏やかでいて欲しい、ひたすらにカッコいい先輩でいて欲しい。そんなことを思いながら見ていた。最後のキメの1音に至るまで、その姿は本当にカッコいいロックバンドのものだった。
1.monolith
2.fiction
3.Jumper
4.Alien
5.message
6.Kitchen
7.Warp
8.climb
9.Wednesday
10.hello
11.Feel
12.Squall
そんな憧れの先輩のフォーリミのライブの後というHump Back。おなじみのハナレグミのSEで3人が登場すると、林萌々子(ボーカル&ギター)の鮮やかな赤いパンツが目を惹く中、美咲のドラムセットに3人が集まって拳を合わせて気合いを入れ、
「大阪、Hump Backです。よろしく」
と林が挨拶すると、
「明日が怖くなるほどに
君が 君が 美しかった
夜を越え 朝迎え
君に会えたらそれでいいや」
と林が弾き語りのようにサビを歌ってからの「LILY」でスタートし、ぴかはいつも以上にぴょんぴょん飛び跳ねながらベースを弾いているように見える。それはやはり憧れのフォーリミのライブを見た後ということによる独特の昂りや気合いの入り方があるのだろう。いろんなことがありすぎるくらいに色々あるけれど、GENの伸びやかな歌を聴いていたら自身も声が絶好調になったという林の歌声を聴いていると、
「君に会えたらそれでいいや」
と思える。
林のギターを弾きながらの歌い出しでぴかが客席に向かってポーズを取ったりするのが微笑ましい「生きて行く」では林が歌詞をそのまま歌うのではなく、自身の抱える思いを全て吐き出し、目の前にいる人たちに自分が今1番伝えたいことを口にするような言葉に変える。チャットモンチーから強い影響を受けて始まったバンドであるけれど、今のこうした面を見ているとサンボマスターのライブに近いものを感じる。ただ原曲の通りに演奏するのではなく、その時その瞬間に鳴らしたいものを鳴らすためのロック。だからこそラスサビの部分では林がぴかと美咲の方を見て手を動かして一緒に歌うように促し、
「ねぇ先生 僕は今フォーリミと2マンで歌ってます!」
と歌詞を変えて叫ぶ。それが今この瞬間に鳴らしているロックバンドのリアルだから。
「最高速度 最後は衝動」
というフレーズがこのバンドの熱さを1行で表している「閃光」もそうだけれど、Hump Backは本当にシンプルなバンドだ。ギター、ベース、ドラム、ボーカル、コーラス以外の音は全くない。ステージで鳴らしている、発している音が全て。そこには新しさや流行という要素は全くない。ただ自分たちが信じるもの、カッコいいと思っているものを全力で鳴らすだけ。その姿がロックバンドとして本当にカッコいいと思うし、こんなバンドをやってみたいなと自分でも思う。自分でも思うということは、客席にいるメンバーより年下の人たちはもっとそう思っていることだろうし、実際に楽器を手にする人もいるだろう。林もこうして憧れのフォーリミと対バンしたことによって、
「いつかは自分たちが今の自分たちにとってのフォーリミのような存在になる。その時にうちらの位置にいるのは、この中にいるバンドをやっている人や」
と言っていた。そうして循環して行く、繋がっていくものがあるから、ロックバンドは時代遅れでも古臭いものでもない、普遍的なものであり続けるのだ。そう感じさせてくれるバンドがこんな世の中の状況でも本当に楽しそうにライブをしているというだけで見ていて涙が出てきてしまう。
そんな中でもぴかは
「GENさんに一言言っていいですか?」
と憧れの先輩に弁当を食べられたことについての文句を言うのかと思いきや、
「私たちのライブで他のバンドの名前を出さないでもらえますか?ハルカミライとか(笑)」
と、実は嫉妬深いぴかなりのフォーリミへの愛情表現であった。自分たちライブでは自分たちのことだけを話して欲しかったのだろうし、それくらいにフォーリミを愛しているのだろう。
