/ 2023/12/28
一聴した瞬間に「パンクだ」と思った。いや、SiMは元々レゲエパンクを掲げてきたバンドなんだから当たり前だろうと思われるかもしれないが、今までとはまた違うパンクさを感じたのがこの「PLAYDEAD」である。
それはコロナ禍にはモッシュやダイブ禁止というルールを誰よりも厳格に守ってきた理由をMAHが
「パンクとは最大の防御である。自分の中の大切なものを、どんなことがあっても守り抜くこと」
と言っていたことによって感じるパンクさでもありつつ、その時期を超えて守りながらも攻めているという最強のディフェンダーでありアタッカーであるようになったSiMの今のパンクさが冒頭から溢れ出まくっており、最後には「進撃の巨人」のタイアップとしてこのバンドの存在を世界に羽ばたかせた曲が待ち構えることによって、巨人たちと戦ってきた登場人物たちを、コロナ禍で戦ってきたバンドや音楽ファンを優しく包み込んでくれるかのような流れは感動的ですらある。
それ以上曲に触れないのは歌詞カードに記載されているMAHの曲解説を読んでしまうと自分なんぞが語れることがないからであり、是非ともその解説を読みながら聴いてほしい、つまりはCDとして買うべきパンクアルバム。
関連記事
QUIZMASTER NICO Touches the Walls
リリース時と今とではこうしてアルバムのことについて書くことが全く変わってしまった1枚。それはもちろんNICO Touches the Wallsが11月に活動終了を発表したからである。
光村龍哉が「 …続きを見る
UP YOUR ASS GRIMPLE
スカコアじゃないOperation Ivyと言うか初期Rancidを更に激しくした感じと言うか。ハードコア視点で聴くと結構ポップで、ポップ視点で聴くと結構ハードコア。だみ声ボーカルと激速ドラムのリズム …続きを見る
First Album tofubeats
前作『Lost Decade』に比べて、サウンドが鋭利になっていますね。
サウンドもボーカルの加工も、どこか耳に引っかかりますよね。
バッキバキのDJがパーティを高揚させるためのひっかけかたではな …続きを見る