ぴかがそんなフォーリミへの愛情を見せる一方、林は
「誰かにこれ聴いた方がいいよとか、これが流行ってるからっておすすめされて聴く音楽よりも、自分が聴いてカッコいいと思ったかどうかが全て」
と自身の揺るがぬ精神性を口にする。それは自分たちのバンドとしての理念でもあり続けているのだろう。誰がなんと言おうと、鳴らしている音は絶対カッコいいものでありたいというような。
そうしたMCを挟んでの「サーカス」は照明も暗くなり、少しギアチェンジも兼ねた、緩急で言うなら緩の部分であるが、チェンジアップほど遅くはないというか、ストレートよりは少し抜いたカットボールくらいの感じであるくらいに、こうした曲でもタイミングを外すのではなく、あくまで真正面から音をぶつけていくという感覚だ。
そんな曲の後に演奏されたのはリリースが迫るニューアルバムのリード曲として公開された「番狂わせ」。
「イエス!」
というサビでのぴかと美咲のコーラスが究極にキャッチーに響く中、
「おもろい大人になりたいわ」
「しょうもない大人になりたいわ」
というフレーズは彼女たちを追いかける人たちへ向けたメッセージでもあるだろう。それは林が
「番狂わせはひっくり返すんじゃなくて、何があってもひっくり返されない強さを持つことや!」
と言っていたことそのもの。そんな強さを持った大人に、おもろくてしょうもない大人になれているだろうか?とただキャッチーなだけではなく、自分自身に自問自答せざるを得ない曲。きっとこれからもHump Backがこの曲を演奏するたびにこうして自問自答することになるのだろう。人生における指針であり続けていく曲なのかもしれない。
「私は私の青春を歌う!お前はお前の青春を歌え!」
と言って鳴らされた「ティーンエイジサンセット」ではオレンジ色の照明がステージを照らす中、イントロでは林もぴかもステージ前まで出てきて演奏し、
「僕らの歌よ どうか突き抜けておくれよ」
という歌詞の通りに天井の高いこのZepp Hanedaを突き抜けるくらいの爽やかさをもって響く。
「もしも永遠があるなら
約束なんて必要ないね
もしも永遠が無いなら
終わらない歌をうたおう yeah」
というフレーズはきっとこうした広い会場でたくさんの人で一緒に歌う光景をイメージして作ったものだろう。今はそれをすることは出来ないけれど、その光景が見続けられる限り、いや、こうしてイメージできる限りであっても、どんな年齢になろうとも青春は終わらないんじゃないかと思えるのだ。
イントロのキメで観客が「ワンツー!」と声を合わせるのがおなじみの「短編小説」もやはり今はそれができないが、それでもメンバーはその瞬間に今までと同じように客席を見ている姿からは、観客の心の声が聞こえているかのようだ。ぴかと美咲が
「あの頃の僕は」
とコーラスしている間には林が
「傷つけられたからって傷つけていい理由にはならへん!」
「ロックンロールは誰かを傷つけるためのものやない!抱きしめるためのものや!」
と叫ぶ。それは林が今の世の中を見ての言葉であるだろうし、そんな世の中でのロックンロールの役目、意味とはということの揺るぎない答えを自分なりに持っているということだ。
ロックという言葉は時に便利な言葉になるくらいに、人それぞれ抱いている意味が違う。それでも林のこうしたロックンロール観はこの時代に鳴らされれるべきロックであると自分は思っている。それが今Hump Backがこれだけ求められる存在になった理由とも。ネットやニュースを見ていてどれだけ抉られるようなことがあったとしても、ロックだけはずっと自分の味方だと思っているだけに。
そうした思いをとびきりのロックバンドのスケールでもって包み込むのは「クジラ」であり、林のボーカルもここに来てさらに極まっている。そのボーカルもそうだし、演奏(特に美咲のドラム)も本当に頼もしくなったなと思う。ライブを見始めた頃はまだ林の衝動で突っ走っているようにすら見えたが、明らかにそんなバンドじゃなくなっている。ただ上手くなったというだけではなくて、音にちゃんと自分たちの意思を込めることができる説得力を持つようになったというか。だからこそ
「もういっそ いっそのこと この空駆け抜けて
そういつか いつか 光になるのさ
いっそ いっそのこと この街駆け抜けて
そう 一歩一歩 あるき出すのさ」
という歌詞からはフレーズにもある光や希望を強く感じられるのだ。これさえあれば何があっても我々は前へ進んでいけるというような。
そうしてロックンロール、ロックバンドの可能性を存分に感じさせると、ぴかがフォーリミ「monolith」ツアーを観に行っていたことについて、
「何かで言ったっけな?もしかしたらフォーリミの皆さんが私のことを認知してくれてたのかもしれない(笑)
あのライブも心斎橋BRONZEっていううちらのホームのライブハウスで、1曲目が「monolith」だったことを思い出して、すごいブワーってなった」
と思い返しながら、最後に演奏されたのは未発表の新曲。おそらくは「ACHATTER」に収録される曲ではとも思うけれども、発表されているタイトルを見てもどの曲なのかはわからないが、「生きている」というフレーズやテーマはサウンド自体は少し穏やかなものでもあるのだが、「番狂わせ」に通じるものを感じさせる。そこからはHump Backが今歌いたいことがハッキリと浮かび上がってくる。アルバムを通して聴ける日が本当に楽しみだ。
アンコールですぐにまたメンバーが登場すると、改めてフォーリミが自分たちの対バンに出てくれたこと、いずれ自分たちも後輩の対バンに呼ばれるようになるであろうことは大人になっていくことへと話が展開し、
林「大人になるのって全然楽しいことだよな」
ぴか「うちは28歳で止まってたい(笑)」
林「来年やんけ(笑)永遠の17歳とかじゃなくて来年ってのがリアルやな(笑)」
ぴか「でもbachoも「俺たちをおっさん扱いすんな!」って言ってたで(笑)いつか28歳以上の人限定ライブとかもやりたいな。28歳より若い人のライブとかも」
林「うん、なんでもやりたい」
と話してから演奏されたのは
「夢はもう見ないのかい?
明日が怖いのかい?」
と林がギターを弾きながら歌い始めた「拝啓、少年よ」。林はこの日、
「夢なんかなくてもいい!やりたいこともなくてもいい!でも好きなものはあった方がいい!それは自分を救ってくれるものになるから!」
とも言っていたが、そうしたメッセージもここにいる全ての少年のような心を持った人(年齢や性別で分けられるようなものではなく)に向けたものだ。徹底してそうしたテーマを貫いていたのは、フォーリミに憧れていたかつての自分たちがそうした人間だったからであり、今目の前にいる人に向けて歌うということは、かつての自分に向けて歌うということ。だからひたすらにカッコいいロックバンドとしての姿を見せた一夜となったのだ。
今、Hump Backは怒涛の勢いでライブをやっている。このツアーも、他のバンドの対バンも、レーベルのツアーも、そしてこの”mamuu”追加公演や、アルバム「ACHATTER」のリリースツアーも控えている。ライブの光景やキャパを考慮せずにスケジュールだけを見たらコロナ禍になる前のようですらある。
そんな中でのこのツアーは林いわく、
「リリースツアーとかでも何でも無いツアー」
というものだった。それは同時にこれから先もずっとこうして何もリリースなどがなくてもライブをしまくって生きて行くということの宣誓とも言えるツアーということなのかもしれない。
1.LILY
2.生きて行く
3.閃光
4.サーカス
5.番狂わせ
6.ティーンエイジサンセット
7.短編小説
8.クジラ
9.新曲
encore
10.拝啓、少年よ
文 ソノダマン